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マンション売却の査定依頼は複数社にするべき?注意するポイントとは

「マンション売却の査定は複数社に依頼するべきなのだろうか?」

マンション売却の第一歩は、査定の依頼です。査定を依頼することでマンションがおおよそいくらで売れるかを知ることができます。

マンション売却に慣れていないと、査定は1社だけに依頼するのか複数社に依頼するのか、よくわからないということもあるでしょう。

この記事では、マンション売却の査定依頼を複数社にするべきかどうか、注意すべきポイントなどについて解説しています。

この記事を読むことでマンション売却の査定依頼を複数社に依頼にするべきかどうかを知ることができます。

マンション売却の査定依頼は何社にするべき?

マンション売却の査定依頼は複数の会社に対して行うべきです。
1社だけに査定依頼をすることはおすすめできません。

具体的には、少なくとも2〜3社に対して査定依頼をするべきでしょう。
できれば4〜5社に対して査定依頼をすることができればより望ましいです。

査定依頼をする会社は、地元密着型の小規模の不動産会社と大手不動産会社の両方から選ぶべきです。
どちらかだけに偏って選んでもあまり意味がありません。それぞれ2社ずつ程度選ぶとよいです。

マンション売却の査定依頼を複数社にするべき理由

マンション売却の査定依頼を複数社に対してするべき理由は、いくつかあります。これについてご説明します。

1社だけの査定だと査定額が適正か判断が難しい

1社だけに査定をしてもらっても、その査定額が適正かどうか判断することはほかに基準もなく難しいです。

もしかしたら実際に売却できる価格から大きく離れた価格を査定額として提示されているかもしれません。

複数の会社に査定を依頼すれば、複数の査定結果を比較することができ、1社だけ外れた値を提示していたらそのことが分かるので、適正な査定額をより判断しやすくなります。

仲介を依頼する不動産会社の選択肢を広げることができる

複数の不動産会社に査定を依頼することで、仲介を依頼する不動産会社の選択肢を広げることができます。

依頼する不動産会社は複数の選択肢から選ぶことが重要です。
これは、不動産会社によってどのような物件の取扱いが得意かなどの点で、特長が異なるからです。

不動産会社の中には、マンションの売却を得意としている会社とそうでない会社がありますし、売却エリアによって得意不得意があることもあります。
複数の会社に査定を依頼することで、査定を通じてその不動産会社がどのような得意不得意を持っているかを見極めることができます。

複数の不動産会社に査定を依頼し、査定でのやり取りを経ることで、仲介を依頼した時にその不動産会社がどのように活動してくれるかを見極める材料を得ることができます。

より多くの情報を集められる

複数の不動産会社に査定を依頼すれば、査定の手続きを通じて、単に予想される売却価格だけでなく、マンションの売却に関連したさまざまな情報を教えてくれることがあります。

もし1社だけにしか査定を依頼していなければ、その1社からしか情報を得ることができません。

しかし、複数の会社に査定を依頼すれば、依頼した会社の数だけさまざまな情報を得られる可能性が高まります。

また、不動産会社によってもマンションの売却に関して有している情報や知識は、少しずつ異なります。

複数の会社に査定を依頼すれば、さまざまな角度から情報を得られるので、マンションの売却に役立つ情報をよりたくさん集めることができます。

マンション売却の査定依頼をするにあたって注意するべきポイント

マンション売却の査定依頼をするにあたって注意するべきポイントについてご説明します。

マンションが所在するエリアの物件売却に強い不動産会社を選ぶ

マンションが所在するエリアの物件売却に強い不動産会社を選ぶことはとても重要なポイントです。

不動産会社ごとに、どのエリアの物件売却に特に強いのかは異なります。
広いエリアの取扱いがある不動産会社もあれば、特定の狭いエリアに特化して強みを持っている不動産会社もあります。

特定の狭いエリアに特化して強みを持っている不動産会社であれば、そのエリアのマンションはほかの不動産会社よりもより早くより高値で売却してくれるかもしれません。
また、ほかの一般的な不動産会社であればうまく売却できない物件でも、うまく買主を探してきて売却につなげてくれる可能性もあります。

マンションが所在するエリアの物件売却に強い不動産会社を探すには、そのエリアに店舗を置いている不動産会社から探すのがおすすめです。
ある特定のエリアに特化している不動産会社であれば、多くの場合、そのエリアに店舗を置いています。

また、検索キーワードに地域名を入れて不動産会社をインターネット検索してみてもよいでしょう。
この際、地域名としては市区町村や最寄り駅などできるだけ狭い範囲のエリアをピンポイントで指名することで、より上手に不動産会社を探すことができます。

売却のサポート体制がしっかりしている不動産会社を選ぶ

マンション売却のサポート体制がしっかりしている不動産会社を選ぶことも大切です。

特に、マンションを売却するのは初めてという方は、どのような流れで手続きが進んでいくのか、どのような費用がかかるのか、どの程度の売却価格が妥当なのかなど、分からないことがたくさんあるはずです。

マンションを売却するにあたって、コミュニケーションを密に取ってくれて、分からないことがあればできるだけ丁寧に教えてくれる不動産会社は、サポート体制が充実しており良い不動産会社です。

逆に、対応が事務的だったり忙しそうにしてあまりコミュニケーションを取ってくれなかったりする不動産会社は、サポート体制が十分ではないともいえます。
このような不動産会社は、すでにマンション売却のことをよく知っていて手慣れている売主であれば問題ないのかもしれませんが、マンション売却に不慣れな売主にとってはあまり適切ではありません。

ご自身にとってどこまでのサポートが必要なのかをよく考え、充実したサポートが必要だという場合には、丁寧にコミュニケーションを取って対応してくれる不動産会社を選ぶようにしましょう。

適切な仲介手数料の設定をしている不動産会社を選ぶ

不動産会社は、法令の規制の範囲内であれば自由に仲介手数料を設定できます。

注意しなければならないのは、仲介手数料が高すぎることではなく、安すぎることです。

仲介手数料の上限は法令で定められているため、仲介手数料が高すぎて不適切だということは法律に違反しているのでない限りは基本的には発生しません。

多くの不動産会社は、法令で定められた仲介手数料の上限かそれに近い額を仲介手数料として設定しています。
このような中、仲介手数料を大幅に安く提示してくる不動産会社があれば、「なぜそんなに安いのか」と少し立ち止まって考えてみることも大切です。

不動産会社の収入源は、基本的には仲介手数料です。
その仲介手数料を極端に安くしてしまえば、不動産会社は十分な収入を得ることができません。
その結果として、仲介を依頼したマンションの売却活動も最低限しか行ってくれない可能性もあります。

仲介手数料を極端に安くしている不動産会社は、契約を取ることを最優先にしていたり、仲介手数料を安くした分だけ売却をサポートするサービスは削っていたりするかもしれません。

もちろん、しっかりとした理由があって仲介手数料を大幅に安くしている不動産会社もあります。

このため、仲介手数料が極端に安い場合には、しっかりとした理由があって安くしているのか、それとも安くした分だけサービスを削っているのかを見極めることが必要になります。

不動産会社がどのような理由で仲介手数料を安くしているのかを見極める方法としては、ストレートに「なぜ安いのか」を尋ねるとよいでしょう。
その答えが納得できるものであれば仲介手数料が安くても構わないかもしれませんし、答えに不審なところがあれば契約を見送ったほうがいいかもしれません。

また、インターネットなどで評判や口コミを参照することができれば、それも参考にするとよいでしょう。

宅建業免許の番号の数字を参考にして選ぶ

不動産会社は、宅建業の免許を取得して営業しています。

この宅建業の免許の番号を見ることで、その不動産会社がどの程度古くから営業しているかをある程度推測することができます。

宅建業免許の番号のうち、カッコ内の数字は免許の更新回数です。
この更新回数が多ければ多いほど、複数回にわたって免許を更新してきているということが分かります。

現在、免許の更新は5年に1回の頻度で行われます。
また、1996年までは3年に1回の頻度で免許が更新されていました。

例えば、開業して7年目であれば免許のカッコの番号は(2)、12年目であれば(3)のようになります。

このように、宅建業免許の番号が大きければ大きいほど古くから営業していることが分かり、不動産会社を選ぶうえでひとつの参考になります。

もっとも、宅建業免許の番号が小さければ必ず営業経験が浅いというわけではありません。

例えば、事業が拡大して、特定の都道府県内でのみ営業できる都道府県知事の免許から県を跨いで営業できる国土交通大臣の免許に切り替えた場合には、数字は振り出しに戻ります。

また、個人事業主として免許を取得して営業していた者が、業績が好調なため法人化してあらためて法人の免許を取得して営業し始めた場合にも、数字は振り出しに戻ります。

このように、営業年数が長く事業が拡大したからこそ数字が振り出しに戻って小さい数字になるということもあるため、宅建業免許の番号が小さければ必ず営業経験が浅いということにはなりません。

また、宅建業免許の番号が大きくても、あまり良くないサービスのまま長く続けていたり、古くから営業しているものの時代の変化にあまりついていけずに徐々にサービスの質が他社に劣るようになってしまったという会社もあります。

宅建業免許の番号は、あくまでも会社の古さを推測するひとつの参考資料として捉えるようにしましょう。

宅建業免許の番号が小さければ、「最近開業したのですか?」などと会話のきっかけにして、会話の中から業務経験の深さ・浅さを判断するのが一番です。

なお、宅建業免許の番号は、営業所の見やすい場所に掲示されていたり、不動産会社のウェブサイトに記載されていたりします。

また、宅建業免許の番号が分かれば公的機関のウェブサイトから行政処分の履歴を確認できることもあります。
過去に行政処分が行われていればそのことが分かるので、こちらも念のために確認しておくと不動産会社の信頼度を測るひとつの参考資料とすることができます。

査定結果の根拠を示してもらう

査定価格を算出してもらったら、なぜそのような査定結果になるのか根拠を示してもらうようにしましょう。

信頼できる不動産会社であれば、そのような査定結果になる理由や根拠について、丁寧に教えてくれます。

複数社に査定依頼を出したうえで、それぞれ査定結果の根拠を丁寧に聞いておけば、共通した理由が浮かび上がってきます。どの不動産会社も挙げる共通した理由は、その理由があるからこそその査定結果になる根拠として信用できます。

また、他の不動産会社よりも根拠に深みがあり納得できる理由を教えてもらえる不動産会社があれば、その不動産会社の査定結果は信用できる可能性が高いでしょうし、その不動産会社も十分な知見を有しており信頼できる可能性が高いです。

査定結果の根拠を示してもらうことで、信頼できる不動産会社を見極めることができます。

大手不動産会社と中小の不動産会社との違い

不動産会社は、大手の会社と中小の会社に分けることができます。

不動産会社は、「大手だから良い」「中小だから劣っている」というものではありません。
それぞれに特長があり、適切に使い分けることが大切です。

大手と中小の違いについて、それぞれの会社に依頼するメリットをご説明します。

大手不動産会社に依頼するメリット

大手不動産会社は、対応エリアが幅広く、また買い手を見つけるためのつながりも多く持っています。

大手不動産会社であれば、買い手にとっても信頼しやすく、安心して売買を進めることができます。

大手不動産会社は、会社によっては独自のサービスを提供していることもあり、会社ごとに特徴を打ち出していることがあります。
そのような他社にはないサービスで売却を安心してスムーズに進められることがあります。

大手不動産会社の一番のメリットは、売却を依頼する際の安心感だといえるでしょう。

中小の不動産会社に依頼するメリット

中小の不動産会社は、多くの場合、地域密着型で事業を展開しており、そのエリアの不動産の売却には強みを持っています。

特定のエリアに強みを持っていることで、そのエリアのマンションであればより迅速かつ高値で売却してくれることもあります。

大手不動産会社にはない中小の不動産会社のメリットは、このような特定のエリアに特化した強みの点にあるといえるでしょう。

査定に関するよくある質問

査定に関するよくある質問をご紹介します。

査定をしてもらうのに費用はかかる?

査定をしてもらうだけであれば、通常は費用がかかりません。

不動産会社の売上は、売買が成立した際の仲介手数料によってまかなわれています。
このため、査定にかかる手数料などは基本的に発生しません。

査定だけであれば無料で依頼することができます。

査定を依頼した不動産会社には仲介も依頼しなければならない?

査定を依頼したからといって、その不動産会社に必ず仲介も依頼しなければならないということはありません。

査定を依頼することと仲介を依頼することとは別ものと考えられており、査定だけを依頼して仲介は依頼しないでおくということにしても構いません。

査定を依頼する中で不動産会社とやり取りが発生し、その中でも不動産会社が信頼できるかどうかを判断することができます。
不動産会社が信頼でき、仲介を任せてもいいと思えたときに、仲介を依頼するようにしましょう。

必ず査定額のとおりに売却できる?

査定の結果は、あくまでも想定される目安としての売却額です。
実際に売りに出した結果、査定額より低い価格でしか売れないこともあれば、より高い価格で売買契約が成立することもあります。

実際の成約価格は、さまざまな事情に左右されて決まるものです。
また、タイミングなどによって結果が大きく変わってくることもあります。

査定額はあくまでも目安だと捉え、その額のとおりに売買契約が成立するとは限らないことに十分に留意しましょう。

もちろん、高い査定額を提示されてその不動産会社に仲介を依頼しても、その査定額のとおりに売却できることが保証されるわけではありませんし、その不動産会社に対して査定額のとおりに売却できなかったことへの補償を求めることもできません。

査定額が一番高いところに仲介を依頼すればいい?

先ほどもご説明したとおり、査定額はあくまでも目安です。

査定額を一番高く提示してくれた不動産会社だからといって、他の不動産会社よりも高い価格で売却してくれることが保証されるわけではありません。

査定額が一番高いから仲介を依頼するという発想はあまり合理的ではなく、むしろコミュニケーションや対応の丁寧さやサービスの充実度などをよく見てそれらが良いと思えるところに依頼するという発想で臨むとよいでしょう。

仲介を依頼する不動産会社は1社に絞らなければならない?

複数社に査定を依頼した後に仲介を依頼する不動産会社は、必ずしも1社に絞らなくても構いません。

媒介契約の種類によっては、複数社との間で同時に媒介契約を締結しても構いません。
このような媒介契約を「一般媒介契約」といいます。この種類の契約で仲介を依頼するのであれば、複数の不動産会社に仲介を依頼することができます。

これに対して、「専任媒介契約」「専属専任媒介契約」という種類の媒介契約を締結する場合には、仲介を依頼する不動産会社は1社に絞らなければなりません。

いずれの種類の媒介契約を締結するのがいいのかは、個別の事情に応じて異なります。

仲介の依頼を検討している不動産会社に相談してみるとよいでしょう。

まとめ:マンション売却の査定は複数社に依頼するべき

マンション売却の査定は、複数社に依頼して構いませんし、むしろ複数社に依頼することが望ましいです。

マンション売却の査定を複数社に依頼することで、それぞれの査定結果を比較することが可能になり、より信頼できる査定結果はどれかを判断できるようになります。

また、査定の過程での不動産会社とのやり取りを通じてその不動産会社が信頼できるかを判断でき、そのことはどの不動産会社に仲介を依頼するかを判断する材料となります。

マンション売却の査定や仲介を依頼するにあたって注意するべきポイントには、物件の所在地のエリアに特に強い地元の不動産会社を選ぶことや、コミュニケーションをしっかり取ってくれるなどサポートがしっかりしている不動産会社を選ぶことなどがあります。

マンション売却の査定を複数社に依頼し、査定結果や不動産会社のやり取りや対応を見極めることで、信頼できる不動産会社に仲介を依頼するようにしましょう。

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