「個人事業で起業すべきか、法人設立すべきか」については、いくつかの切り口で総合的に判断をする必要があります。

・税金面ではどちらが得になるのか？
・社会保険の負担はどれくらい変わるか？
・法人の社会的信用がビジネスでどれだけ有効か？
・求人面にどれだけ力を入れていくか？
・自分自身のモチベーションはどちらが高く保てるか？　等々

たとえば、税金面を考えると年間の利益が５００万円を超えると法人を検討すべきです。こういった要素を、お客様ごとにケースバイケースで検討させていただき、お客様にとって有利な選択肢をご提示させていただきます。

株式会社と合同会社の違いについても、複数の切り口から検討し、総合的な判断をする必要があります。

・設立費用については株式会社が高く、合同会社が安い
・社会的信用力については、株式会社が高く、合同会社が低い
・人材募集においては、株式会社が有利で、合同会社が不利　等々

たとえば、飲食店や介護サービスのように屋号でご商売をされる方であれば、株式会社の社会的信用が集客に及ぼす影響は限定的です。
ですが、WEB通販や経営コンサルタントのような信用が重要なビジネスでは、株式会社の信用力がビジネスで必要になります。

法人格が必要な期限が決まっている場合や、急ぎで会社設立を進める必要がある場合は、設立要項の決定と必要資料の収集を同時に行い、最短で設立に必要な書類を作成しなければいけません。

特に優先的に急ぐべきことは、「株主になる方と役員になる方の印鑑証明の取得」と「会社の実印の作成」です。

設立に必要な書類は印鑑証明の表記通りに作る必要があり、先に取得を済ませておけば、スムーズに手続きが進みます。
また会社の実印は法務局に登記申請をする際に必要になりますので、作成時間を考慮して急ぎで作っておくべきです。

創業融資は会社設立の登記が完了し、法務局から登記簿謄本が発行されてから申し込みをすることになります。

必要書類としては、「創業計画書」と「借入申込書」「登記簿謄本」が必要になります。特に創業計画書は、内容次第で融資の結果に直結する大事な書類です。

・必要な資金はいくらか？
・自己資金をどれだけ用意できているか？
・今後の事業の見通しは？　等々

こういった内容を論理的に記載し、公庫の融資担当者が納得できるものにする必要があります。

また公庫の申し込みは、登記簿謄本が必要になるため、早くとも設立後１～２週間後になります。そして、公庫の面談や審査に２～３週間程度かかります。

会社設立をしてすぐに日本政策金融公庫などで創業融資を考えておられる方は、会社設立日を早めたり資本金の金額を大きめに設定するなど、設立時から融資を念頭において設立を進めることをお勧めします。