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【子供が3人いる場合の養育費】養育費算定表での計算方法と養育費をしっかり払ってもらうポイント

この記事でわかること

  • 子供3人の場合の養育費の算定方法がわかる
  • 子供3人の養育費をしっかり払ってもらうポイントがわかる
  • 子供3人の養育費で悩んだときの対処法が理解できる

養育費は子供の人数や年齢によって金額の相場が変わってきます。

子供3人で離婚する場合、どのくらいの養育費を請求できるのでしょうか。

養育費の相場を算定したとき、どのように計算すればよいのでしょうか。

子供3人の養育費の算定方法や養育費をしっかい払ってもらう方法、養育費で悩んだときに取るべき対処法について解説します。

子供3人の場合の養育費算定表を用いた養育費算定方法

子供3人の場合の養育費の算出のために、裁判所は養育費算定表を公開しています。

養育費を支払う側(義務者)と養育費を受け取る側(権利者)の年収さえわかれば、誰でも養育費の目安額を確認できるようになっているのです。

養育費算定表を使って子供3人の養育費の額を算定する方法をご紹介します。

子供3人の場合の養育費算定方法

子供3人の場合の養育費算定方法は、年収を計算して養育費算定表で養育費の額を確認するという流れになります。

流れごとに、もう少し詳しく算定方法を解説します。

(1)権利者と義務者の年収を確認する

養育費算定表を使って子供3人の養育費を算定するためには、養育費を支払う側である義務者と、養育費を受け取る側である権利者の年収が必要になります。

まずは権利者と義務者の年収を確認しておき、算定表で養育費算定の準備を整えましょう。

(2)対応する養育費算定表を探す

裁判所が公開している養育費算定表は「養育費・婚姻費用」「子供の数」「子供の年齢」などで細かに分かれています。

子供3人の場合は、養育費・子供3人の養育費算定表を養育費の算定に使うことになるのです。

さらに、子供の年齢によって子供3人の養育費算定表は4つに分かれています。

  • ・表6 養育費子3人表(第1子、第1子及び第3子0~14歳)
  • ・表7 養育費子3人表(第1子15~19歳、第2子及び第3子0~14歳)
  • ・表8 養育費子3人表(第1子及び第2子15~19歳、第3子0~14歳)
  • ・表9 養育費子3人表(第1子、第2子及び第3子15~19歳)

子供の年齢によって使う養育費算定表が変わってきます。

表の左上記載の子供の年齢を確認し、算定に使う養育費算定表を見つけてください

(3)養育費算定表の年収が重なるマスを確認する

養育費算定表を見つけたら、権利者と義務者の年収が重なるマスをチェックします。

重なるマスに金額が書かれていますので、その金額が子供3人の養育費の目安です。

子供3人の場合の養育費の計算例

子供3人の養育費を算定する場合の計算例をご紹介します。

養育費の計算で迷ったときは、一例として参考にしてください。

子供3人の養育費計算例(1)

夫(義務者)の年収は給与600万円で、妻(権利者)の年収はパートの給与100万円です。

16歳、17歳、18歳の子供3人になります。

養育費算定表は算定表9を使います。

夫と妻の年収はどちらも給与なので、権利者と義務者双方の給与の欄を確認してください。

夫の給与600万円と妻の年収100万円が重なるマスの金額は10~12万円になっています。

よって、子供3人の養育費の目安は10~12万円です。

子供3人の養育費計算例(2)

夫(義務者)の年収が400万円で妻(権利者)の年収が200万円、どちらも給与のケースで計算します。

子供の年齢は、長子が15歳、2人目が13歳、3人目が11歳です。

この場合は養育費算定表の中の表7を使います。

表7で夫の給与400万円と妻の給与200万円が重なるマスを確認すると、4~6万円と記載されています。

よって、養育費の相場は4~6万円です。

子供3人の養育費を算定するときの注意点

子供3人の養育費を算定するときは、注意点が4つあります。

子供3人の養育費は基本的に話し合いで決める

養育費は必ず養育費算定表の金額通りに決めなければならないわけではありません。

養育費は基本的に夫婦の話し合いで自由に決めることが可能です。

夫婦が納得していれば、金額は養育費算定表より高額でも差し支えありません。

また、養育費算定表より少なくても特に問題ないのです。

夫婦や家庭には収入状況以外にも、いろいろな事情があります。

子供3人の家庭が2つあれば、子供3人という条件は同じでも、子供の養育にかかる金額は同じではないはずです。

家庭や養育の事情を把握している夫婦が事情に合わせて養育費を決めるなら、夫婦の合意を尊重しよう、というのが法律のスタンスです。

夫婦の話し合いで養育費が決まらない場合は、調停や裁判などの裁判所手続きを利用して決めることになります。

養育費算定表の給与と自営業に注意する

養育費算定表には給与と自営業の欄があります。

権利者や義務者が会社員で給与を得ている場合は、給与の欄を見ます。

権利者や義務者が自営業で収入を得ている場合は自営業の欄を見る必要があるのです。

自営業と給与所得者が欄を間違えてしまうと、養育費の計算結果も変わってきます。

養育費算定表をよく確認して、間違えないように注意しましょう。

養育費算定表の子供3人の養育費は相場である

養育費算定表で算出した子供3人の養育費はあくまで相場です。

たとえば養育費算定表の養育費の額が10~12万円だった場合、必ず養育費算定表の額をもらえるわけではありません。

養育費算定表の養育費の額はあくまで目安であり、相場だという点に気をつけてください。

養育費算定表の金額は事情の考慮がない

養育費算定額の養育費の目安は、各家庭の事情を一切考慮していません

家庭によって事情があり、養育にかける金額は異なります。

子供に持病があって定期的な通院が必要なケースもあれば、多くの習い事をしているケースもあるはずです。

養育費算定表はこのような事情はないものとして養育費の額を設定しています。

子供や両親に事情がある場合は、養育費算定表の金額は妥当か考え、増額や減額などについてよく話し合ってください。

養育費の額で迷う場合は弁護士に相談して、適切な額の算定をしてもらったり、アドバイスを受けたりすることをおすすめします。

養育費をしっかり払ってもらうポイント

夫(妻)に養育費をしっかり払ってもらうためには、どのようなポイントに気をつければよいのでしょうか。

子供2人の養育費をしっかり払ってもらうためのポイントは2つあります。

養育費の話し合いは書面で残す

養育費について夫婦で話し合って決めた場合、たとえ書面に残していなくても取り決めは有効です。

しかし、証拠がないため、後に「言っていない」「約束していない」「決めた内容と違っている」などのトラブルに発展する可能性があります。

トラブルを防止するためにも、養育費の話し合いの内容は書面に残しておきましょう。

書面に残す場合は夫婦で私的な文書を作成するよりも、公証役場で公正証書を作成することをおすすめします。

公正証書は公証役場が作成に関与する公文書で、証拠として強い力を持つのです。

執行受諾文言を記載しておけば、養育費の未払いが起きたときに即座に強制執行できるため、養育費の回収に役立ちます。

即座に強制執行できると義務者が把握しておくことで、「いざというときは強制執行される」という精神的な圧迫感にも繋がるため、養育費をスムーズに払ってもらえます。

離婚後は定期的に面会交流を行う

離婚後に子供と養育費の義務者を定期的に会わせることも養育費をしっかり払ってもらうことに繋がります

なぜなら、定期的に面会交流することで、義務者が子供の成長と大切さを実感できるからです。

離婚後に義務者に子供を会わせないと、子供との思い出が風化するかもしれません。

養育費という子供のためのお金を払っても、そのお金で実際に子供が育っている、そして自分が子育てをしているという実感が湧かないのです。

定期的に子供と面会交流さえていれば、子供の成長がより身近に感じられることでしょう。

そして、払っている養育費が子育てに使われていること、自分が親であることなどをあらためて実感するはずです。

子供と親であることを再認識し、養育費が大切な子育ての資金であることを再確認するためにも、定期的に子供と義務者の面会交流が行われる方が望ましいのです。

なお、離婚理由によっては、子供と義務者の面会交流を控えた方がよいケースもあります。

子供を精神的に虐待する義務者や暴力をふるう義務者などの事情があれば、面会交流を拒否したいと考えるのではないでしょうか。

あくまで考慮すべき事情がない場合は定期的な面会交流が望ましいということです。

養育費について悩んだ時の対処法

養育費について悩んだ時の対処法としては、弁護士へ相談するという方法があります。

弁護士は法律の専門家です。

養育費の支払いを相手が渋っている場合や養育費の額で悩んだとき、養育費の話し合いがまとまらないときなど、ケースに合わせて法的なアドバイスを受けられます。

養育費で悩んだときは弁護士のアドバイスが解決の糸口になるはずです。

また、養育費の話し合いがまとまらないときなどは、夫婦の話し合いの段階で弁護士に入ってもらうこともできます。

法律のプロが話し合いをサポートすることにより、養育費の話し合いがスムーズに進む可能性もあるのです。

子供3人の養育費を配偶者との話し合いで決めることが難しいケースもあります。

たとえばDVなどで離婚する場合、配偶者との話し合うことにはリスクがつきまといます。

このようなケースでは、弁護士が話し合いや連絡を代理しますので、配偶者に直接会う必要はありません。

弁護士に相談し、悩みの内容に合わせた方法で対処しましょう。

まとめ

子供3人の養育費は裁判所が公開している養育費算定表で算出できます。

子供3人の年齢や両親の年収によって養育費の額が変わってきます。

子供の年齢で使う表も違いますので、養育費を算出するときは表をよく確認して使ってください。

また、養育費算定表で算出できる子供3人の養育費の額はあくまで目安です。

確実に算定した金額を受け取れるわけではないため注意してください。

養育費は子供3人を育てるための大切なお金です。

子供3人の養育費で困ったことや悩んでいることがあれば、早めに弁護士へ相談することをおすすめします。

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