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【家の査定】査定の流れから事前準備や高額査定のポイントを実例を交えて解説

【家の査定】査定の流れから事前準備や高額査定のポイント

この記事でわかること

  • 査定の流れについて理解できる
  • 高額査定の準備が自分でできる
  • 査定に関する実例から注意するポイントがわかる

不動産の売却を検討する場合には、査定を行って自宅の販売価格を知る必要があります。

査定には2種類の方法があります。

机上査定と呼ばれる、インターネットサイトなどを利用して、立地や建物の大きさ・築年数などの基本情報を入力することにより概算金額を知ることが出来る簡易査定と、実際に業者に訪問してもらい内部の状況や状態を確認してから査定を行う訪問査定です。

簡易査定は判断材料とする情報が少なく、近隣事例の販売価格から単純に算出されるシステムですので訪問査定と比較すると査定額に開きが出ます。

この記事では訪問査定について、査定の流れや事前準備の方法、高額査定のために心がけたいポイントなど、実例も含めて解説します。

家を査定する流れ

初めて査定を考えた場合に、何から始めればよいのかとまどうことも多いでしょう。

不動産業者は数多くあり、どの会社でも訪問査定をおこないますが、業者の絞り込みを行わずに準備不足のまま査定業者にいきなり連絡をしてはいけません。

実際に売却を行う場合には、査定業者との相性はとても大切です。

高値でなおかつよい条件で売却するには、査定業者次第であると言えます。

ここでは業者選びから始まる、査定開始から準備、実際の売却開始までの流れを解説します。

査定業者を選ぶ

まずは査定依頼を行う業者を選びます。

先ほどもご説明しましたが、有利に売却を行うためには査定業者との相性や、販売力がありエリア情報に強いなどの条件が必要です。

業者選びは慎重に行いましょう。

業者を選ぶにはインターネットを利用するのが最も簡単で有効です。

検索エンジンで「○○市・中古住宅売買・査定」を打ち込むと、有償の広告ページも含めてかなりの件数がヒットするはずです。

まずは、上位から順番にホームページの内容を見ていきます。

見る内容としては、取り扱い物件数や、実際に販売している物件の表示方法・ブログに記載されている記事の内容・全体的なイメージなどです。

見栄えのよいホームページに目が行きがちですが、それよりも更新頻度や記載内容を重視しましょう。

検索エンジンで検索された5ページ目ぐらいまでのホームページを順番に見て行き、2~3社を目安に依頼する業者を絞り込みます。

1社では実際の査定額を比較対照することが出来ず、査定方法や説明された内容が本当に正しいのかも判断が出来ません。

逆に多すぎると、訪問査定に必要な時間調整が増加しますので、1回の査定につき2~3社、それで信頼できる業者が見つからなければ、また2~3社という形で進めていきましょう。

選ぶ業者にも変化をつけたいものです。

大手業者ばかりを複数選ぶのではなく、大手・中規模・地場など組み合わせることにより査定額にも変化が出ます。

地場密着の中規模・地場業者はエリアでの結びつきが強く、大手では持っていない情報源を持っている経験豊富なスタッフがいるなど頼りになる業者が多いです。

また、住宅情報誌や新聞広告などもチェックして、気になる業者があれば調べて候補に加えるなどの工夫も必要です。

書類を準備する

査定業者選びと並行して、査定に必要な書類を準備していきます。

最低限、必要とされる準備内容を下記に記載しましたので、それぞれについて解説していきます。

  • 1.基本情報をまとめる
  • 2.建築図面を準備する
  • 3.残高証明を準備する
  • 4.メンテナンス記録を準備する
  • 5.その他の伝達事項をまとめる

基本情報をまとめる

電話やメールで査定依頼を行う際に必要な基本情報を、箇条書きでまとめておきます。

  • ・物件所在地(マンションの場合にはマンション名)
  • ・地番(登記簿もしくは権利証・登記識別情報などに書かれています)
  • ・土地㎡数(マンションの場合は不要)
  • ・建物㎡数(または専有面積)
  • ・建築年月日(または築年数)
  • ・連絡先

建築図面を準備する

一戸建ての場合には建築確認申請書を準備します。

中古で購入している場合など、建築確認書が無い場合には契約書や重要事項説明書に添付されている販売図面などの写しを準備しておきます。

マンションの場合には、パンフレットを準備しておきましょう。

残高証明を準備する

金融機関で融資を受け返済が完了していない場合には、償還予定表を準備しておきます。

手元に無い場合には、金融機関に連絡して残高証明書を入手しておきましょう。

メンテナンス記録を準備する

リフォーム工事を実施した場合のほか、設備機器の交換を行っている場合には工事図面や交換した設備機器のパンフレットと交換時期をまとめておきます。

特に、リフォーム工事などは詳細な工事内容が確認出来るほど査定額に反映がされやすくなります。

出来る限り詳細な情報が提供できるように準備しましょう。

その他の伝達事項をまとめる

その他にも高額査定のポイントとなる情報があれば、メモなどにまとめておきます。

心情的にも伝えにくい不利益情報も併せてまとめておきましょう。

火災・事故・自殺などの情報は出来ればあまり言いたくない気持ちになりますが、これらは「心理的な瑕疵」と言われる条件になります。

これらの情報を伝達せずに売買契約を行い、引き渡し後も含めて購入者に発覚した場合には裁判に発展する可能性があります。

査定業者も物件調査を行いますが、10年以上前の事故などは表面調査では発覚しにくいことから売主からの告知が頼りになります。

この「心理的な瑕疵」は購入者側の人間心理に基づくことから、明確な時効も存在しておらず裁判判例でも条件により判断が分かれる事案となります。

予め不動産のプロである査定業者に相談を行いましょう。

訪問査定日時を調整する

依頼する査定業者の選定と書類準備が整ったらメールまたは電話で、査定業者と訪問査定の日時を調整します。

訪問査定に必要な時間は業者や建物の大きさにより多少ばらつきもありますが、約60分が目安になるでしょう。

マンションよりも、一戸建ての方が多少時間を必要とします。

依頼する業者の件数と必要な時間を考慮して、余裕も持って依頼するようにしましょう。

訪問査定を行う

査定時には外壁の状況や内部状況など、各社の査定基準に基づき詳細に確認されます。

ハウスクリーニング業者を利用するまでは必要ありませんが、特に汚れやすいトイレや浴室などの水回りは、査定前に徹底的に掃除を行ってその状況を維持するなどの工夫も必要です。

見た目の印象が査定額に影響を与えることが多いと理解しましょう。

査定金額の説明を受ける

査定が終了してからおおよそ1週間前後で査定報告書が出来上がります。

査定報告書は、査定額とその金額に至った根拠に関する添付書類などで構成されています。

査定報告書は、郵送やメールなどで送付してもらう方法もありますが、出来る限り訪問してもらい直接説明を受けるようにしましょう。

査定報告書には近隣事例・評点・固定資産評価額・路線価など、普段は聞きなれない言葉が並んでいます。

分からない単語の意味も含めて業者に質問をして、自分自身の理解を深めましょう。

家の査定前に準備すべきこと

査定を依頼する時に準備する必要書類については既に解説を行いましたが、ここではさらに詳しく査定前に心がけておきたい準備を解説します。

家の相場を確認しておく

家の相場を事前に知っておくと予め資金計画を立てやすくなり、査定額が適切かの判断がしやすくなります。

おおよその金額を知りたい場合にはインターネットの簡易査定システムを、何社か利用してその平均的な金額を目安の一つと出来ます。

また各社で販売されている、似通った築年数・大きさの家の販売額も参考の一つになります。

アピールポイントは出来る限り多く

アピールポイントは敷地内や室内の情報に限る必要はありません

たとえば近隣で行われているサークル活動や近所の隠れスポットの情報などの他にも、小学校の安全対策の状況など実際に住んでいるからこその情報は、査定業者や購入希望者には分かりにくい情報です。

それらをまとめておくだけでも査定額の上乗せや、販売までの期間が短縮されることもあります。

補修できる箇所は補修しておく

専門業者に依頼して補修する必要はありませんが、ホームセンターで簡単にそろえることが出来る補修キットなどを利用して、時間があるときに補修しましょう。

たとえばカンターやフローリングの傷、クロスの継ぎ目などを専用材で補修するなどちょっとした心がけ次第で見た目も変わります。

土地境界は明確か?

マンションの場合にはあまり気にしなくてもよいのですが、一戸建ての場合には土地の境界を再確認して説明出来るようにしておきましょう。

よくあるのが、隣地からの越境物です。

隣家から木の枝が越境しているなど、越境物は購入検討者も査定業者も気になるところです。

あらかじめ隣家と相談して伐採してもらうなど、事前に対処しておくことをお勧めします。

隣家から越境している枝を勝手に切ることは法律上できません。

行使できるのは「切ってください」と隣家に依頼するところまでです。

勝手に切ってしまうとトラブルに発展してしまいますので注意しましょう。

査定を高額にするためのポイント

査定の流れや準備についてこれまで説明をしてきましたが、ここでは査定額を高くするための3つのポイントを紹介します。

査定依頼の時期

不動産にも需要と供給のバランスがあります。

事前情報を調査した際に、近隣事例が数多くある場合には供給バランスの調整で査定額が低くなることがあります。

不動産の繁忙期は春と秋ですが、査定依頼の前に近隣の売り出し物件戸数を調査して、あえて物件が少ないタイミングで査定を行うのも方法です。

建物現況調査を検討する

2018年4月の宅地建物取引業法の改正により、中古住宅取引の建物現況調査(インスペクション)の説明が義務化されました。

建物現況調査とは、国から認可された「建物現況調査技術者」である建築士が、住宅の劣化や不具合の状況調査を行い、欠陥の有無や補修すべき箇所を客観的に調査し報告書にまとめたものです。

宅地建物取引業法では建物現況調査の斡旋の有無についての説明が義務化されたに留まりますが、購入検討者からすれば第三者の調査報告書があれば安心にもつながります。

不動産査定業者の営業担当者は、販売には長けていても必ずしも建築知識が豊富な訳ではありません。

建物現況調査依頼先により4~6万円程度の費用が発生しますが、予め建物現況調査を行っておくことにより高値査定が期待できます。

見栄えをよくする

査定の多くは入居中の状態で行われます。

清掃についてはすでにご説明しましたが、たとえばちょっとした部屋を広く見せる工夫をしたレイアウトの変更で見栄えが変わります。

この見栄えが好印象を与え、査定金額に反映されることが多いのです。

これは実際に販売を開始した場合も同じなのですが、購入検討者は同じような条件で価格も似通っている場合には、見栄えのよい方を選ぶ確率が高くなります。

ショールームとまでは言いませんが、ちょっとしたレイアウトの変更や小物の設置などで印象が変わります。

雑誌などを参考にしてひと工夫するだけで査定額が変わる可能性があります。

家査定の実例を紹介

ここでは具体的な査定の実例も含めて、成功した売却事例をご紹介します。

業者選びで明暗

物件購入で世話になり、その流れから売却もまかせようと思ったが査定額の妥当性に不安があったことから、複数の会社に査定依頼を実施。

査定額や説明も信頼出来た業者に依頼したところ、売却開始から1週間でスピード売却できた実例。

このケースでは、たまたま広告で目にした物件を内覧して気に入ったことから購入し、住んでいた物件を売却する際に、購入の流れから査定を依頼したものの査定金額や説明に不信感を持ったケースです。

結果的にはひとつの業者に絞るのではなく、売却に関しては自ら動いて信頼できる業者に依頼したことによりスピード売却をすることができた成功事例です。

売り物件は、たまたまその業者が取り扱っていただけでその業者が売却に長けているかどうかの判断は出来ません。

同じようなケースでも不動産の売り・買いはそれぞれ分けて考える必要があります

業者選びの大切さが理解できる実例です。

家査定Q&A

ここでは家の査定でよくある質問をまとめました。

査定は無料?

基本的に査定は無料で行われています。

また実際に販売を開始しても、広告費用は発生しません。

査定業者は取引が成立し、決済が完了した際の成功報酬として宅地建物取引業法に定められた仲介手数料から、それらの経費を負担します。

但し販売活動における広告頻度や物件の表現の仕方などについては一任するしかなく、早期売却を希望した場合には物足りない時があるかもしれません。

そのような場合には単独広告を依頼することは出来ますが、特別依頼として実費請求が認められています

売れない家の共通点はありますか?

売却活動に問題がある場合がほとんどです。

よくある事例と対処法について下記にまとめました。

売却価格が相場から見て高すぎる

複数の会社に査定依頼を行ったものの、業者に対する信頼性ではなく、査定価格のみで業者を選んだ場合によくあるケースです。

基本的に売れない不動産はありません。

ただし適正価格で・適切な販売活動を実施して・査定業者からの助言を参考にしながら販売をした場合です。

不動産には相場があります。

もちろん、相場を反映して適切な査定額を算出するのが査定業者の義務ですが、取り扱い物件が欲しいとの理由で相場を度外視した査定額を出してくる業者もいます。

そのような業者に依頼した場合には価格が高いことから見学者も来ず、問い合わせもないことから時間だけが過ぎてゆくことになります。

見学に備えての掃除を怠っている

清掃や見栄えの大切さは何度もご説明しましたが、分かってはいても忙しくてなかなか清掃できないといったことがあるものです。

見学者の気持ちを優先して考えてみましょう

適正な価格で興味を持って見学にきたのに、室内に入った途端に散らかった状態を目の当たりにして購入したいと思うでしょうか?見学に訪れるのは査定業者ではなく、購入を検討している一般の方です。

早期に売却をしたいという希望があるのなら、短期間で販売できるように努力が必要です。

担当者からアドバイスがない

市場動向や広告に対する反応など、専属専任媒介契約・専任媒介契約では一定期間ごとに販売御活動の結果について業務処理状況報告書を作成して、書面による報告が義務付けられています。

業務処理状況報告書は郵送による送付も認められていますので、送付がされてきていれば宅地建物取引業法上は違法ではありません。

但し、本気で販売に取り組んでいる業者であれば毎回とまでは言わないまでも電話やメール、訪問を行って積極的に販売に関するアドバイスをくれます。

業者選びの大切さは、結果的には担当する営業者によります。

大手であっても、担当営業者が知識不足で頼りない場合には担当替えを申し出る必要があります

まとめ

今回は査定の流れや準備、よくある質問や注意点などについてご説明をしてきました。

査定額を高額にするには事前の準備も含めて相応の労力が必要です。

依頼する業者を選ぶのも、少しでも見栄えをよくするのも結果的にはご自身の努力が必要です。

誠実な業者であるほど、時には耳に痛いことを言うかもしれません。

ですが苦言を呈さず行動もしない業者よりも、はるかに信頼できます。

労力をいとわず積極的に行動することが、結果的には高値査定と早期の売却を実現できる鍵であると言えるでしょう。

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