タワーマンションを購入するメリット・デメリットとは?流れや確認ポイントを紹介
部屋からの眺望や設備の充実さがウリのタワーマンションは、需要が高く次々と新しいタワーマンションが建設されている状態です。
タワーマンションはとても大きな買い物なので、購入の際はメリットだけでなくデメリットもしっかり理解したうえで決めたいもの。
ここでは高層マンションの特徴やメリット・デメリット、タワマンを購入して後悔しないための選び方のポイントについて解説します。
購入・入居後に後悔することがないよう、タワーマンションの購入を考えている人は最後まで読み進めてください。
目次
タワーマンションとは
タワーマンションに明確法的なきまりはありませんが、20階以上の超高層マンションを指すのが一般的です。
建築基準法では建物の高さについての基準を設けており、高さ60m以上の建築物を超高層建築物としています。
高さ60mの建物は階数でいうと20階程度に相当するため、20階以上のマンションがタワーマンションと呼ばれているようです。
高層マンションは同じ基準で、31mの建物(10階以上)を指すことが多いです。
- 超高層マンション:60m以上(20階以上)
- 高層マンション:31m以上(10階以上)
タワーマンションを購入するメリット
タワーマンションを購入するメリットについて紹介します。
タワーマンションは高・中・低層階によって特徴が異なりますが、ここではどの階層であっても享受できるタワーマンションのメリットをまとめました。
タワーマンションを購入するメリット
- 日常生活の利便性が高くなる
- 安心して暮らせる
- 価値の下がりにくい資産が手に入る
日常生活の利便性が高くなる
タワーマンションに住むと、日常生活の利便性が高くなります。
タワーマンションでは、通常のマンションにはないような共用施設などのサービスが充実しています。
タワーマンションならではの共用施設やサービスの例は以下の通りです。
【タワーマンションのサービス例】
- コワーキングスペース
- コンシェルジュ
- ラウンジ
- フィットネス・プール
- 読書スペース
- 茶室
- 自習室
- 展望室
- キッズルーム
- 宿泊スペース
このほかタワーマンションは駅直結だったり、周辺にスーパー・コンビニや病院などがあったりと、マンション周辺が整っており便利な立地であることが多いです。
とくに1000戸を超えるような大型のマンションの場合、マンションの周辺にすべて必要なものが揃っており、何かあっても家の周辺で完結することが多いでしょう。
また24時間ゴミ捨てができるなど、日常生活の利便性が高くなることが大きなメリットです。
安心して暮らせる
タワーマンションではセキュリティ面だけでなく、防犯・防災対策もしっかりと整っているため、安心して暮らせます。
セキュリティ面では、入り口やエレベーターも専用のキーを使用し、防犯カメラが完備されていることもタワーマンションが安心して暮らせる理由の一つです。
また敷地への入り口も1箇所にするなどセキュリティ面を強化しているタワーマンションが増えています。
さらにタワーマンションそのものは杭がしっかりとしてしていることに加えて、建設前に地盤改良工事を行っていて、地盤は比較的安定していると考えていいでしょう。
地震で揺れを感じやすいといわれますが、実際には耐震性・耐火性はしっかりしている物件が多いのです。
火事になった場合もスプリンクラーや防火シャッターがあるので、普通のマンションよりも安心して生活できるでしょう。
価値の下がりにくい資産が手に入る
タワーマンションは立地にもよりますが、中古でも高値で売れる可能が高いです。
つまり資産価値が下がりにくく、価値が高い物件であるといえるのです。
その理由として新築のタワーマンションの価値が年々上昇していることが挙げられます。
倍率が高い人気の物件はすぐに買い手がつきます。
所有しているだけでも資産価値が高いですが、居住用に購入した場合も引っ越しの時に、税金を抑える事ができるというメリットもあります。
将来物件を売りに出す可能性があるのであれば、価値が下がりにくいという点では、タワーマンションは選択肢の一つとしておすすめです。
タワーマンションを購入するデメリット
タワーマンションを購入する際はメリットだけでなく、デメリットについても必ず確認しておきましょう。
あとから「こんなはずではなかった!」とならないためにも、とても大切なポイントです。
タワーマンションを購入するデメリット
- 高いランニングコストが発生する
- 移動時間が長くなる
- 室温が高くなりやすい
それぞれについて確認していきましょう。
高いランニングコストが発生する
タワーマンションは、管理費や修繕積立金などといったランニングコストが高い傾向があります。
サービス面が充実しているほど、管理費は高くなります。
とくにコンシェルズサービスが充実していれば、管理費も自動的に高くなるでしょう。
また多くのタワーマンションで起こり得る事態が、修繕費の不足です。
タワーマンションは通常のマンションに比べて、エレベーターやエアコン、照明などの設備は特殊であるため、大規模修繕には多額の費用がかかります。
しかし、タワーマンションを販売する際は修繕積立金を低く設定していたり、メンテナンス費用の見積もりが甘いケースがあるのです。
いざ大規模修繕をおこなう時に別請求がくる可能性があることを理解しておきましょう。
移動時間が長くなる
通勤通学時間帯のエレベーターが渋滞することが、タワーマンションの難点です。
最寄駅までは近いのに、住戸から1階のエントランスまで時間がかかることもあります。
ただし近年では、エレベーター台数を確保しているタワマンも多いです。
また低層階用、中層階用、高層階用など、停止する階数を分けていることが多いので、新築のものはあまり心配はいらないでしょう。
中古のタワーマンションを購入する場合は、エレベーターの台数を確認しておくと安心です。
室温が高くなりやすい
タワーマンションは日当たりがよく、マンションの機密性が高くなるため、室温が高くなりがちです。
高層階ほどまわりに遮るものがなく、直射日光が家の中に差し込んでくるため、エアコンが効きにくいでしょう。
さらに高層階では、安全面を考えてベランダがない、窓が開けられずないようになっているところも多いです。
そのため、遮熱カーテンやフィルムなど使用して対策する必要があるでしょう。
裏を返せば冬場は暖房を使用しなくても室温が高いというメリットにもつながります。
実際に冬場は暖房を使わず半袖で過ごしているという声もあるほどです。
タワーマンションを購入する流れ
タワーマンションを購入するときの基本的な流れは以下の通りです。
タワーマンションを購入する流れ
- 1.物件を探して内覧を行う
- 2.売買契約を結ぶ
- 3.清算・引き渡し・登記をおこなう
物件を探す際は、不動産のオンラインサイトや直接不動産会社に出向き、物件を案内してもらう流れが一般的です。
物件探しや内覧に料金は発生しないため、積極的に内覧し、物件を自分の目で確かめるようにしましょう。
内覧したからといって購入を断ってはいけないということはないため、複数の不動産会社を利用してしっかり比較してください。
購入したい物件が見つかれば、売主と買主で契約を結びます。
この際に、購入金額やその後の固定資産税の取り扱い、免責などの重要な取り決めがおこなわれるため、慎重に進めましょう。
物件の費用以外にも、以下のようなさまざまな費用が発生します。
申込証拠金 | 2〜10万円程度 |
---|---|
売買契約の手付金 | 価格の5〜10%程度 |
印紙税 | 物件の購入金額に応じて異なる |
仲介手数料 | 売買金額×3%+6万円が上限 |
申込証拠金は新築の場合のみ発生する費用ですが、物件によっては必要ないケースもあるため、事前に確認しましょう。
タワーマンションを購入する際の確認ポイント
タワーマンションを購入する際には、以下のポイントを確認しましょう。
【タワーマンションを購入する際の確認ポイント】
- サービス内容
- 共用施設
- 災害対策の内容
- エレベーターの数
それぞれについて、くわしく解説します。
サービス内容
タワーマンションを購入する際は、タワーマンションの要ともいえるサービス内容をよく確認しましょう。
とくにコンシェルジュのサービス内容、滞在時間は、重要なポイントです。
コンシェルジュは無料ではなく、入居後に毎月支払う管理費用から支払われるためです。
毎月の支払額に見合うサービス内容であるか、そのサービス内容は自分の大輔スタイルに合っているのかを確認しましょう。
コンシェルジュが担うサービスは主に以下のようなものがあります。
- クリーニングの取り次
- 宅配の発送・受け取り
- タクシー手配
- 設備故障時の応対
- レンタカー手配
- 共用施設の管理
またタワーマンションによっては24時間滞在していることもあれば、朝~夕方までと時間が決まっていることもあります。
コンジェルジュが高いお金に見合うだけのふさわしいサービスや接客をしてくれるのか、事前に確認しておきたいポイントです。
共用施設
タワーマンション選びにおいて、通常のマンションと大きく違うのが共用施設です。
タワマンの醍醐味ともいえる共用施設はしっかり確認しておきましょう。
タワーマンションは部屋だけを見ても、マンションの価値はあまりわからないものです。
タワーマンションによって共用施設に趣向を凝らしているため、内覧の時に共用施設も見ておくといいでしょう。
タワーマンションの共用施設の一例は以下の通りです。
- コンシェルジュ
- ラウンジ
- フィットネス・プール
- 読書スペース
- 茶室
- 自習室
- 展望室
- キッズルーム
- 宿泊スペース
とはいえ、自分にとって不要な施設が多いと損をする可能性があるため、共用施設が自分のライフスタイルとマッチしているかどうかを見極める必要があるでしょう。
災害対策の内容
タワーマンション選びにおいて、どのような災害対策がおこなわれているかの確認は欠かせないでしょう。
日本は地震大国なので、いつどこで地震が起きても不思議ではありません。
超高層建築物は国土交通大臣の認定を受ける必要があり、災害対策については一定以上の水準は満たしています。
一定水準を満たしているとはいえ、細かい内容はタワーマンションごとに異なるため、以下の項目について確認しておきましょう。
- 免震、耐震、制振のどの構造か(制振が最も揺れにくい)
- 防災用の倉庫の有無
- 非常時のマニュアルが整備してあるか
エレベーターの数
タワーマンションを選ぶ際には、必ずエレベーターについては確認すべきでしょう。
なぜならエレベーターの台数によっては通勤や通学時間に混むことがあり、エレベーターに10分以上待つこともあり得るからです。
エレベーターは、100戸に1台が適切な台数であるといわれています。
エレベーターについては台数以外に以下のことについても確認しましょう。
- エレベーター1台あたりの収容人数は十分か
- エレベーターは高階層と低階層で分かれているか
タワーマンションの購入に関する注意点
タワーマンションを購入する際は以下の注意点を抑えておきましょう。
【タワーマンションの購入に関する注意点】
- 洗濯物を干せない可能性が高い
- 階層で特徴が異なる
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
洗濯物を干せない可能性が高い
タワーマンションの高層階では、風が強いことや外観の維持のために洗濯物が外に干せないケースが多いです。
なかにはそもそもベランダを設置していないこともあります。
洗濯物は室内干し向けの洗剤を選び、浴室乾燥で対処できるでしょう。
しかし、布団やカーペットなど大きなものを洗濯するときは業者に依頼するなど大掛かりになりがちです。
こういった大型の洗濯物の干し方については、事前に考えておく必要があるでしょう。
階層で特徴が異なる
同じタワーマンションであっても、高階層と低階層では以下のように特徴が異なります。
高階層の特徴 | 低階層の特徴 |
---|---|
|
|
それぞれの特徴を理解したうえで、どちらが自分の価値観やライフスタイルに合っているのかじっくり検討しましょう。
まとめ
タワーマンションウィ購入する際は、タワーマンションの部屋だけでなくサービスや共用施設、エレベーターや利便性など総合的にみて、支払うお金以上の価値を感じるかどうかを重視しましょう。
タワーマンションは部屋だけではその価値をはかれないのです。
決して安い買い物ではないので、慎重に確認するようにしましょう。