この記事でわかること
- コロナウイルス感染防止の影響で在宅時間が増えることにより、夫婦関係が悪化して離婚を考える人が増えている。
- コロナ離婚を避けるには、きちんとコミュニケーションをとる、一人の時間を作ることなどが必要。
- テレワークは家族構成によって、ストレスの原因が異なる。
新型コロナウイルス感染拡大の影響で、私たちの生活は一変しました。
その影響は夫婦関係にも及び、二人の関係が悪化して離婚を考える人が増えています。
ここでは、コロナ離婚を回避するためにできることなどについて紹介していきます。
コロナショックで離婚を考える人が増加中?
新型コロナウイルスが世界中で猛威を振るっています。
その影響により、私たちは今までに経験したことのない日常生活の変化を余儀なくされています。
外出自粛要請により不要不急の外出をすることができなくなり、一日のほとんどを家の中で過ごす人が増えました。
リモートワークが急遽始まり、慣れない作業に四苦八苦している人もいるでしょう。
子供や配偶者が一日中家にいるようになり、家族全員分の一日三食の食事を作らなければならなくなるなど、家族の世話や家事の負担が一気に増えた人も多いでしょう。
コロナの影響で収入が減ったり、仕事そのものを失って経済的な不安が高まる人も続出しています。
そして、いつ終わるのかわからないこの生活への漠然とした不安や苛立ちを、誰もが抱えている状況です。
このような中でストレスを抱え、知らないうちに私たちの心は蝕まれていきます。
それを如実に表しているのが、世界各国でのDVや児童虐待の増加です。
外出禁止または自粛の国では、DVの相談件数が激増しています。
たとえDVまでには至らなくても、夫婦が長時間一緒に過ごすことで喧嘩が増えたり配偶者に不満を感じ、家庭内不和となる現象が起きています。
深刻なケースでは離婚を考える人もおり、新型コロナウイルスを発端としたコロナ離婚が増えていくことが懸念されています。
コロナ離婚を回避するために心掛けたいこと6つ
厳しい状況の中、コロナ離婚を回避するためにはどのようなことに気を付ければよいのでしょうか。
6つのポイントを説明します。
夫婦でコミュニケーションをとる時間を作る
夫婦でじっくりとコミュニケーションをとる時間を作りましょう。
単に同じ空間にいるだけでは、相手と心を通わせ良い関係を築くことはできません。
お互いに顔を合わせずにひたすらスマホ画面を見ているような状況では、同じ部屋にいてもコミュニケーションがとれているとは言えないでしょう。
逆に、一緒に過ごす時間は短くても、その時間にしっかり目を合わせて笑顔で会話することができれば、家庭の雰囲気は明るくなりますから、相手の話にはきちんと耳を傾けましょう。
二人とも在宅している場合、一緒に料理をするなどもよいコミュニケーションになりますので挑戦してみてはいかがでしょうか。
一人で過ごす時間を作る
人間は誰でも一人で過ごす時間がないとストレスが溜まります。
家族全員が家にいる時間が増えて、一人で過ごす時間がとりにくくなっています。
家の間取りの関係で自分一人のスペースがない場合など、より強いストレスを感じるでしょう。
そのような場合、人が少ない早朝などに近所を散歩するなどして、一人の時間を作る工夫をしましょう。
ゆっくりとお風呂に入るなどもよいでしょう。
ただし、トイレにこもるなど家族の迷惑になる方法は喧嘩のもととなるので避けましょう。
一人になれる空間がない場合、車の中で過ごす時間を作るという方法をとっている人もいます。
また、相手が一人で過ごしたいというときは、それをできるだけ邪魔しないようにしましょう。
子供がいる場合には子供の世話も交代して、二人がそれぞれ一人になれる時間を確保できるようにしましょう。
少しくらいのことには目をつぶる
在宅勤務や外出自粛で一緒にいる時間が増えると、今まで気にならなかった相手の欠点や癖が目に付くこともあるかもしれません。
ですが、欠点は誰にでもあり完璧な人はいません。
自分がそう思うということは、相手も自分に対する不満を持っている可能性が高いものです。
お互い様、という気持ちをもって少しくらいのことには目をつぶることも大切です。
相手の欠点を指摘する前に、「今は非常時でいつもよりストレスが溜まっているから、欠点が目に付くだけだ」と自分に言い聞かせましょう。
感情的にならず客観的に伝える
同じ内容を伝える場合でも、伝え方によって相手の受け取り方は大きく変わります。
感情的な言葉や態度で伝えると相手も感情的になってしまい、素直に受け入れてくれず喧嘩の原因となります。
相手に不満や言いたいことがある場合、まずは一呼吸おいて冷静になり、客観的に伝えることを心がけましょう。
罵倒したり相手を一方的に非難するような言葉は避けましょう。
どうしても顔を合わせると感情的な言葉を口にしてしまう場合は、頭を冷やしてから手紙を書くなどの方法も考えましょう。
相手が受け入れやすく共感する言葉で話す
相手に自分の気持ちを受け入れてもらうためには、共感や思いやりのある言葉を選んで伝えることが大切です。
新型コロナウイルスに対しても、危機意識は夫婦間でも異なる場合があります。
今の時期によくあるのが、妻はウイルス対策を徹底しているのに対し、夫の危機感が薄く、外出自粛、手洗い・うがい・除菌などを徹底していないことで、妻が夫に怒りを覚えるパターンです。
このような場合も、妻は夫に対し喧嘩腰で責めるのではなく、「あなたのことが心配だから対策してほしい」などと、相手に対する思いやりを示すことが大切です。
自分の言動を全否定されると、それが正論であっても人は誰でも頭にくるものです。
衝突を避ける言葉選びに努めましょう。
相手に感謝の気持ちを持つ
一緒に暮らすパートナーに対し、感謝の気持ちを持ちそれを伝えることは大切です。
それぞれの役割を果たすことで私たちの生活は成り立っています。
相手がしてくれることを当たり前だと考えずに、家事、子育て、仕事、DIYなど相手がしてくれることに対して感謝の気持ちを持ちましょう。
人は自分の負担は大きく感じがちなので、自分ばかりが損していると感じることもあるかもしれませんが、相手がしてくれていることにも目を向けてみましょう。
そして、労いの言葉をかけたり、感謝の気持ちを行動で示すことも大切です。
「ありがとう」と言われて嫌な気持ちになる人はいません。
また、家事や子育てへの協力も普段以上に大切です。
家族構成で違う?テレワークがもたらすストレス
新型コロナウイルスの影響で、テレワークになった人も多いでしょう。
家族構成によってテレワークによる影響はどのようなものがあるでしょうか。
夫だけテレワーク(子供なし)
夫だけテレワークで妻が専業主婦の場合、今まで自分のペースで家事をしていたのに夫がいることで自分のペースが乱されたり、夫から監視されている感じがして、妻はストレスを感じることがあるでしょう。
また、夫側は今まで気にならなかった妻の家事のやり方に不満を感じたり、仕事のペースを乱されることによるストレスもあるでしょう。
共働きで妻が出勤して仕事をしている場合、妻は在宅している夫が家事をしていないことに苛立ちを覚えるケースがあります。
疲れて帰宅したときに、家の中が片付いていなかったり、「夕飯何?」などと聞かれて怒りが爆発してしまう妻もいることでしょう。
夫だけテレワーク(子供あり)
夫だけテレワークで子供がいる場合、休園・休校中の子供の世話に加え、夫の三度の食事の用意などの負担が増え、妻は気の休まる時間が無くなります。
夫から家事や育児に口出しされることにストレスを感じるという妻も多いです。
また、夫側は慣れないテレワークに手こずりながら、子供や家庭の生活音にペースを乱されるなどしてストレスを感じることもあるでしょう。
共働きで妻が出勤して仕事をしているの場合、夫は休園・休校中の子供の慣れない世話に追われ、仕事のペースが乱されながら慣れないテレワークをすることにストレスが溜まることも。
一方、妻は在宅中の夫が家事や育児を自分が望むようにこなしてくれないことなどで、ストレスを感じることもあります。
夫も妻もテレワーク(子供なし)
二人ともテレワークの場合、お互いに同じ空間で仕事をすることによって仕事のペースが乱されたり、相手から仕事に干渉されている感じがして、ストレスを感じることがあります。
また、同じように働いているのにどちらか片方に家事などの負担がかかっている場合、その不公平感がストレスに変化することもあるでしょう。
夫も妻もテレワーク(子供あり)
休園・休校中の子供の世話をしながらテレワークをするのは大変です。
夫婦ともにテレワークであれば、子供の世話も公平に負担するべきですが、それができていない場合には負担が多い方は不満と疲労がたまります。
仕事に集中できないことにもストレスを感じるでしょう。
テレワークの影響への対策
上述のように、家族構成によってテレワークによる様々なストレスを受けるケースが考えられます。
いずれの場合にも、テレワークによる影響を受けているのは自分だけでなく相手も同じであることを理解しましょう。
相手の立場に立った時、自分の言動が相手にストレスを与えていないか意識し、そのような言動を避けることが大切です。
自分が不満に感じている点があれば、喧嘩腰にならず冷静な態度で、「このようなことで困っているのでこうしてほしい」と自分の気持ちを客観的、具体的に伝えましょう。
不満をため込むことは事態をより深刻にする場合もあるので、深刻になる前に自分の気持ちを伝えることも大切です。
まとめ
新型コロナウイルスの感染拡大が夫婦関係にまで影を落としているのは嘆かわしいことです。
ただ、このような非常事態にこそ、夫婦関係を見直す良いきっかけになることもあります。
DVなど今すぐにでも身を守るために逃げる必要がある場合を除き、今はお互いに異常な精神状態であることを理解し、できるだけ離婚を回避できるように努めましょう。