COLUMN不動産に関する記事

もしもあなたがお持ちの不動産を売却しようとしているとしましょう。

これをよりお得に売却するためには、不動産仲介に依頼をかけて売却相手を探してもらうのがよいのでしょうか？それとも直接的に不動産業者に買取をお願いするのがよいのでしょうか？

メリット・デメリットさまざまにあるかと思いますが、よりどちらの方が効果的であるのかという観点から解説をさせて頂きたいと思います。

仲介と買取それぞれのメリット・デメリットは？

２つのうちのどちらがより効果的であるのかを考えるうえで、メリット・デメリットを整理して、分析をしていきたいと思います。

まずは、それぞれの定義を見てみましょう。

「仲介」というのは、不動産業者に話を持ち掛けて、価格を含め、不動産をより良い条件で売却するための相手を探して頂くための売却方法のことを言います。

これに対して、「買取」というのは、話を持ち掛ける不動産業者にそのまま不動産を売却するという方法です。

仲介をお願いすると、よりよい条件で売却をすることができる可能性が高くなります。

その一方で、仲介を不動産業者にお願いしますので、その分の費用が発生してしまうということ、チラシ・掲示などの方法により宣伝をしますので、ご近所の方に不動産を売却しようとしていることがばれてしまうこともあるでしょう。

さらに、適切な取引相手が見つからなければ、いつまで経っても売却をすることができないというデメリットもあります。

一方で、買取を選択した場合には、仲介よりも早い段階で売却先を見つけることができる可能性が高いと考えられます。

また、買取の性質上、直接業者に話を持ち込むことになりますので、ご近所様に売却の事実を知られることなく、売却を完了させることもできるでしょう。

しかしながら、その一方で、場合によっては、不動産業者に足元も見られて安値を付けられるリスクはあるでしょう。

仲介手数料がとられるか否か

上記の通り、仲介を行うと仲介手数料を取られてしまうというデメリットがあります。

買取を選択した場合には、仲介手数料を取られないというデメリットは緩和されることになりますが、その一方で不動産業者は売却不動産を少しでも安値で買い取ろうとします。

そのため、結果的にはやはり不動産業者が多少なりとも得をする構造になっているといえます。

売却活動がご近所様に気づかれてしまう

売却をしようとしていることが周囲に知られてしまうか否かは、売却をするために広告宣伝を行うか否かに関わります。

仲介の場合には、依頼を受けた不動産業者が直接不動産を買い取るわけではありませんので、売主の要望通りの条件で購入を希望される方を広く募集しなければいけません。

買取の場合には依頼先で完結してしまいますので、どうしても他の人の目が気になって仕方がないという方は、一度買取を検討頂くのがよいでしょう。

瑕疵担保責任の問題をどのように考えるべきか

瑕疵担保責任というのは、売却時においてその内容が明らかにされておらず、また入居前にすぐに発見できないような欠陥が物件に見つかった場合には、売主はその責任を売却後も一定期間担保しなければいけないとする法律上の責任のことです。

買取の場合には、専門的な不動産業者が査定をして、確認を行いますので、瑕疵担保責任が発生するリスクはありませんが、仲介の場合には瑕疵担保責任を負わなければいけないリスクが留保されていることを押さえておきましょう。

結論からするとどちらがお得に売却できるのでしょうか？

さて、ここまで不動産売却の方法として仲介・買取についてみてきましたが、果たしてどちらが高額に売却することができるということができるのでしょうか？結論から申し上げますと、「一概には言えません」ということになります。

そうはいっても、もっと具体的な情報が欲しいという方もいらっしゃるかと思いますので、場合に分けてどのような場合には仲介が適切であるか、どのような場合には買取が適切であるかという点を掘り下げていきたいと思います。

人気物件を売却しようとすると仲介がおススメです

仲介のメリットは、売却対象物件を全国規模で売却にかけることができるということです。

限られたエリアであれば、そのお値段もそれほど高くはならないでしょうが、全国規模で見ますと、必ずそれは誰かの目に留まることになります。

その物件がよい物件であればあるほど、よりよい条件で売り手がつくことになります。

また、売却相手がなかなか見つからないというデメリットも、人気の高い好条件の物件にはあまり当てはまりません。

ここで、「よい物件」というものがどのような物件であるのかについて、いくつか例を挙げてみた方が分かりやすいかもしれません。

例えば、お値段が割に合うこと、駅から近いこと、不動産の所在場所が現在若しくは今後人気が高まる可能性が高いことなどがポイントとなるでしょう。

他の人が買いたがらないような物件は買取してみましょう

他の人が問題なく買いたいと思うような条件が少ない場合には、仲介で募集しても買い手が付きにくいことが考えられます。

この場合には、期間が長引けば長引くほど条件を下げることになってしまいますので、長期的に考えると早い段階で買取を検討することがより高いお値段で手を打つことができる方法ではないかと思われます。

ここで、不動産業者側の立場に立って、どうして買取の場合に値段が安くなるのかという問題について考えてみましょう。

そもそも不動産仲介で人気がないのですから、買取業者にもメリットがないようにも思います。

この場合には、不動産業者は中長期的な視点を持ち、将来目標金額で売却することを試算し、それまでは賃貸に出して賃貸収入だけでも得るなどのさまざまな戦略を検討しているため、少しの値下げで買い取って頂けるのです。

そう考えると、買取にも少し興味が出てきませんか？

あなたの物件の査定をプロに相談してみましょう

その物件が人気であるかどうかをご自身で問題なく判断することができるのであれば、より良い結果を得ることができるでしょう。

しかしながら、実際には素人の意見として間違った判断をしてしまう可能性もあるでしょう。

そうすると、本来仲介をかけておくとより良い条件で成約できたはずが、不動産業者に言い値で買取されてしまうという結果につながってしまう恐れもあります。

お知り合いの方がいらっしゃったらその方でも結構ですので、信頼できる不動産のプロに一度ご意見をお伺いしてみるのがよいでしょう。

まとめ

今回は、不動産を売却しようとするときに、「仲介」と「買取」のどちらがよりお得に売却をすることができるのかという観点から解説をさせて頂きました。

その不動産の魅力・長所の有無によってどちらを選択すべきかについては場合によりけりですが、まずは信頼できる不動産のプロに査定の確認をしてみるのが良いでしょう。