マンション売却は居住中と空き家どちらがおすすめ?メリット・デメリットとは
この記事でわかること
- 居住中でもマンションが売却できることがわかる
- 居住中と空き家どちらが売却しやすいのかがわかる
- 居住中にマンションを売却するメリットやデメリットがわかる
居住中でもマンション売却はできる
マンションを売却するときには、マンションに居住しながら売却することも、空き家にしてからでも売却することができます。
居住中にマンション売却するのと、空き家の状態でマンションを売却するのでは、売却結果が変わることもあるため、どちらでも売却することができる場合は居住中で売るのか、空き家で売るのか検討した方が良いでしょう。
居住中と空き家はどちらがマンションを売りやすい?
居住中にマンションを売却するときと、空き家の状態でマンションを売却するときとでは、一般的に空き家の状態で売却する方が売りやすいと言われています。
なぜ空き家の状態のマンションが売りやすいのかというと、空き家の方が売却しやすい条件が揃っているからです。
この売却しやすい条件が居住中の場合、空き家の場合とどのようになっているのか表にまとめました。
項目 | 居住中に売却する | 空き家の状態で売却する |
---|---|---|
売主と買主の日程調整 | 必要 | 不要 |
部屋の広さ | 家具があるため狭く見える | 広く見える |
生活感 | ある | ない |
買主の見学のしやすさ | 居住者がいるため自由に内覧できない | 自由に内覧ができる |
家具の配置イメージ | できる | 家具が残っていれば家具配置のイメージがつくが、完全な空き家になっていると配置イメージがつきづらい |
マンションを売却しやすいかどうかの条件を、表にして比べてみました。
居住中と空き家を比較すると、空き家は買主が気軽にいつでも部屋を見ることができる、自由に室内を見ることができるメリットがあります。
このメリットは大きく、空き家の状態で売却する方だということがわかります。
居住中にマンション売却するメリット・デメリット
先ほど、居住中のマンションと空き家の状態のマンションの売りやすさの比較をしました。
この売りやすさの違いから、居住中にマンションを売却するメリットやデメリットが分かってきます。
ここからは、居住中にマンションを売却するメリットやデメリットを紹介していきます。
居住中のマンションを売却するメリット
まずは居住中のマンションを売却するメリットを、項目ごとに紹介していきます。
買主と売買契約前に会うことができる
居住中だと、内覧時に買主と会うことができます。
会うだけでなく直接話すことも可能です。
空き家にしている場合は、不動産売買契約のときに初めて買主と対面することも珍しくはありません。
直接顔を合わせることにより、買主の人となりが確認できるため、この買主ならマンションを売却しても良いという判断がしやすくなります。
また、顔を合わせて話すことにより、売主=今まで住んでいる人の生活感など、買主の疑問などに答えることが可能です。
このことにより、買主が安堵感を覚え、不動産購入の決断をするということもあり得ます。
生活感が出ることプラスに変えられる
居住中のマンションには、家具や家電、日用品が置いてあるため、生活感が出てしまいます。
生活感が出てしまうのは、マンション売却にマイナスよりもプラスに働くことが多くあります。
空き家の状態だと、家具や家電がないのでマンションが広く見えますが、実際に家具などを置いたときのイメージをするのが難しくなります。
そのため、空き室の場合はマンションを購入した後、家具を置くと狭くなってしまうということがあります。
しかし、家具などが置いてある状態で内覧してもらえれば、買主に購入後のイメージを持ってもらうことができます。
買主が内覧するときに、購入後はこのように家具を配置することができるというような営業をすることができます。
場合によっては家具などを買主に引き取ってもらえる
売主からすれば捨てる予定の家具でも、買主にとっては残しておいて欲しい家具の場合があります。
そのため、交渉次第では撤去費用がかかるはずだった家具を無料で買主に渡すことができ、費用を抑えることができるケースがあります。
家具を残しておく場合は、不動産売買契約書の特約事項や添付資料である設備表などに家具を残しておくことを明記します。
口約束で家具を置いておくという話の場合、家具を残す約束をしたが忘れて撤去してしまったなどのトラブルを防止することができます。
設備が正常に稼働しているか確認できる
居住中の場合、ライフラインが通っているためすべての設備を稼働させ、正常に動くのか故障しているのかを確認することができます。
また、故障するまではいかないものの、水圧が弱い場合や、温めても温度が低いなどの機能低下も確認できます。
設備不良だった場合には、設備の取り替えをしなければなりません。
設備の取り替えは大きな費用がかかるケースが多く、故障などの不具合が不動産売買契約後に発見されるとトラブルになってしまいます。
居住中にマンションを売却するデメリット
次に居住中にマンションを売却するデメリットを、項目ごとに紹介していきます。
部屋を隅々まで見ることができない
居住中の場合、部屋に荷物や家具があるため隅々まで見ることができません。
そのため、家具が置いていない部分はキレイに見えたとしても、家具をどかしてみると壁紙がはがれていることや、カビが生えていることがあります。
家具の裏がどうなっているのかを初めて知るのは、不動産売買契約後になってしまいます。
不動産売買契約が終わった後にしか状況がわからないため、トラブルに発展することもあります。
買主が落ち着いて内覧できない
居住中だと売主立ち合いの元、買主に室内を内覧するしかありません。
そのため、売主と買主は必ず会うことになります。
買主によっては、売主がいると室内を自由に見ることができない性格の方がおり、このような性格の買主の場合は、内覧すること自体を躊躇するでしょう。
そのため、空き家に比べて内覧をする買主の数に影響してくる場合があります。
買主に余計なことを言ってしまうことも
売主の中には、マンションを早期売却したいがために、不動産仲介会社の担当者を遮ってまで買主に営業を掛ける方がいます。
しかし、このような場合、大半が余計な一言を言ってしまい、買主を不安にさせてしまいます。
買主を不安にさせてしまうと、不動産購入の確率が下がります。
直接、買主に話すことはせず、不動産仲介会社の担当者にすべてを任せるようにする方が良いでしょう。
引き渡しがすぐにできない
居住中の場合、不動産売買契約後に引っ越しをするケースが多く、契約後すぐに住みたいという買主とは話を進めることができません。
そのため、不動産売買契約後にすぐに引渡せないということは、買主の絶対数を減らしてしまうことになります。
一方、空き家の状態でマンションの抵当権が抹消してあれば、契約後即引き渡しができるケースがほとんどです。
室内をいつもキレイにしておく必要がある
買主からの内覧希望は、いつ予定が入るかわかりません。
内覧は必ずしも土日祝とは限りません。
そのため、売主はいつ買主が室内を見に来ても良いように、室内をいつもキレイにしておく必要があります。
室内がキレイかどうかは、買主の購入意思を左右させることもあるため、必ず室内をキレイに保つようにしておきましょう。
買主の内覧日に自宅に誰かいないといけない
買主のマンション内覧の大半は、土日祝に集中します。
しかし、売主によっては土日祝に仕事があり立ち会うことができない、親族なども土日祝に対応できないということがあります。
そのため、マンションを売却しているときに、土日祝に毎回予定が入ってしまう方は、売却することが不利になります。
居住中のマンション売却を成功させるコツ
居住しながらマンション売却を成功させるには、いくつかのコツがあるます。
ここからは、居住中のマンション売却を成功させるコツを紹介していきます。
複数の不動産仲介会社に査定を依頼する
高い営業力を持つ不動産会社やその担当者は、居住中のマンションでも早く高く売却してくれる傾向があります。
逆に営業力の低い不動産会社やその担当者に売却依頼をしてしまうと、マンション売却の期間が延びてしまいます。
そのため、優良な不動産会社などを探すため、多くの不動産会社に査定を依頼し、営業力があることを見極めることが居住中のマンションの売却を成功させるコツとなります。
また、居住中のマンションを売却するときには、内覧の度に立ち会いや清掃する必要があります。
これは大きな労力を要するため、優良な不動産会社などに売却を依頼し、負担を軽減することも大切なことです。
室内を清掃・整理整頓しておく
繰り返しになりますが、買主が不動産購入を決断するときの要素の1つとして室内の雰囲気が挙げられます。
室内がキレイで、整理整頓されていると雰囲気が良くなり、買主の不動産購入の決断を後押しすることがあります。
そのため、買主が内覧する度に室内を清掃・整理整頓することが重要となります。
毎回、徹底的に清掃などを行うと大変なため、売却開始とともに1度だけ大掃除をし、その後は内覧の度に軽い清掃・整理整頓を行うと良いでしょう。
リフォームは基本行わない
室内が汚く、清掃・整理整頓では雰囲気が良くならない場合は、できる限りハウスクリーニング程度に抑え、リフォームは極力行わないようにしましょう。
リフォームは費用が多くかかりますが、リフォームに掛けた費用をマンション売却金額に上乗せできるほど売却は甘くはありません。
そのため、リフォームをした分だけ費用倒れになってしまうケースが多くあります。
どうしてもリフォームする必要がある場合には、売却活動を依頼した不動産会社とよく相談してからリフォームを行うのか決断するようにしてください。
まとめ
マンションを売却するときには、居住しながら売却するか、空き家にしてから売却するかの2パターンあります。
空き家にした方がマンションは売却しやすいと言われていますが、居住中したままマンションを売却することにもメリットが多いため、空き家の方が絶対に良いとは言えません。
しかし、居住中の場合、買主の内覧のために立ち会いをしないければならない、買主が内覧する度に室内を清掃・整理整頓しなければならないなどの負担が増えます。
そのため、居住しながらマンションを売却するときには、質の良い不動産会社に売却活動を依頼することで早期売却・高値売却を目指します。
早期売却が可能になれば負担も早くなくなり、納得できる売却をすることができます