不動産に関する記事

所有している不動産を売却するとき、清掃をしておいた方が良いのか悩むところでしょう。

物件を手放すのにハウスクリーニングを依頼してお金をかけるのは少しもったいない気持ちになるかもしれませんが、キレイにすることでより良い契約に結び付くこともあります。

そこで、売却予定の不動産は、いつまでに清掃すればよいのかご説明します。

「査定」と「内覧」どちらまで

不動産会社に売却の仲介を依頼するときに、先に清掃しておくと不動産会社の査定金額に影響するかもしれない！と先に清掃する方もいるようです。

その一方で、重要なのは買い手を見つけることなので、実際に売却活動が始まり物件の購入希望者が内覧に訪れるタイミングで行おうという方もいます。

査定前と内覧前、どちらのタイミングで清掃したほうがメリットは高いのでしょう。

査定前は清掃してなくても大丈夫

不動産会社に売りたい不動産を持ち込み、相談するとまずはどのくらいの金額になるのか査定が行われます。

不動産会社の担当者が物件を見たときの印象を良くするためには、査定してもらう前にキレイに清掃しておいたほうが良いと思うところでしょう。

ただ、実際には不動産会社の査定に、清掃の有無はあまり影響しないと考えられます。

清掃していない状態で査定してもらっても、相手は不動産のプロなので清掃後にキレイになったイメージを想像することができるからです。

内覧前はなるべく清掃

不動産会社に不動産売却の仲介を依頼し、購入希望者があらわれたら次はいよいよ物件の内覧です。

内覧では購入希望者が実際に物件に足を運び、どのような内装なのか、備えられている設備や、住んだときのイメージを確認します。

そのように考えれば、清掃前で汚れた状態よりは、キレイに磨かれた状態の部屋のほうが良い印象を持ってもらえるでしょう。

もし不動産を売却する上で清掃を行うなら、その物件を購入する希望者があらわれ内覧することになったタイミングに合わせて行ったほうがよいということです。

売却する不動産を清掃するメリット

不動産を売却するときの清掃は、必ずしも行わなければならないものでもありません。

ただ、清掃しておいたほうが、購入希望者の購買意欲を高めることに繋がるでしょうし、他にも次のようなメリットがあります。

売却までスムーズに進みやすくなる

もし自分が不動産を購入しようと考えたとき、汚れて放置されたままの物件と、キレイに手入れされた物件、どちらを買いたいと思うでしょう。

多くの方がキレイに手入れされた物件を選ぶと思いますが、普段の生活でも部屋が汚れないように気を使っていたように感じるでしょうし、設備なども丁寧に使っていたと感じるはずです。

不動産を売却しようと不動産会社に仲介を依頼した場合、物件が売れるまで3ヵ月以上かかる場合もあります。

仮に売れずに残ってしまうと、売れ残っているのは何か問題がある物件なのでは……と余計な勘ぐりを入れられる可能性もありますし、価格を下げなければ売れなくなる可能性も出てきます。

なるべく早期に売却を決めることができるように、キレイに清掃しておいたほうがよいといえるでしょう。

値引き交渉の材料は減らしておくこと

購入希望者が物件を内覧して、どこか気になる部分が見つかったとしたら値引き交渉の材料にしようと考えることもあります。

やはり購入する立場になれば、少しでも価格を抑えて安く買いたいと考えてしまうものでしょう。

しかし、物件を売却する側としては、できる限り希望する金額で物件を売りたいはずなので、値引き交渉の材料になりそうな部分はなるべく減らしておく必要があります。

そこで、購入希望者から汚れなどを指摘されないためにも、しっかり清掃しておいたほうがよいといえます。

ハウスクリーニング業者に頼んだほうがよい？

清掃のプロといえばハウスクリーニングなどを行う専門業者です。

部屋の清掃くらい自分でできるから、わざわざ費用を掛けて専門業者を呼ばなくても……と思う方もいるでしょう。

ただ、すべて自分で行おうとせず、専門業者に依頼したほうがよい場所もあります。

水回りの清掃はプロに依頼したほうがよい

ホコリを落としたり、床や設備の汚れている部分を磨いて取ったり、簡単な清掃なら自分でできるでしょう。

しかし、浴室やキッチン、洗面台、トイレなど、水を使う部分は、汚れもしつこく自分では落としきれない部分も出てくるはずです。

また、見えない部分が汚れているなど、専門業者に依頼したほうが確実にキレイになりますし、時間もかかりません。

照明器具やエアコンなどは自分でできる？

備えつけの設備でも、照明器具などはキレイに磨けば室内に明るさが増して雰囲気がよくなります。

エアコンなども電源を入れた瞬間、カビやほこりの臭いなどがしないように、フィルターなどはキレイに洗っておきましょう。

すべてを専門業者に依頼すると費用も高くなってしまうので、このように手が届く設備は自分で清掃しても問題ありません。

喫煙者は壁紙の汚れや換気扇に注意

近年、外出すると喫煙できる場所が限定される傾向が高まっているので、喫煙者にとっては室内や館内禁煙の場所ばかりと感じることもあるでしょう。

そのため、家に帰ったときくらい、何も気にせずゆっくりタバコを吸いたいと室内で喫煙していた方もいるかもしれません。

しかし、室内で喫煙していると、壁紙や換気扇にヤニが付着していたり、臭いが残ってしまいがちです。

喫煙者の方にはそれほどひどく感じなくても、非喫煙者の方はタバコの臭いに敏感なので、内覧の際に指摘される可能性が高くなります。

タバコのヤニの汚れや臭いは自分でキレイにすることは難しいので、ハウスクリーニング専門業者に依頼したほうが間違いないでしょう。

また、状態によっては壁紙を貼り替えることも必要になるかもしれません。

まだ居住中の物件を売却する場合

売却する予定ではあるけれど、現在は住居として利用している場合には、あまりモノを置き過ぎないようにしましょう。

いくら清掃してキレイにしたとしても、モノが多すぎてごちゃごちゃした雰囲気であれば、キレイな印象を持ってもらえなくなります。

良いイメージを抱いてもらいやすくなるように、モノはなるべく減らして生活感を感じさせない工夫を施しましょう。

まとめ

もし不動産を売却するなら、購入希望者が内覧する前までには清掃しておきましょう。

自分でできる部分は自分で、手が届きにくいところやしつこい汚れができている部分はハウスクリーニング専門業者などプロの手を借りたほうがスムーズです。

費用はかかりますが、プロに依頼せずに汚れを残したままだと、購入希望者に値引き交渉の材料にされてしまい結果、ハウスクリーニングを依頼したほうがよかった……という結果に陥る可能性があります。

次に不動産を購入する方に少しでも良い印象を持ってもらい、気持ち良く生活してもらえるように清掃しておくことは大切です。

不動産売却のコツについては「不動産をできるだけ高く売るコツと業者選びのポイント」をご参照ください。