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住宅ローン地獄の末路とは?ローン地獄を避ける方法・返済が難しいときの対処法

この記事でわかること

  • 住宅ローンを滞納した場合どうなるのかがわかる
  • 住宅ローンが破綻しやすい人の特徴がわかる
  • 住宅ローンが返済できなくなったときにどうすべきかがわかる

現在はかなりの低金利が続いているため、住宅ローンは気軽に組めるものだと思っている方は少なくありません。

しかし金利がいくら低くても、住宅ローンの借入金は大変高額です。

何十年もかけて返済していくため、返済の途中でトラブルに見舞われてしまうこともあります。

もし住宅ローンの返済が苦しく感じる場合には、できるだけ早めに対策をする必要があります。

ローン地獄に陥ってしまわないためには早急な対応が不可欠です。

対策が早ければ早いほど、大きな事故を防ぐことになります。

住宅ローン地獄に陥ってしまうことがないよう、ローンの返済が苦しいときにすべきこと、やってはいけないことを詳しく解説いたします。

【滞納期間別】住宅ローンの返済が滞るとどうなる?

何十年と続く住宅ローンは、大きなトラブルがなくても一度か二度返済が滞ってしまうことはあるでしょう。

住宅ローンを滞納した場合、その滞納期間によってとられる措置が変わります。

滞納してしまった期間別に、詳しく解説します。

【滞納期間1か月】文面で通知後、翌月の引き落とし

住宅ローン用の口座の残高が足りなかったり、うっかり入金をし忘れてしまったりすると、1か月の滞納となってしまいます。

1か月程度の滞納であれば、督促として銀行から文面で未納の通知書が届くのみです。

また対応も、翌月に滞納分をまとめて引き落とし、あるいは期日までに入金して終了です。

とはいえ、1か月であれば滞納しても大丈夫というわけではありません。

1か月でも滞納した場合、遅延損害金が発生します。

遅延損害金は銀行によって異なりますが、多くの場合は14.6%の設定です。

【滞納期間2~3か月】優遇金利を解除されるケースも

滞納期間が2か月から3か月に渡ったり、1回の滞納を複数回重ねたりした場合、銀行側から優遇金利の適用を外されることがあります。

今は低金利の住宅ローンが主流ですが、多くの銀行はそれより高い金利を店頭で表示しています。

そして、住宅ローンを借りる契約者ごとに優遇として金利を引き下げて契約しているのです。

これはあくまでも契約者の属性を加味して優遇しているものなので、契約者が滞納を重ねるなどすれば銀行側から解除することもあり得ます。

また、滞納が3か月となると、銀行から「期限の利益の喪失」を通知する書面が届きます。

この期限の利益とは「借りた金額を長期間かけて毎月分割返済する権利」のことです。

期限の利益がなくなれば、全額を一括返済しなければなりません。

【滞納期間4か月】ローンの一括返済が求められる

滞納期間が4か月になると、予告通り期限の利益の喪失となります。

通知書に記載された期限が過ぎれば、自動的に分割払いはできなくなり全額返済をすることになります。

しかし、毎月の住宅ローン返済ができないのに一括全額返済ができることはほとんどありません。

そのため、銀行は抵当権を実行し、自宅は競売に出されることとなります。

また、この時点で住宅ローン債権が保証会社に渡っている場合もあります。

その時は保証会社が競売をかけることになるのですが、同時に債務者は金融事故を起こした人としていわゆるブラックリストに載ってしまいます。

【滞納期間6か月】 競売にかけても返済できないケースも

銀行や保証会社は、裁判所に競売の申立をします。

競売では裁判所を通じて不動産を売却するのですが、その落札価格は一般の売買より安く7割程度となります。

そのため、競売で落札されてローンの大部分を返済できたとしても、一部が返せず残ってしまうことがあります。

そうなったら住宅ローン債務者は、引き続き銀行や保証会社にその残債を返していかなければならないのです。

住宅ローン地獄に陥ってしまう人の特徴

住宅ローンを滞納してしまったり返済ができなくなったりする人は、どんな特徴があるのでしょうか。

うっかりすると住宅ローン地獄に陥ってしまう人の特徴を解説します。

ローンの支払い額が身の丈にあっていないケース

マイホームを購入するとき、あれもこれもとつい欲張ってしまう人は少なくありません。

一生に一度の買い物ですから、よい場所に素敵な家が欲しいと思うのは当然です。

しかしその結果ローン総額が膨れ上がり、返済が大変になってしまうケースがあります。

特に気をつけたいのは、住宅だけでなく生活の全ての面で理想を追い求めようとするタイプの人です。

生活費が住宅ローンを圧迫して、住宅ローン破綻となってしまうこともあるのです。

万が一のトラブルを全く想定していないケース

住宅ローンを返済している間に、想定もしていなかったトラブルに見舞われてしまうことがあります。

たとえば、大病や事故、家族の死亡、離婚、失業といったことです。

こういったトラブルについては「ちらっと考えた」ことがあるくらいで真剣に対策を打たない人がほとんどでしょう。

しかし、何の対策も打たなかったために、トラブルに見舞われてさらに住宅ローン地獄に陥ってしまっては想像を超えるストレスを抱えることになります。

住宅ローン地獄を避ける方法4つ

住宅ローンを返済できなくなってしまうことは誰しも避けたいものです。

そんな住宅ローン地獄を避けるためには、どんな方法があるのでしょうか。

【その1】契約前に住宅ローンを多数検討する

住宅ローンを選ぶ際、不動産業者が紹介してくれたからと銀行を選んでしまう人は少なくありません。

もちろん、特別優遇金利を受けられるなどといったメリットもあります。

しかし、用意された住宅ローンをそのまま契約する一番のデメリットは「ローンのことを何も知らない」状態でスタートしてしまうことです。

住宅ローンを契約する前に、色々な金融機関や住宅ローンプランを見比べておくことで、住宅ローンについての知見も高まりますし、借り換えやプラン変更がしたくなった場合にも役に立ちます。

【その2】原則は「長く借りて返したいときに返す」

住宅ローンを組むときに、何年間で返済するのかはもっとも大事なポイントです。

原則はできるだけ長く借り、返済できるタイミングで繰り上げ返済することです。

そうすることで、住宅ローンの返済額を自分でコントロールすることができます。

ただし、年齢や収入によってはこの通りでないこともあります。

長く借りると総返済額は増えることになるので、短く借りて総返済額を抑えたほうがいい場合もあります。

【その3】借り入れ額は余裕を持って設定する

住宅ローンの年間返済額は、額面年収の2割から3割程度といわれています。

しかし、実は3割だとかなり厳しく、2割以下に抑えるのがおすすめです。

たとえば年収500万円の人であれば、2割の場合の月返済額は83,333円ですが、3割の場合は125,000円となります。

借入金額に余裕を持って設定すれば、住宅以外の支出がかさんできたときに対処することができます。

住宅ローンを組むときは、毎月の支払額について「20年後も30年後もこの金額を支払えるか?」といった視点が大切です。

どんなに理想的な物件でも、支払い額が身の丈にあっていないと感じたら引き返す勇気を持ちましょう。

【その4】住宅ローンを優先した家計を組む

住宅ローンは、家計の中でもっとも割合が高くかつもっとも重要な項目のため、最優先で支払いをする必要があります。

住宅ローンを払っている間は、家計が赤字にならないよう充分気をつけましょう。

家計を見直す場合におすすめしたいのは、衣食住以外の固定費を減らすことです。

特に必要もないのに契約して月々の費用を払っているものはありませんか?

そういった固定費を、できるだけ減らすよう心掛けましょう。

住宅ローンの返済が難しくなったときの対処法

色々と対策を打ったとしても、住宅ローンの返済ができなくなってしまうことはあります。

そんなときには、まず何よりも「延滞する前に借入先の金融機関に相談する」ことが重要です。

金融機関としても、返せないより返してもらったほうがいいのです。

特に一度も延滞したことのない債務者であれば、しっかり相談に乗ってくれるはずです。

住宅ローンの返済方法を変更する

住宅ローンの返済が難しくなったと金融機関に相談した場合、考えられる対処は下記のケースです。

  • ・返済期間を延長して月々の金額を抑える、または一時的に利息のみの支払いとする
  • ・一定期間の返済額の減額をする

どちらの場合も、金融機関側で再度審査を行ってから適用されます。

また、現在のローン金利が高めである場合には、他の金融機関による借り換えを検討してもよいでしょう。

しかし実際に借り換えをするとなると、ローン契約時に諸費用が発生します。

そのため、他の金融機関に提案してもらった金利プランを携えて、ローンを借りている金融機関に金利見直しの交渉をするのもひとつの手です。

競売手続きに移行してしまう前に任意売却を

返済の見通しがたたない場合、競売にかけられるよりは任意売却を検討しましょう。

任意売却とは、ローンの債務者と金融機関と保証会社が合意したうえで自宅を売却にかけることです。

この場合は競売ではなく、一般の不動産市場で売却します。

任意売却は競売に比べて、高値で売却できることや、引き渡しのタイミングを交渉できることがメリットです。

住宅ローンの返済が難しいときにやってはいけないこと

住宅ローンの返済が苦しくなってくると、自宅を手放したくないという一心で「やってはいけないこと」をしてしまう場合があります。

苦しいときこそ冷静に、やっていいことか悪いことか見極める必要があります。

返済のために新たに借り入れをしてはダメ

目の前の返済日を乗り切るためにキャッシングやカードローンで新たに借り入れを増やすことは、一番してはいけない悪手です。

翌月にすぐ2か月分を返済しなければならず、余計に支払いができなくなります。

またもしキャッシングやカードローンを延滞してブラックリストに載ってしまったら、住宅ローンの返済方法の変更や借り換えといった手が打てなくなってしまいます。

家出や失踪は何の解決にもならない

住宅ローンの返済が苦しいときは、失業や病気など他の悩みやトラブルを抱えていることも多いため、つい家出や失踪したりしてその苦しみから逃げたくなります。

しかし、債務者と長期間連絡が取れなかったとしても、自宅は競売にかけられ落札されてしまいます。

そして、新しい所有者から立ち退きを求められることになります。

家出や失踪は何の解決にもならず、かえって事態を悪化させるだけです。

まとめ

住宅ローンは誰でも組んでいるから自分にもできる、と根拠なく思い込んでいませんか?

実際は3000万円から4000万円といった借金を個人で抱え込むのですから、大変なのが当たり前です。

近年は低金利が続いていますが、今後金利が上昇する可能性もあります。

そうなると、返済ができなくなり住宅ローン地獄に陥ってしまう人も増加するでしょう。

住宅ローンは完済することがもっとも大事です。

長期的にライフプランを組み、リスクを想定し、上手に完済できるよう備えることが重要です。

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