浮気された側が離婚で損する・後悔するケースとは | 離婚弁護士マップ
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浮気された側が離婚で損する・後悔するケースとは

この記事でわかること

  • 浮気は離婚原因の上位であることがわかる
  • 浮気されて「離婚する人」「離婚しない人」のそれぞれの決断の理由がわかる
  • 早まって離婚して後悔するケースについて理解できる
  • 慰謝料請求する際に準備すること、気をつけるべきことがわかる

浮気が発覚し、「本気じゃなかった…」と謝られても、浮気をされた方はたまったものではありません。

心の傷は相当深いものとなるでしょう。

怒り心頭になるのも当然のことですし、本気じゃなかったといわれても信じられません。

そもそも、本気じゃなかったからという理由で、浮気を許せるはずなどありません。

「許せない!!離婚してやる!」と勢いで離婚届を出す前に、大事なことを確認しましたか?

慌てて離婚をしてしまい、後になって損や後悔をしないために確認しておくべきことがあります。

離婚届が受理されてからでは遅いので、少し冷静になって今から解説する内容をご覧になってみてください。

少しでもご参考になれば幸いです。

浮気は離婚の原因のトップ

離婚にはさまざまな原因が存在します。

相手の浮気やDV、モラハラ、お酒の問題、親族との折り合いが悪いまたは借金問題などが主な原因と考えられます。

中でも「浮気」は離婚原因のトップといえるほど上位に挙げられるのではないでしょうか。

「結婚するときには、生涯の愛を誓い合った仲だったはずなのに、なぜ?」と深い悲しみに暮れる日々を過ごしていらっしゃる方も少なくありません。

場合によっては、精神的な疾患に罹ってしまうこともあります。

驚くべきことに、およそ2.5組に1組の夫婦が離婚をしているというデータもあるほど、離婚することが珍しくない世の中なのです。

浮気され「すぐに離婚したい」と考える理由

浮気が発覚したばかりのときは冷静でいられるはずがありません。

頭に血が昇ってしまい、配偶者や浮気相手と話し合いにもならないでしょう。

特に心配されるのが、精神面のダメージです。

以下で、精神的ダメージを受ける具体的な例をみていきましょう。

(ケース1)
夫(妻)が浮気をして浮気相手(妻)が妊娠してしまった。

夫は浮気相手との子を「産みたい」と言っている。

挙げ句の果てには、中絶することもできないほどに時間が経ってしまい、子どもを産むことになってしまった。

夫と一緒にいることすら生理的に無理になってしまった。

(ケース2)
夫(妻)が浮気相手にぞっこんで家に通い続けていて自宅に帰ってこない。

子どもの面倒もまったくみないし、みようともしない。

ときには暴力やモラハラもあってもう一緒にいる意味がないと感じる。

夫婦間でのセックスレスもあり、既に夫婦関係が破綻している。

このようなケースでは、かなりの精神的なダメージを負うことになります。

また、有名人の浮気や不倫のニュースでは、妻の妊娠中に不倫をしてしまうケースもよく耳にするところです。

先にも触れましたが、精神的に深い傷を負い、病気になってしまい立ち直れなくなる方もいらっしゃいます。

浮気されても離婚しないことにした人の理由

浮気をされてもすぐに離婚をしない夫婦もいます。

その理由とはいったいどのようなものなのでしょうか?

  • ・浮気はされたけど、相手に対する愛情がまだ残っている
  • ・子どもがいる
  • ・離婚すると経済的に苦しくなってしまう
  • ・世間体が気になってしまう

このような理由があり離婚せず我慢しているか、夫婦仲を修復して婚姻関係を継続している方もいます。

「一回だけの浮気なら許してあげる」と思われる方も中にはいらっしゃいます。

浮気が発覚したばかりのときは冷静に考えることはできませんが、少し時間が経てばよく話し合うことができるようになり、離婚を回避できるかもしれません。

離婚をするにしてもしないにしても、夫婦でよく話し合うことが離婚後の人生にとって重要であることに変わりはありません。

早まって離婚し後悔するケース

その場の感情だけで勢い余り、すぐに離婚をするべきではありません。

頭を冷やしてじっくり考えるべきことがあります。

先にも触れましたが、「浮気されても離婚をしないことにした人の理由」とリンクしている部分が多いです。

後悔する前に、特に以下の事項について当てはまるものがないか、もう一度確認しておきましょう。

  • ・相手に対する愛情がある
  • ・子どもがいるので将来が不安
  • ・自分1人の経済力だけでは不安
  • ・世間体が気になる
  • ・再婚後に子宝に恵まれない、もしくは授かっても高齢出産による不安

相手に対する愛情がある

浮気はされても、相手に対する愛情がまだあるという方は珍しくありません。

離婚後は、「せいせいした!」と思うも束の間で、段々と寂しさが増していく方も実は意外と多いのです。

「相手は反省していたのに話し合う機会を自ら放棄してしまったことを後悔している」、「喧嘩しながらでも一緒にいた方が張り合いがあって楽しかったし、やっぱりまだ愛情があるのだと再確認したが、時すでに遅しだった」というように、婚姻期間の長短はもはやあまり関係なく「浮気されて頭に血が昇った状態」での時期尚早の離婚は後悔を生みやすいといえます。

子どもがいるので将来が不安

養育費などの経済的な問題や、引越しや転校、場合によっては苗字が変わることで「子どもが学校で肩身の狭い思いをするのではないか」と不安に思われている方もいらっしゃいます。

また日々の育児面では、夫婦2人で役割分担していたものが離婚をすることにより1人で背負うことになります。

可愛い我が子だからこそ、子育ては年齢によりさまざまな悩みがつきものですし、悩みの解決は簡単ではありません。

子どもは、転校先が学校に馴染めなかったり、いじめられているかもしれないが、何も言ってこない場合もあります。

また、自分が働きに出ていることで家を空ける時間が多くなり、夕飯もレンジでチンして1人で食べさせているというような状況が頻繁にあったり、以前よりも子どもと一緒にいる時間が減って子どもが寂しい思いをしている可能性もあります。

仕方のないことですが、親としてはとてつもない罪悪感に押しつぶされそうになることもあるでしょう。

子どもにとって離婚が及ぼす影響は、目に見えるものだけではありません。

精神的なフォローがとても大切ですので、それを踏まえて夫婦でしっかりと話し合うことが大切です。

自分1人の経済力だけでは不安

また、夫婦共働きで生計を立てていた場合などは、離婚後の経済的な不安がつきものです。

家賃や食費なども1人より2人の方が経済的であり、どちらかが病気や怪我で困っているときには助け合うことができます。

「この年齢からじゃ正社員で雇ってくれるところがなかなかない」、「1人で子育てをしながら働くことがこんなに大変だとは思わなかった。

子どもが大きくなるまで離婚するのを我慢するべきだった」、「毎日、節約生活で旅行や食事に行く余裕が全くなくなってしまった」というような話もよく聞きます。

世間体が気になる

会社や友人、親族など世間体を気にされる方も少なくありません。

「会社に知られたら出世に響くかも」と日々不安になったり、結婚式でご祝儀をたくさんもらったら報告すべきか悩んだりなど、憂鬱な気分になってしまいます。

離婚後に実家に帰りづらくなったり、友人と疎遠になってしまったという話も少なからず聞かれるところです。

近所付き合いが希薄な昨今ですが、親しくしていた人やお店などがある場合は、少々気まずい空気が流れてしまうことも覚悟していかなければなりません。

再婚後に子宝に恵まれない、もしくは授かっても高齢出産による不安

これは、子どもができる前に離婚し、その後の再婚に至るまでに時間がかかってしまったケースです。

初婚時の年齢は低かったものの、離婚後は婚活してもなかなか良縁に恵まれず時間がかかってしまうこともあります。

やっと再婚できたと思ったら、なかなか子宝に恵まれずに悩むという方も珍しくありません。

不妊治療には多額の費用がかかりますし時間もかかることがほとんどです。

また、女性が妊娠に適した年齢もあります。

若いときに妊娠・出産した方がよいとは一概にはいえませんが、妊娠・出産にはリスクが伴いますのである程度の覚悟は必要でしょう。

慰謝料請求のための準備と注意点

浮気を理由に慰謝料請求をするには大前提として、以下の要件に該当することが必要です。

  • ・不貞行為があったこと
  • ・不貞行為の証拠があること
  • ・浮気相手の名前や住所がわかること
  • ・時効(3年)が完成または除斥期間(不貞行為があったときから20年)が経過していないこと

また、注意点もありますので次の項より確認しておきましょう。

慰謝料請求のための注意点とは

「不貞行為」は、いわゆる性交渉のことです。

不貞行為が原因で慰謝料請求を行うことは、「不貞行為に基づく損害賠償請求」と呼ばれます。

慰謝料請求をするには、配偶者である夫(妻)と浮気相手との性交渉があったことが必要です。

不貞行為(=性交渉)があったことを証明していかなくてはなりませんが、通常「不貞行為」は密室で行われるので証明することは難しいといわれています。

探偵や興信所を依頼する人も珍しくはありません。

浮気相手に慰謝料を請求するときには「内容証明」を送ることが一般的です。

それには相手の名前や住所がわからなければ送ることができません。

浮気をした夫(妻)が素直に白状すれば問題ありませんが、前述のように探偵や興信所を利用する人もいます。

このほかにも、法的な注意点はケースバイケースです。

ネットでの情報収集もできる便利な時代ですが、よくわからないときは弁護士に相談されることも検討してみてはいかがでしょうか。

まとめ

浮気をされたら誰だって頭にくるものです。

怒りを通り越して呆れてモノもいえないと思う人もいらっしゃるのではないでしょうか。

ネットやSNSでも、浮気のニュースを見ない日はないといっても過言ではありません。

そのくらい「浮気」という言葉が日常に溢れています。

決着を急ぐことが多い離婚問題ですが、一度冷静になって考えてみるべきことがあることをおわかりいただけたのではないでしょうか。

離婚は「結婚の3倍疲れる」、「小さな死だよ」という人もいるほど大変な出来事です。

自分1人で悩み続けるのは精神衛生上よいとはいえませんので、信頼のおける友人や、カウンセラー、法律のプロである弁護士などに相談してみるのもよいかもしれません。

ご自身と大切な家族の大切な未来のためにも、損をしない・後悔をしない選択をしていただきたいです。

監修弁護士
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