性別 | 女性 |
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年齢 | 30歳代 |
結婚歴 | なし |
職業 | 会社員 |
子供のあり(人数)or なし | なし |
慰謝料 | 30万円(減額した慰謝料270万円) |
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OさんはSNSで知り合った男性と交際していましたが、ある日突然、相手の妻の代理人という弁護士から内容証明郵便が届きました。そこには、不倫による慰謝料として300万円を支払うこと、10日以内に連絡なく支払わない場合は法的手続を取ると書かれており、驚いてしまいました。
Oさんはどのように対応すればいいのかわからなくなってしまい、当事務所にご相談くださいました。Oさんに詳しいお話を伺うと、SNSで意気投合した男性から会いたいと言われたけれど、Oさんは実際に会うつもりはなかったとのことでした。
それでも男性の方から「1度だけでいいから」としつこく誘われ、それで相手の気がすむのならと思って1度だけ会うことにしました。会ってみると、とても楽しい男性で、その後も時々会って食事をする仲になりました。
あるとき、男性からホテルに誘われましたが、Oさんは「もっと交際が進んでから」と言って断りました。それでも男性は言葉巧みに、かつ執拗に誘ってきて、Oさんは根負けして男性とホテルに行ってしまい、それ以来、3か月ほど関係が続いていました。
Oさんはその男性について、少し強引なところがあるけれど、独身の医師だと聞いていたので、将来は結婚も視野に入れて本格的に交際しようかと考え始めていたところだったとのことでした。
しかし、男性の妻によると、独身というのはもちろん、医師であるというのも嘘で、相手は普通の会社員でした。Oさんとしては、300万円という慰謝料はとても支払うことができないし、相手に騙されて交際していたことも悔しくて仕方がないとおっしゃっていました。
当事務所の弁護士は、相手の妻から請求された慰謝料額は相場と比べて高額であることをお伝えした上で、交際相手のやり方は悪質性が高いことから、さらに慰謝料を減額できる可能性があることをご説明しました。正式にご依頼を受けた当事務所の弁護士は、早速、相手の妻の代理人である弁護士と交渉を始めました。
慰謝料の請求額が高額すぎること、不倫関係に至ったいきさつにおいて相手の男性の悪質性が高いことを主張して慰謝料の減額を求めました。相手の弁護士は、300万円の慰謝料を200万円に減額するところまでは譲歩しましたが、それ以上は譲りませんでした。
そこでやむを得ず、家庭裁判所での訴訟で争うこととしました。法廷では、相手の男性が独身の医師であると嘘をついていた事実や、言葉巧みに執拗に関係を迫っていた事実をメールやOさんの日記で証明し、信じて交際していたOさんの精神的苦痛が大きいことも指摘して慰謝料を減額を主張しました。
その結果、慰謝料は300万円の1割にあたる30万円に減額することで合意に至り、和解が成立しました。
今回のように、独身と信じていた交際相手の配偶者から突然に浮気・不倫の慰謝料を請求される場合もあります。しかし、交際相手が嘘をついていたり、執拗に交際を迫ったというような悪質な事情がある場合は慰謝料を減額できる可能性もあります。
弁護士にご依頼いただければ、依頼者の方から事情をお聞きして、適切な慰謝料額に減額できるように尽力します。突然、交際相手の配偶者から慰謝料を請求されて困ってしまったら、まずは離婚に強い弁護士に相談することをおすすめします。