この記事でわかること
- パートナーの浮気を目撃したときの対処法がわかる
- 浮気を目撃して慰謝料請求できる場合が理解できる
- 浮気現場を目撃したときの行動や後の対応方法がわかる
パートナーの浮気現場を目撃した場合、自分の見た光景が決定的な証拠になると考えるのではないでしょうか。
自分が浮気現場を目撃したのだから、即座に慰謝料請求できると思うかもしれません。
しかし、自分がパートナーの浮気現場を目撃しても、パートナーや浮気相手に言い逃れや否定される可能性があります。
実際に浮気現場を見ても、慰謝料請求に持ち込めないケースもあるのです。
この記事ではパートナーの浮気現場を目撃したときの対処法や慰謝料請求できるケース、浮気現場を目撃したときの行動や証拠などについて解説します。
浮気現場を実際に目撃して困っている人や、慰謝料請求を検討している人に役立つ知識をまとめました。
パートナーの浮気現場を目撃した場合の対処方法
パートナーの浮気現場を目撃した場合はどのように対処したらいいのでしょうか。
浮気現場の目撃パターンごとに対処方法を説明します。
浮気現場の目撃ケースとしては、次の2つが考えられます。
・浮気相手とパートナーに気づかれず目撃した
・浮気相手とパートナーに浮気現場で鉢合わせした
(1)気づかれず浮気現場を目撃したケース
まず考えられるのは、浮気相手やパートナーに気づかれず浮気現場を目撃したケースです。
たとえば、浮気相手と夫が腕を組んで歩いていた。
親密そうに話しながらホテルに入っていった。
仕事だと聞いていたが、明らかに密会している様子で異性と抱き合っていた。
このようなケースが気づかれずに浮気現場を目撃したケースの代表例です。
いきなり浮気現場を目撃したケースの場合、驚いてパニックになるかもしれません。
浮気に薄々感づいていた場合は心の準備もできていたかもしれませんが、浮気自体に気づいていなかったケースでは、浮気現場を見た瞬間に頭が真っ白になってしまうことでしょう。
強い怒りや悲しみが湧くかもしれません。
しかし、感情のままに行動することは控えた方が無難です。
気づかれず浮気現場を目撃した場合は、2つの方法で対処しましょう。
感情的になって浮気現場に介入しない
浮気現場を目撃したときに控えたいのは、感情的になってパートナーや浮気相手に詰め寄ることです。
怒りや悲しみ、混乱などがあるかもしれませんが、感情はぐっと飲み込んで状況を整理しましょう。
その上で、パートナーや浮気相手の浮気現場には介入しないことが重要です。
感情的になって浮気現場に介入してしまうと、パートナーや浮気相手に言い逃れされるかもしれません。
自分が目撃した浮気現場を「自分が見た」という目撃情報でしか証明できないからです。
浮気相手とパートナーに突きつける証拠がありません。
証拠を掴んでから動くためにも、浮気現場を見ても飛び出したりせず、我慢することが重要なのです。
浮気現場に介入してしまうと、パートナーと浮気相手は浮気に気づかれたことを知ってしまいます。
結果、浮気に対して慎重になります。
浮気の証拠隠滅もしようとするでしょう。
浮気相手とパートナーに知られることにより浮気の証拠が掴みにくくなるため、浮気現場を目撃しても落ち着いて、介入しないようにしましょう。
パートナーと浮気相手に見つからないようにする
浮気現場に介入しないことも重要ですが、パートナーと浮気相手に見つからないようにすることも重要です。
浮気現場に介入しなくてもパートナーや浮気相手から見つかってしまえば、結果としてパートナーや浮気相手は浮気に気づかれたことを知ってしまいます。
証拠隠滅や言い逃れをされる可能性があるのです。
浮気現場を見たら慎重に身を隠すなど、パートナーや浮気相手に見つからないように気をつけてください。
浮気の証拠をおさえるための情報収取を行う
浮気現場を目撃した後は、本当に浮気であるかどうかの確証を得るために情報収集する必要があります。
万に一つでも勘違いという可能性があれば、まずは本当に浮気かどうか確認しなければならないからです。
家で誰かと連絡を取っている様子はないか。
怪しげな着信などはないか。
密会に使ったと思われる場所の領収書はないかなど、生活の中で注意して浮気の確証を得る必要があります。
浮気だという確証を得たら、次は浮気の証拠を得るために動くという流れです。
浮気現場での自身の目撃情報以外で証拠になるものについては、後の見出しで解説します。
(2)浮気現場で鉢合わせしてしまったケース
浮気現場で鉢合わせした場合も、感情的にならないように注意が必要です。
その上で、3つの方法で対処しましょう。
浮気現場でパートナーや浮気相手に乱暴にふるまわない
ドラマや映画などでは、浮気相手を目撃してパートナーあるいは浮気相手を平手打ちする場面などがあります。
浮気現場を目撃すると、確かに浮気している当事者に対して怒りを覚えるかもしれませんが、その場で暴力をふるうことはおすすめしません。
なぜなら、浮気の慰謝料請求で不利になる可能性があるからです。
警察沙汰になり、反対にパートナーや浮気相手から責任を追及されるリスクもあります。
浮気現場で鉢合わせしても、暴力や乱暴な言葉は控えましょう。
パートナーのスマートフォンなどを強引に見ない
浮気現場で鉢合わせした場合、浮気の事実を確認しようとパートナーのスマートフォンなどを確認しようとする人がいます。
浮気の目撃現場で行うのではなく、自宅に帰宅してから「浮気相手とのやり取りを見せて」「浮気しているでしょう」と詰め寄って、機器を取り上げたり脅しのような言葉を使ったりしてチェックを始めるのです。
強引に、このような行為に及ぶのはおすすめしません。
仮にスマートフォンなどに浮気の証拠があっても、証拠だと認めてもらえないリスクがあります。
浮気現場で即座に写真という証拠をとっておく
浮気現場で鉢合わせるということは、証拠を確保できる場面に鉢合わせたとも言えます。
浮気現場そのものを確認できる機会はなかなかありませんから、その場で浮気相手とパートナーの浮気現場を写真撮影しておきましょう。
浮気の責任追及をするときの証拠になります。
浮気を目撃して慰謝料請求できる場合とできない場合
浮気現場を目撃すると、即座に慰謝料請求できると思うかもしれません。
しかし、浮気を目撃しても慰謝料請求できるケースとできないケースがあるのです。
それぞれについて説明します。
浮気現場を目撃して慰謝料請求できるケース
浮気現場を目撃して慰謝料請求できるのはふたつのケースです。
- ・性行為の現場を目撃した
- ・ラブホテルに出入りした現場を目撃した
浮気で慰謝料請求できるのは「不貞行為」に該当するケースになります。
不貞行為の基準は肉体関係です。
性行為の現場を目撃したケースやラブホテルに出入りした現場を目撃した場合は、明らかに性行為や性交類似行為(ペッティングなど)があったと判断できるわけですから、慰謝料請求が可能です。
浮気現場を目撃して慰謝料請求できないケース
浮気現場を目撃しても慰謝料請求が難しいケースは3つあります。
- ・食事などのデートの現場を目撃した
- ・キスの現場を目撃した
- ・シティホテルへの出入りを目撃した
すでにお話ししたように、慰謝料請求できる不貞行為(浮気)のラインは肉体関係です。
キスの現場を目撃すると、確かに人によっては「浮気だ」と感じるかもしれません。
しかし、キスの現場からは肉体関係の有無までは分からないため、慰謝料請求は難しいというのが実情です。
食事などのデート場面を目撃したケースも同様の理由になります。
シティホテルへの出入りは、一見すると性的な関係を持ったのではないかと思うかもしれません。
しかしながら、シティホテルは仕事の打ち合わせや、恋愛関係にない男女の待ち合わせなどにも利用する場所です。
シティホテルへの出入りについても肉体関係の有無が判断できないため、浮気現場の目撃だけでは慰謝料請求は難しいという判断になります。
浮気現場を目撃した場合のするべき行動
浮気現場を目撃した場合にするべき行動は、浮気現場の証拠化です。
せっかく浮気現場を目撃したわけですから、スマートフォンで現場を撮影するなどの証拠化を行いましょう。
ただ、浮気現場を目撃しても手元にスマートフォンなど撮影できる機器がない場合や、気が動転して証拠化を忘れてしまうケースなどが考えられます。
浮気現場の証拠化を忘れても特に問題ありません。
浮気現場を目撃したということは、パートナーが浮気をしているというある種の確証を掴んだことでもあります。
浮気をしているという前提のもと、証拠集めを行いましょう。
SNSやメールにやり取りが残っていないかチェックしたり、ラブホテルなどの領収書が残っていたりしないか、確認してみてください。
肉体関係そのものの証拠でなくても、疑わしい物や証拠になりそうな物を集めておけば、他の証拠に補足し、不貞関係を証明できる可能性があります。
証拠になりそうなものはとにかく保管しておきましょう。
自分で証拠集めすることが難しい場合や証拠が分からない場合は、弁護士に相談したり、探偵に依頼して調査報告書を作成してもらったりする方法もあります。
逆に浮気現場を目撃してやってはいけないことは、暴力や暴行です。
パートナーや浮気相手を殴ったり、水をかけたりする。
物を投げたり、相手の髪といった体の一部を引っ張ったりする。
このようなことをしてしまうと、違法行為に該当する可能性があります。
逆に損害賠償などを請求される可能性もあるため、注意してください。
パートナーのスマートフォンを無理やり確認したり、乱暴な言葉を吐いたりするなど、暴行や脅迫も行わないでください。
せっかく証拠が見つかっても、暴行や脅迫があると証拠として使えなくなってしまう可能性があるのです。
現場目撃情報以外で証拠となるものについて
パートナーや浮気相手に慰謝料を請求する場合、パートナーや浮気相手に対しては「部屋でふたりきりの場面に鉢合わせをした」などの目撃情報や鉢合わせの情報は、有効な証拠になる可能性があります。
言い逃れできないと諦めて、素直に慰謝料請求に応じるかもしれません。
しかし、目撃情報があっても、それだけでは「浮気ではない」と言い逃れする可能性があります。
言い逃れを封じるために必要なのは、目撃情報以外の証拠です。
また、浮気相手やパートナーが慰謝料請求に応じない場合は、裁判という方法や弁護士を経由して慰謝料請求することになります。
裁判は裁判官という第三者が判断するため、第三者に浮気があったことを納得させるためにも目撃情報以外の浮気の証拠が重要になります。
浮気の証拠として使えるのは以下のようなものです。
- ・写真
- ・メールやSNS
- ・音声や画像データ
- ・手紙や日記
- ・領収書
- など
メールやSNSのやり取りや、不貞行為を認めた投稿は有力な証拠になる可能性があります。
ただし注意したいのは、証拠の収集方法です。
盗み見や暴行によるチェック、データの全コピーなどは違法行為やプライバシーの侵害に該当する可能性があります。
証拠として認めてもらえない可能性があるのです。
画面の撮影や文面のコピーに留めると共に、証拠収集の際は注意しましょう。
音声や写真、画像などを自分で集めることが難しい場合は、探偵に依頼して証拠収集してもらう方法もあります。
浮気相手やパートナーに裁判で慰謝料請求することも視野に入れている場合は、事前に証拠の集め方について弁護士に相談しておいてもいいでしょう。
浮気現場を目撃した後の対応方法とは
浮気現場を目撃した後はどのように対応したらいいのでしょうか。
大切なのは自分が「どうしたいか」を考えることです。
浮気現場を目撃した後の対応方法は3つありますので、自分にとってどの対応が適切なのか、よく考えて結論を出すことが重要です。
パートナーとの関係を修復する
まず考えられる対応方法は、パートナーとの関係修復です。
浮気が発覚したからといって、必ず離婚しなければいけないわけではありません。
慰謝料請求するかどうかも、浮気された配偶者の判断次第です。
慰謝料請求もせず、離婚もしないという決断を下すことも可能です。
ただし、無理は禁物です。
子どもがいるから。
自分さえ我慢すればいい。
パートナーに謝罪を受けたが納得できない。
パートナーが婚姻関係の修復を望んでいるので応じる。
このような理由から関係修復を決断すると、精神的に辛い状況に陥る可能性があります。
自分がどうしたいかよく考えて決断しましょう。
パートナーや浮気相手に慰謝料を請求する
婚姻関係にある男女は、配偶者以外に性的な関係を結んではいけません。
ルール違反です。
不貞行為をしたパートナーや、不貞行為の相手には慰謝料請求が可能です。
浮気の慰謝料請求は、配偶者と浮気相手双方にできます。
ただし、慰謝料の二重取りはできないので注意してください。
パートナーと離婚する
浮気、つまり不貞行為は法律に定められた離婚事由のひとつになっています。
パートナーの不貞行為を理由に離婚することも可能です。
離婚は夫婦間の協議でもできますが、パートナーが離婚に応じない場合や財産分与などの離婚条件がまとまらない場合は調停や裁判を使って離婚を求めることになります。
子どもがいる場合は、養育費や親権についても話し合う必要があります。
離婚で揉めそうな場合は、あらかじめ弁護士に相談して進めた方がスムーズな解決が期待できます。
一人で悩まずに専門家に相談する
浮気現場を目撃してどうしたらいいか迷ったら、専門家に相談するのもひとつの方法です。
専門家は法律や証拠収集など、浮気の際に必要な知識をケースに合わせてアドバイスしてくれます。
浮気現場を目撃したときに相談できる専門家は3つの職種です。
- ・弁護士
- ・探偵
- ・離婚カウンセラー
弁護士は法律の専門家ですから、離婚から慰謝料請求まで浮気に関する幅広いアドバイスが期待できます。
探偵は証拠収集のプロです。
証拠収集で困ったら相談してみるのもいいでしょう。
離婚カウンセラーは民間資格です。
離婚に関して話を聞いて欲しい。
誰に相談したらいいか分からない。
考えがまとまらない。
このようなときに相談すれば、柔軟に対応してくれます。
まとめ
浮気現場を目撃しても慰謝料請求できるケースとできないケースがあります。
慰謝料請求できるのは、性行為の現場を目撃したケースなどです。
慰謝料請求が難しいのは、キスやデートを目撃したケースです。
慰謝料請求の基準は、あくまでも不貞行為(肉体関係の有無)になります。
さらに証拠収集を進め、慰謝料請求できるように足元を固めることが重要です。
浮気の慰謝料請求で分からないことがあれば、弁護士などの専門家を頼ることをおすすめします。
自分の気持ちや将来を考えて、離婚や慰謝料請求、婚姻関係の継続など、今後のことについて決断しましょう。