【2022年版】固定資産税のお得な払い方と支払い時の注意点
この記事でわかること
- 固定資産税の6つの支払い方法がわかる
- 固定資産税のお得な支払い方法がわかる
- 固定資産税支払いの注意点がわかる
固定資産税は、1月1日現在の不動産などの固定資産や償却資産の所有者に課税されます。
固定資産税の納税方法は年々増加しており、現金納付や口座振替の他、クレジットカード払いや電子マネー払いが可能です。
しかも、納付方法が増えてきているだけではなく、支払い方によっては効果的に固定資産税を納税することも可能です。
ただし、よいことばかりではなく、納付方法によっては注意して納付しなければならないこともあります。
本記事では、固定資産税の支払い方法、効果的な支払い方法、支払い時の注意点などを解説します。
記事を最後まで読み進めて頂ければ、固定資産税の各種納付方法が理解でき、お得に固定資産税を納税できるようになります。
固定資産税の支払い方法6つ
固定資産税の支払い方法には、主に6つの方法があります。
ここでは、固定資産税の6つの支払い方法について紹介します。
なお、固定資産税の支払い可能な方法は、納税する自治体によって異なるため注意が必要です。
そのため、実際に納税できる方法なのかどうかは、納税する自治体に確認しましょう。
現金
固定資産税は、窓口に現金を持参し納税できます。
固定資産税を現金で納税できる窓口は、次のとおりです。
- 都道府県の税務課(東京とは都税事務所)
- 銀行や郵便局の窓口
- コンビニエンスストア
ただし、コンビニエンスストアで払う場合、1回の納税で最大30万円までしかできないため注意です。
なお、現金納付をすると領収証が手に入ります。
納税したのだから領収証をもらえるのは当たり前と思われるかもしれませんが、他の支払い方法の場合は電子マネー支払いを除き領収証が発行されません。
口座振替
固定資産税は振替口座を登録すると、自動的に固定資産税が引き落とされます。
引き落とし口座を登録するのには時間がかかるため、早目に口座振替の手続きを行っておきましょう。
たとえば、Webで口座を登録する場合は20~30日ほどかかり、口座振替依頼書での口座登録は1~2ヶ月ほどかかかります。
そのため、固定資産税納期までに口座振替用の口座が登録できないケースもあるため、固定資産税の納期には注意しなければなりません。
口座振替依頼書は金融機関や、都道府県の窓口に提出します。
ペイジー
ペイジーマークが付いている固定資産税納付書であれば、固定資産税をペイジーで納付可能です。
ペイジー払いならパソコンやスマ他らインターネット・モバイルバンキングを経由して納税可能なため、どこからでも固定資産税を納税できます。
また、ペイジー利用可能ATMでも納税可能です。
ATM利用方法は収納機関番号・納付番号・確認番号・納付区分を入力するだけと、簡単にATMから納税できます。
クレジットカード
自治体によってはクレジットカードでも、固定資産税を納付できます。
クレジットカードで払うときには、自治体の固定資産税払い専用サイトを開き、必要事項を記入した上で払えます。
なお、クレジットカードでの固定資産税の支払い限度額は100万円未満です。
1回の支払いが100万円以上固定資産税は納税できません。
電子マネー(nanacoやWAON)
固定資産税は電子マネーに現金をチャージしてコンビニエンスストアで払えます。
nanacoならセブン-イレブンで、WAONならミニストップで固定資産税を納税できます。
WAONの場合、買い物は他のコンビニエンスストアでも利用できますが、固定資産税に関してはミニストップのみとなっていることに注意しましょう。
電子マネーで支払うこと自体には、コンビニエンスストアで支払えて楽というメリットしかありません。
しかし、電子マネーをクレジットカードでチャージするとポイントが付与される点はメリットです。
スマホ決済アプリ(PayPayやLINE Pay)
スマホ決済アプリ(PayPay・LINE Pay)でも固定資産税を納税可能です。
スマホ決済アプリで支払う場合は、アプリの請求書払いを選択して固定資産税納付書記載のバーコードを読み取り支払います。
スマホ決済アプリによっては、固定資産税を払った場合のポイント付与に上限金額を設けている場合があるため、注意しなければなりません。
LINE Payの場合、ポイント付与は支払い5万円が上限です。
5万円以上の金額を払ってもポイントが付与されないため、できる限り固定資産税を4分割払いにして、1回の支払いを5万円に近づける必要があります。
なお、スマホ決済アプリでの固定資産税の支払い限度額は30万円未満です。
1回の支払いが30万円以上の固定資産税は納税できません。
【2022年版】固定資産税のお得な払い方
固定資産税の納税方法によっては、現金で納税するよりもお得になるケースがあります。
ここでは、固定資産税のお得な払い方を紹介します。
スマホ決済すると決済手数料がかからない
クレジットカード決済で固定資産税を納税すると、決済手数料がかかります。
しかし、スマホ決済で固定資産税を納税すると決済手数料がかかりません。
その上、スマホ決済するとアプリによっては、支払い額の最大3%のポイント還元を受けられるためお得です。
なお、スマホ決済アプリのポイント還元はたびたび変更されるため、随時確認しておきましょう。
クレジットカードのポイントが貯まる
クレジットカード払いをすると決済手数料がかかります。
しかし、決済手数料よりポイント還元の方が大きくなる場合はクレジットカード支払いがお得です。
決済手数料は自治体によって異なりますが、東京都の場合は納税額1万円ごとに73円(税別)かかります。
5万円分納税する場合は、365円(税別)かかることになります。
東京都で固定資産税を納税する場合、単純計算でポイント還元率が0.8%より高ければ、決済手数料を上回り支払いがお得になります。
電子マネーにチャージするとポイントが貯まる
電子マネー払いだと決済手数料がかかりません。
その上、電子マネーにクレジットカードからチャージをすると、クレジットカードのポイントが貯まります。
場合によっては電子マネーのポイントももらえるケースがあり、クレジットカードのポイントと二重取りも可能です。
固定資産税を払うときの注意点
固定資産税を払うときには、注意しなければならないポイントがあります。
ここでは、固定資産税を払うときの注意点を紹介します。
ポイント付与されないクレジットカードがある
一部のクレジットカードは税金の納税をしてもポイント付与されません。
ポイント付与されないクレジットカードで固定資産税を払うと、決済手数料だけ取られてしまい、何も得しない状態になります。
自分が使用しているクレジットカードは、税金を納税したときもポイントが付与されるのかあらかじめ確認しておきましょう。
口座振替とクレジットカード払いが併用できない
口座振替とクレジットカード払いは併用できないため、どちらか一方の納付方法しか選択できません。
口座振替を選択してしまっていると、固定資産税納付書が郵送されなくなります。
手元に納付書が届かないと、口座振替以外の支払いできません。
口座振替を選択している場合は、口座振替の解除手続きを行いましょう。
領収証が発行されず納税証明書もすぐには発行されない
固定資産税を納税したときに領収証が発行してもらえるのは、現金納付と電子マネー払いのときだけです。
また、クレジットカード払いにすると納税証明書がなかなか発行できません。
納税証明書なかなか発行できない理由は、クレジットカードの決済時期にならないと実際の支払いが行われないからです。
すぐに納税証明書を取得する必要がある場合は、クレジットカード以外の支払い方法を選択しましょう。
払い忘れると延滞金がかかる
固定資産税を払い忘れると延滞金がかかります。
しかも、延滞金は払い忘れの日数が増えると金額が増えていきます。
それでは東京都の場合を例にして、延滞金がどの程度増えていくのか計算してみましょう。
延滞金のシミュレーション【条件】
- 固定資産税額30万円
- 本来の納期は4月1日
- 支払日5月31日
- 納期限の翌日から1ヶ月を経過する日までの期間の税率2.4%
- 納期限の翌日から1ヶ月を経過した日以降の期間の税率8.7%
【納期限の翌日から1ヶ月を経過する日までの期間の延滞金】
30万円 × 30日 × 2.4% ÷ 365日 = 591円
【納期限の翌日から1ヶ月を経過した日以降の期間の延滞金】
30万円 × 30日 × 8.7% ÷ 365日 = 2,145円
【延滞金の合計】
591円 + 2,145円 = 2,736円
合計金額の100円未満は切り捨てるため、2,700円がこのシミュレーション例での延滞金です。
なお、延滞金が発生した場合(納付が遅れた場合)には、窓口で現金納付する必要があります。
自治体によっては延滞金が発生した場合でも、クレジットカードやスマホ決済アプリで納税できるところもあります。
各自治体によって取り扱いが違うため、延滞金が発生した固定資産税を払う場合は、自治体に納税方法を確認した上で納付しましょう。
まとめ
固定資産税の納税方法は6つの方法があります。
現金納付・口座振替・ペイジー払い・クレジットカード払い・電子マネー払い・スマホ決済です。
支払い方法によってはポイントが貯まる、決済手数料がかからないなどのメリットがあります。
反面、領収証の発行されない支払い方法がありますし、ポイントは付与されない場合があります。
お得な納税方法と注意点を把握して固定資産税を納税すれば、税金を間接的に安くすることが可能です。
固定資産税は課税対象物を所有している限り課税されるため、お得になる方法を選択して節税していきましょう。