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家を売却する前に知っておきたい!売却の流れと不動産相場の調べ方

この記事でわかること

  • 不動産の売却の流れがわかる
  • 不動産の相場がどうやって決まるかがわかる
  • 売却の流れと相場が分かることによって、少しでも高く売却する方法がわかる

多くの方にとって、不動産は人生で最も大きな買い物であるといわれています。

その中でも不動産の売却は、購入と違ってタイミングが難しく、知らないと損をすることもよくあると思います。

そこで、不動産の相場を知ることによって、少しでも得をができるような売却方法を解説をしていきます。

家を売却する場合の大まかな流れ

「あなたの家を売るならいくらで売りますか?」と聞かれて、即答できる人はほとんどいないと思います。

つまり、売ることは決めていても、いくらで売るかが決まっていない場合がほとんどでしょう。

ここでは、家の売り方を失敗しないために、売却までの大まかな流れについてをご説明します。

まずは大きく「売り出し前」、「売り出し中」、「売り出し後」の三段階に分けていきます。

売り出し前

この段階は、家を売却するのに必要なことを決める時期です。

まず不動産会社に査定を依頼する前に、いくらで売却したいか、いつ頃売却したいか、売却後はどこに住む予定か、などを書き出します。

それと同時に住宅ローンの残高の確認と購入時の契約書や重要事項説明書などの書類も用意しましょう。

これらの書類は査定の際に必要なので、不動産会社から求められる前に慌てずに準備しておきましょう。

希望売却価格が決まり、書類が用意できたら、次に売り出し価格を決定します。

自分で複数のサイトを見ながらおおよその価格を決め、最後にプロである不動産会社に査定を依頼することが、不動産売却成功の近道です。

住み替えを検討している人は同時進行で購入予定の物件の目処を立てておくとよいでしょう。

満足できる査定金額を出してくれる不動産会社が見つかったら、媒介契約を結んで売り出しを始めましょう。

この期間の目安は約1ヶ月~2ヶ月程度です。

売り出し中

購入希望者とのやりとりは、不動産業者に任せることができれば、売り出し中はやることはあまりありません。

もし何かやるべきことがあるとしたら、購入希望者からの反響があり問い合わせがきたときに応じたり、金額の交渉を受けたりすることなどでしょう。

交渉内容は、引き渡し時期や金額など多岐にわたるため、不動産会社の担当者と一緒に協力して対応していきましょう。

また、内見の希望に応じて室内を見せることもあるため、綺麗に掃除しておきましょう。

明るくて清潔な室内は見栄えもよく、購入したい気持ちが強くなるでしょう。

この期間の目安は約1ヶ月~3ヶ月程度です。

売り出し後

購入希望者と条件がまとまれば、売買契約を結ぶことになります。

不動産売却の場合は、売買契約を結んでから引き渡しまでの期間は1ヶ月以内程度が目安です。

引越しの準備などは、スケジュールを立てて進めていきましょう。

また、自宅売却の翌年には所得税の確定申告をする必要があります。

翌年2月から3月にかけて、税務署で申告をするために、確定申告に必要な契約書の写しや仲介手数料の領収証などを準備しておきましょう。

この期間の目安は約1ヶ月程度です。

中古住宅の相場を決める要素

不動産は「土地」と「建物」に分かれます。

それぞれに金額を左右する要素が存在するため、その要素に分けて説明をしていきます。

なお、基本的な考え方として、不動産が存在するエリアや地域、建物の築年数、大きさや間取り、売却のタイミングでおおよその金額を決定します。

このおおよその金額を「相場」と呼んでいるのです。

エリア

その不動産のある場所は、土地の値段に大きく影響します。

いわゆる「地価」と呼ばれる価格のことです。

人口が多い都会は生活に便利なので人気もあり、買いたいと思う人が多いため、価格が上がりやすい傾向があります。

建物の築年数

建物の価値を決める一番の要素は「築年数」です。

建物は新築時が一番価値が高く時間が経つにつれて価値が減少していきます。

これを「減価償却」といいます。

ただし、永久に価値が下がり続ける訳ではなく、ある程度で下げ止まります。

この築年数は同じ期間でも築年数が浅いほうが影響を受けやすいです。

例えば同じ「3年」でも、築3年と築6年の差と、築30年と築33年では前者の方が大きく影響を受けるのです。

建物の大きさ、土地の大きさ

不動産の査定では、基本的に坪単価に土地、建物の大きさを掛け算して算出します。

この方式は、客観的で多くの人が納得する計算方法だからです。

例えば、同じマンションの部屋だとしても、面積が大きい方が価格が上がりやすくなります。

周辺環境

周辺環境は、相場への直接的な影響は少ないですが、周辺にショッピングセンターがあったり、有名な進学校があるなど、その中古住宅特有の要素があれば相場に影響します。

もちろんプラスだけではなくマイナスの影響もあり、例えば有名な事件が起こったマンションなどの相場は下がるなどの例があります。

リノベーションしているかどうか

リノベーション物件は他の中古物件に比べると、相場よりも高く売れます。

なぜなら内装が綺麗だったり、設備が便利だったりするため、入居希望者を見つけやすいからです。

買主が購入した物件を賃貸物件として活用する場合でも、相場よりも高い家賃で賃貸に出すことができます。

壁紙を張り替えたり、畳の床をフローリングに変えたりするだけでも大きく印象は変わります。

もし相場よりも高い金額で物件を売却したいなら、リノベーションがおすすめです。

マイホーム売却特有の事情

中古住宅の場合は、新築と違い、すでに建物が経って人が住んでいる物件です。

新築の場合は建物の価値は似たようなものですが、中古住宅の場合は建物の使用状況も相場に反映されることになります。

経済的な要因

不動産は物件の価値だけではなく、株価・金利・景気といった経済的な要因に左右されることもあります。

株価と不動産価格は連動するという意見もあり、好景気で株価が上昇すれば、不動産の価値が高くなるケースが多いです。

反対に景気が悪くなり、株価が下がれば、不動産価格も下がる傾向があります。

またオリンピックなどの大きなイベント、その地域が都市開発されることで人気が高くなったりと、外部のイベント・人気のエリアか?も金額を左右します。

自分で不動産の相場を調べる方法

いきなり不動産業者に査定を出す前に、まずは自分が納得できる金額を調べる必要があります。

インターネットなどで公開されている情報を元に、ご自分で相場を調べてみましょう。

価格決定の流れ

中古住宅は定価がありませんので、売りたい金額で買いたいという人がいれば契約は成立します。

しかし実際には、先述した通り、不動産の存在するエリアや地域、その建物の築年数、大きさや間取り、売却の時期によりおおよその金額(相場)が決定します。

相場の調べ方

インターネットで相場を調べる方法には、実際に成約した取引事例を調べる方法と、現在売り出し中の物件の価格帯から相場を推測する方法があります。

不動産の相場、似ている条件の物件が過去にいくらで売却されたのかを基準に決まることが多いです。

事例の多くはインターネットで公開されています。

国土交通省が管理しているものもあれば、民間で管理しているものもあります。

内容も土地や建物などの物件の種別、検索のしやすさや情報の精度など多種多様なので、目的に合わせて使い分ける必要があります。

どれもメリット・デメリットがあるので、サイトごとに分けてご紹介します。

国土交通省の土地総合情報システム

国が管理する「不動産取引価格情報検索」と呼ばれるサイトは、戸建ても土地も含めた全国全ての取引事例があり、検索方法も簡単なのが特徴です。

データ数も多いので非常に参考になるのですが、短所として情報の精度が高くない点があります。

これらの情報源はあくまでアンケート調査結果に基づいたもののためです。

レインズ・マーケット・インフォメーション

国土交通大臣指定の不動産流通機構が運営・管理している不動産流通標準情報システムは、元々は不動産業者向けのサービスであった「レインズ・マーケット・インフォメーション」の一部を一般向けにしたサイトです。

元々はプロの業者向けのサイトなので、本当の成約価格がデータ化されている点がメリットなのですが、逆に物件が特定できないように何丁目以下では検索できない仕様になっています。

また、場所によってはデータそのものがなく、情報の偏りが大きいのも特徴です。

民間業者が管理する不動産情報サイト

民間業者が管理するサイトも、相場を決める際の参考になります。

例えば「不動産ジャパン」などが代表例です。

サイトは購入者向けなので写真が多く掲載されており、競合物件や売り出し価格がわかりますが、あくまでも売り出し価格にすぎないので、その金額を元に相場を決めることができません。

そのため、このようなサイトの情報は、参考程度に留めておくべきでしょう。

自宅に当てはめてみる

基本的には、先述した土地総合情報システムやレインズ・マーケット・インフォメーションなどの取引事例から坪単価を割り出します。

そして割り出した坪単価に、自分の物件の面積を掛けておおよその相場を算出します。

さらに築年数や間取り、タイミングなどの要素はおおよその金額(概算)を補正するための要素になります。

例えば、参考となる事例よりも築年数が5年長いから、95%くらいで計算しておこう、などと適宜調整をします。

今からでもできる! 相場より少しでも高く売却するためにできること

不動産業者に不動産査定を依頼する際に少しでも高く査定してもらえれば、当然、高く売れる可能性が高くなります。

それでは、どうすれば査定金額を高くすることができるのでしょうか。

それぞれの場所別に、なるべくお金と手間をかけずに査定を高くすることができる方法をご紹介します。

家の中

中古住宅の場合は、可能な限り不要物を捨て掃除をして、家の中を広くて明るく見せることが重要なポイントです。

特に購入希望者が家の中を見たいと相談してきた場合は、晴れた日の午前中に案内することをおすすめします。

明るくて綺麗な室内の写真は購入希望者からの問い合わせ数にも影響するといわれています。

家の外

家の外も、家の中と同様に、綺麗に掃除をすることが大切です。

戸建ての場合は、庭の植栽の手入れや駐車場の掃除、マンションの場合は水垢で汚れた外壁を掃除するだけで印象がガラッと変わります。

その他

マンションの場合は入り口やエントランスの様子も売却に関係してきます。

管理組合や管理人さんがいる場合には、きちんと掃除をしてもらうように依頼をしましょう。

売却の際によくある3つの悩み

中古住宅の売却は、必ずしも計画通りにうまくいくとは限りません。

むしろ予想しなかったことが起こることの方が多いかもしれません。

ここではよくある3つの悩みとその解決方法についてご紹介していきます。

1. 売却と購入のどちらを優先すべきか

住み替えを検討している場合によくある悩みとして、中古住宅の売却と住み替え予定の家の購入や賃貸の優先順位付けがあります。

資金に余裕があって現在の家と新しい家の2つの費用を負担できるのであれば別ですが、基本的には売るほうを優先して進めていくのがよいでしょう。

2. 一年のうちどの時期に売れば高くなるか

売却の時期に正解はありませんが、一般的には引越しシーズンと呼ばれる時期、特に入学、就職、転勤などが集中する4月の前の時期までに不動産を買おうと考える人の数が多くなります。

つまり、売り出しの時期から逆算すると、半年前の10月ごろから3月ごろまでが、同じ物件でも購入希望者が増えることになるため価格が高くなる傾向にあります。

3. どうしても売れない場合はどうすればよいか

査定をして売り出しをしているのになかなか売れない場合は、まずは媒介契約を締結している営業マンに相談することをおすすめします。

そのうえで、できる限りのことはやってみましょう。

例えば、建物を壊して更地にすることを考えてみたり、一般の方向けではなく買取業者を探してみたり、他の不動産業者に物件を持ち込んでみるなどの方法を考えてみましょう。

なお、価格は下げようと思えばいつでも下げられるので、値下げは最終手段として残しておくとよいでしょう。

売却価格で売れるわけではない

勘違いしてしまいそうですが、不動産の売却価格と実際の成約価格は異なります。

不動産の売却価格とは、「この金額で売れればいい」という売主の希望価格です。

実際に査定をしたり、相場と比較したりして算出した金額であっても、その価格で売れるとは限りません。

自分の不動産がなかなか売れない場合は「売れないから金額を下げてみよう」と価格を下げる可能性もあります。

もちろん希望の売却価格で売れることもありますが、なかなか売れずに価格を下げて売るケースもあるので、覚えておきましょう。

不動産会社に査定依頼するなら相見積もりを取る

自分で不動産の相場を掴んだら、実際に不動産会社へ査定依頼すると思います。

不動産会社へ査定依頼するときは、必ず複数の会社に依頼して、相見積もりを取りましょう。

なぜなら1社だけで査定を決めてしまうと、相場よりも低い価格になるかもしれないからです。

複数の会社に依頼して、査定金額が高い会社の中から選んだ方がいいでしょう。

また会社に依頼して不動産を売却するときには、仲介手数料がかかります。

仲介手数料は不動産の価格に対して3~5%程度ですが、会社によって安くなるケースもあります。

少しでも安い仲介手数料の方が、売却費用が抑えられるため、1社だけで決めてしまうのは危険です。

不動産会社へ査定依頼するときは、必ず複数の会社に依頼して、相見積もりを取りましょう。

まとめ

以上が、売却の流れと不動産相場の調べ方の説明でした。

様々な情報から適切な相場を導き出すのはプロでも難しいですが、まずは自分で調べることによって少しでも有利な条件で売却できるよう心がけましょう。

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