不動産会社に聞かないで土地の価格を知りたい!どうしたらいいの?
目次
土地の価格を知りたいと考えたとき、たとえば不動産会社に査定の依頼をかけてみようと思うかもしれません。
ただ、査定の依頼をかける前に、まずは自分で調査する方法を活用してみてはいかがでしょう。
そこで、土地の価格を自分で調べたいという方のために、どのような方法で土地の価格を確認すればよいかご説明します。
固定資産税評価額から時価を計算して確認する
土地など不動産を所有していると、毎年、固定資産税が課税されます。
いくら納めなければならないかは、固定資産税納税通知書(課税明細書)が5月ごろに送付されてくるので、そこには固定資産税・都市計画税の金額だけでなく、税額を算出した根拠となる固定資産税評価額が記されています。
固定資産税評価額とは、土地や建物などをどのように評価するか定めた固定資産評価基準に基づき、市区町村が個別に決めた金額のことです。
売買価格(時価)は、この固定資産税評価額を1.14倍した額となっているので、固定資産税評価額が確認できればおおよその土地相場を把握することができます。
路線価を使って土地相場を確認する方法
固定資産税評価額ではなく、路線価を使って土地相場を確認することも可能です。
路線価とは、相続税や贈与税を計算するときに使われる指標となる価格ですが、毎年7月頃に国税庁の公式サイトで公表され、道路の1㎡あたりの価格が千円単位で表記されます。
土地の価格を知るなら、隣接する道路の路線価に面積を掛けて算出しますが、 で設定されています。
そのため、路線価による価格を1.25倍することで売買相場を知ることが可能です。
路線価を知りたいなら、国税庁の公式サイトの中にある路線価図から確認することができます。
引用元:国税庁 路線価図
公示価格から調査する方法
地価公示法という法律に基づき、1月1日時点の正常な価格を調査・公表する制度が地価公示です。
地価公示により公表される価格が公示価格ですが、1月1日時点で国土交通省により決定された標準地1㎡当たりの価格です。
毎年3月中旬ごろに発表されますが、固定資産評価額や路線価格とは違い、時価(売買価格)に近い数値であるといえます。
注意したいのは、公示価格は決められたポイントごとでしか確認できないという点です。
目的の土地の近くに公示価格が公表されるポイントがなければ正確な価格を把握することはできないでしょう。
公示価格が公表されるポイントがない場合
近くに公示価格が公表されるポイントがないと調査が進まないと思うかもしれませんが、次のような計算方法で公示価格を算出することはできます。
まず、近隣のポイントの公示価格は10万円/㎡、路線価は8万円/㎡とします。
そして、対象となる土地の路線価が10万円/㎡としましょう。
この場合、
「10万円×(10万円÷8万円)=12.5万円/㎡」
という計算式を用いることができます。
なお、公表されている公示価格は、国土交通省の公式サイトから確認することができますので検索してみるとよいでしょう。
引用元:国土交通省 地価公示
過去の売買事例から調べる方法
売却したい土地の近隣にある物件を売買した事例がある場合、どのくらいの価格で売却されたか確認してみましょう。
近隣で100㎡の土地を1,000万円で売ったという事例があった場合で、売却予定の土地面積が140㎡の場合、目安としては1,400万円で売れる可能性があると予想することができます。
国土交通省の「土地総合情報システム」では、実際に行われた不動産の取引価格が検索できますので参考にするとよいでしょう。
引用元:国土交通省 土地総合情報システム
近隣で売り出されている物件情報を参考にする方法
過去の売買事例を参考にする場合には、実際に取引が成立した部分でしか調べることができません。
そのため、インターネットなどで売却したい土地近隣で売りに出されている物件はないか検索し、どのくらいの価格設定になっているか参考にしてみましょう。
まとめ
土地を売却する予定がある場合、不動産会社に査定を依頼しなくても自分で価格を確認する方法はいくつかあります。
ご紹介した方法には計算などが必要になるものもあり、難しく感じるかもしれませんが簡単に算出できる方法ばかりです。
ただ、これらはあくまでも目安ですので実際に売買取引されるときの金額とは異なることもあると理解しておきましょう。