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一戸建てにかかる修繕費や維持費の内訳・相場【マンションとの比較結果も紹介】

この記事でわかること

  • 一戸建てにかかる維持費や修繕費について理解できる
  • 一戸建てにかかる維持費と修繕費の相場がわかる
  • 一戸建てとマンションの維持費や修繕費の違いがわかる

マイホーム購入を検討する際、一戸建てにするか、マンションの方がいいか悩む方もいるのではないでしょうか。

一戸建ては隣室や上階とのトラブルがない一方で、マンションと違って維持・修繕の手間がかかります。

雨漏りや虫被害等に対して、一戸建ての場合は修繕や維持など自分で全て対応しなければなりません。

また、一戸建ては固定資産税や都市計画税の負担がマンションより大きい場合もあります。

では、マンションは一戸建てのように修繕費や維持費がかからないのでしょうか?

実は、マンションも一戸建てと同じように税金を負担し、修繕費や維持費も月々支払っています。

この記事では一戸建てにかかる修繕費や維持費の内訳、相場を紹介し、マンションとの比較もおこないます。

一戸建てとマンションのどちらを選ぶか検討中の方は、ぜひ参考にしてください。

一戸建てにかかる維持費の内訳・相場

まず、一戸建てにかかる維持費の内訳・相場を見ておきましょう。

一戸建てにかかる維持費は、大きく分けると税金火災保険金です。

一戸建てにかかる税金

固定資産を有していると掛かる固定資産税、また、土地を有していると課税される都市計画税があります。

固定資産税

一戸建てを購入した場合、借地権を取得した場合を除き、土地と建物の双方を所有することになります。

そうすると、土地と建物の所有者に掛かる固定資産税を支払わなければなりません。

固定資産税は市区町村が課税する地方税ですが、税率は1.4%です。

この税率は、固定資産税評価額に直接乗じるとは限りません。

小規模宅地の特例などにより、固定資産税評価額よりも低い額が「税額を計算する基準」となっていることがあります。

詳しくは購入を検討中の一戸建てが所在する市区町村に問い合わせてみるとよいでしょう。

また、一戸建てを購入する前に仲介不動産会社にかかるであろう固定資産税を確認することをおすすめします。

固定資産税は思ったよりも高いこともあり、住宅ローンなどを合わせて支出を予定しておく必要があるためです。

都市計画税

都市計画税は、固定資産税とあわせて課税される税金です。

都市計画税の概要

目的都市計画施設の建設・整備などの
都市計画事業等の費用
対象地域都市計画による市街化区域
対象土地及び家屋
税率0.3%
特例小規模住宅用地の特例など

毎年、4月~5月頃、固定資産税納税通知書が土地や建物の所有者に送られてきますが、あわせて都市計画税の納税額も通知されています。

都市計画区域内であっても市街化区域外の場合は、都市計画税は課税されません。

検討中の一戸建てに都市計画税がかかるかどうかは、一戸建て所在地の市区町村や仲介不動産会社に確認してみましょう。

一戸建てにかかる火災保険料

火災、台風、地震などに備えて、火災保険加入は必須です。

一戸建てにかかる火災保険料を確認します。

たとえば、東京で新築の木造一戸建て(延べ床面積80㎡)について、補償額 1,000万円とした場合の火災保険料を見ておきます。

耐火建築物かどうかなどは設定せず、地震保険と水災等被害の補償を付けると年額63,000円程度の保険料となります。

ただし、これは家財保険を付けない場合の額です。

毎月の負担額に直せば、5,000円程度となります。

なお、木造一戸建てであっても耐火性能基準に適合しているかどうか、延床面積及び地域、補償の対象を広げるか狭めるかなどにより、火災保険料の相場は変わります。

損害保険会社の商品によっても、火災保険料が異なることもあります。

購入を検討中の一戸建ての火災保険料がいくらになるか気になる方は、保険会社のWebシミュレーションなどを利用するとよいでしょう。

【修繕箇所別】一戸建てにかかる修繕費の相場

次に、一戸建てにかかる修繕費にはどんな種類があるのか、相場を見ておきます。

また、ホームインスペクションの会社が次の建物で試算した例を紹介します。

  • ・木造2階建て
  • ・延べ床面積116㎡

この建物を建築後30年間に渡って維持するためには、次の費用がかかります。

一戸建ての主な修繕内容及び費用

工事の内容等頻度費用
(1回につき)
屋根塗装15年に1回85万円
外壁塗装15年に1回120万円
バルコニー防水15年に1回30万円
床下シロアリ対策5年に1回12万円
雨どい交換15年に1回30万円
給湯器交換15年に1回35万円
ユニットバス交換20年に1回80万円
給排水管交換30年に1回80万円

上記の試算では、平均的な木造一戸建ての築30年後の修繕費は、合計で832万円となります。

832万円を30年で分割して考えると、1年で約27万円~28万円程度です。

1か月平均で考えれば、2万円強ということになります。

一戸建の維持費・修繕費シミュレーション例

次に、一戸建ての維持費と修繕費をシミュレーションします。

平均的な広さの土地と建物、さらにやや大きめの土地と建物でそれぞれ試算しますので参考にしてください。

土地100㎡、建物80㎡

土地が100㎡、建物の延べ床面積が建物80㎡、木造一戸建てでシミュレーションします。

一戸建ての維持費・修繕費

固定資産税(土地)年額46,667円
固定資産税(建物)年額85,000円
都市計画税年額38,000円
火災保険料年額6万円程度
修繕費700~800万円程度(30年間合計額)

なお、火災保険料は前述の条件と同じく、一般的な耐火建築物、東京所在建物、地震保険及び水災などを補償対象としています(家財保険除く)。

土地は東京都西部の固定資産税評価額が1㎡20万円の住宅用地を想定し、その他の特例を考慮していません。

家屋についても、固定資産税課税標準額を1,000万円とし、特例を考慮していません。

土地150㎡、建物120㎡

土地が150㎡、建物の延べ床面積が建物120㎡、木造一戸建てでシミュレーションします。

一戸建ての維持費・修繕費

固定資産税(土地)年額46,667円
固定資産税(建物)年額127,563円
都市計画税年額38,000円
火災保険料年額8~10万円程度
修繕費800万円~900万円程度(30年間合計額)

なお、火災保険料や税金計算基礎となる土地の評価については、前述の例と同様です。

年間維持費用はマンションの方が高め

一戸建ての維持費や修繕費の内訳と相場がわかりました。

今度は、マンションにかかる維持費・修繕費との違いを見ておきましょう。

分譲マンションの維持費・修繕費

分譲マンションの場合は、一戸建てのように一括で高額な修繕費を拠出することはありません。

そのかわり、マンションの所有者は必ず管理費と修繕積立金を負担する必要があります

この管理費はマンションの共用廊下やエレベーター、給排水施設、バルコニーなど共用部分の清掃、管理、組合の運営費などのため、所有者全員が負担するものです。

毎月「管理費25,000円」などが設定されています。

修繕積立金は数年ごとの大規模修繕に備えて、マンションの所有者が負担しなければならない費用です。

毎月「修繕積立金12,000円」など負担することになっています。

この分譲マンションの管理費と修繕費は、専有部分(各世帯)の面積の割合で定められています。

つまり、広い部屋を所有すればおのずと管理費と修繕費も高くなります。

毎月管理費と修繕積立金の合計で35,000円掛かれば、年間で40万円強となります。

マンションだからといって、維持費が安い訳ではないので注意しましょう。

分譲マンションの税金

分譲マンションの場合も一戸建てと同様に、固定資産税と都市計画税がかかります。

分譲マンションの敷地権割合が少なければ、土地に対する固定資産税と都市計画税は一戸建てほど高くはないかもしれません。

ただし、土地の相場が高い地域では分譲マンションの土地に掛かる固定資産税と都市計画税も非常に高いので注意してください。

分譲マンションは、一戸建てと違い、ほとんどが鉄筋コンクリート造です。

鉄筋コンクリート造の場合は建物の固定資産税評価額が高く、築年数が経過してもさほど低くなりません。

たとえば80㎡の築40年の分譲マンションでも、固定資産税評価額は500万円を下らないこともあります。

意外と固定資産税が掛かる分譲マンションもあるので、購入の際はよく確認するとよいでしょう。

分譲マンションの火災保険料

鉄筋コンクリート造の分譲マンションであっても、火災、台風、地震などに備えて火災保険加入は必須なので、火災保険料を確認します。

たとえば東京の下記の条件のマンションにつき、火災保険料がいくらになるかシミュレーションします。

  • ・鉄筋コンクリート造の分譲マンションの1世帯(延べ床面積70㎡)
  • 免振構造
  • 新築
  • ・補償額 1,200万円
  • ・地震保険と水災等被害の補償を付け、家財保険を付けない場合の額

保険料は年額で15,000円程度となります。

ただし、中古マンションの場合は免振構造でない建物が多いので、これよりも高くなると考えられます。

一戸建ての維持費・修繕費を抑える方法

最後に、一戸建ての維持費・修繕費を抑える方法を紹介します。

都心、郊外でも人気エリアの場合は土地の評価額が高いので、固定資産税と都市計画税が気になる方は、「穴場」エリアの一戸建てを探すとよいでしょう。

修繕費については、やはり数年ごとに補修が必要かどうかを点検し、不具合が大きくならないうちに補修しておくことが、一戸建ての修繕費を抑えるコツです。

つい目先の出費を避けようとして、修繕費を節約しすぎると数年後に大きな修繕が必要になります。

こまやかにメンテナンスすることが大切です。

また、火災保険料は、加入時に補償内容と保険料のバランスをよく検討するとよいでしょう。

前述したとおり、大手損害保険会社では火災保険料をシミュレーションできるweb上のサービスを提供しているところもあるので、利用してください。

まとめ

一戸建てにかかる維持費や修繕費の内訳・相場を見てきました。

マイホームを持つということは、資産を保有できる反面、維持費や修繕費を負担し続けるという点が、賃貸物件に住むのと大きく違う点です。

この維持費や修繕費は、一戸建てかマンションかによって大きく違うわけではありません。

見てきたとおり、一戸建てにかかる維持費や修繕費は、1回に負担する額が高いため目立ちます。

しかし、マンションの管理費・修繕積立金の負担額と比べて、一戸建てのほうが高いということではなく、費用の点のみで一戸建てを敬遠する必要はないでしょう。

気をつけたいのは、数年ごとに発生する一戸建て修繕費か、マンション購入後から発生する月々の費用のどちらが、家計に合っているかではないでしょうか。

どちらにしても、マイホーム購入は家計を常にチェックし、月々や年ごとの出費だけでなく、数年ごとの大きな出費にも備えて計画的に貯蓄等をすることが大切です。

一戸建て購入前に、細かな維持費や修繕費についても気軽に不動産会社に聞いてみるとよいでしょう。

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