前の住人が残していった残置物 誰が撤去するもの?
目次
もしもあなたが不動産を売却したいと思っていたとしましょう。
ここで、その不動産に以前に住んでいた方が残置物を残していた場合、どのように対処をすればよいのでしょうか?
もしかしたら、面倒な対応を取らずに売却してしまいたいとお考えの方もいらっしゃるかもしれませんが、それでは買い手となる方からクレームを受ける可能性も出てくることでしょう。
そうはいっても、場合によっては残置物を撤去するのにずいぶんとお金がかかることもありますので、躊躇してしまうこともあるでしょう。
それでは、一体どのように対応をするのが望ましいといえるのでしょうか?今回は、このテーマについてわかりやすく解説をしていきますので、是非最後までお読みください。
不動産を売るとき残置物はどうすればいいの?
実は残置物の処理については、不動産の売却をどのような方法により行うかにより異なります。
一般的な方法で売る場合
一般的な売却の慣例からしますと、不動産を売却する際には残置物が何もない状態で取引が行われる必要があります。
通常不動産の購入前に買い手が不動産の下見・内見をされますので、残置物が残っている状態の物件を見るとよい気持ちにはならないことでしょう。
したがって、できるだけ早くに不動産を売りに出したいとお考えであれば、残置物を処分しておくのが無難といえるでしょう。
不動産会社が買取る場合
一般的な売却方法ではなく、不動産を業者が買取りをするというのであれば、その方が手続きは簡単になります。
この場合の処理としては、売主側で撤去をする代わりに、不動産業者の方で撤去を代行し、その費用を買取り価格より控除した上で、残り金額を受け取ることができます。
残置物を撤去するためには?
残置物を撤去する場合には、上記のように自分で行う場合と業者にお願いする場合とがあります。
自分で残置物を撤去する場合について
まずは、残置物を自分で撤去する場合のメリット・デメリットを比較してみましょう。
さて、残置物、残置物と何度も言葉として出てきてはいますが、残置物というのはどのようなごみのことを意味するのでしょうか?ここでは、下図の通り残置物となりうるごみの種類およびその内容について整理してみました。
ごみの種類 | ごみの内容 |
---|---|
一般ごみ | 可燃ごみ・不燃ごみ・資源ごみ |
粗大ごみ | 家具・布団など |
パソコン関係 | パソコン・液晶ディスプレイ |
家電リサイクル法対象家電 | エアコン・冷凍・テレビ・乾燥機・洗濯機 |
※可燃・不燃ごみの処分方法はお住いの自治体の規定に従ってください。
ここで、「家電リサイクル法」というなんだか難しい法律の名前が出てきました。
一定のごみの処理方法もこのように規定されており、この場合の処分方法は(1)指定された取引先に持ち込むこと、(2)購入した店舗に引き取りを依頼することのいずれかの方法によらなければいけません。
また、「パソコンリサイクル法」の対象となる残置物については、メーカー、一部家電量販店、そして市区町村に問い合わせをすることで、無料で回収サービスを行っていただけることがあります。
専門業者に依頼をして撤去をしてもらう場合について
続いて、専門業者に撤去を依頼する場合のメリット・デメリットを下図の通り比較してみましょう。
お知り合いに専門業者がいらっしゃるのであれば、一度ご意見を伺ってみましょう。
もしいらっしゃらない場合には、公平に業者の選定をするために、必ず複数社の見積もりを取るようにしましょう。
また、場合によっては、不動産会社より専門業者のご紹介を受けることができる場合もありますので一度確認をしてみましょう。
上記の手順で業者を探していると、どのような業者に依頼をすればよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。
そのような場合には、以下のような判断基準をもとに決めてみるのもよいかもしれません。
- (1)対応が丁寧か?
- (2)即日対応してくれるか?
- (3)一般産業廃棄物処理業の許可など必要な許認可を取得しているか?
- (4)しっかりとした実績があるか?
- (5)無料で見積もりを出していただけるか?
さて、専門業者が見つかったとして、ここでもう一つ注意点があります。
業者に依頼をした場合には、処分する残置物すべて産業廃棄物として対応されることになりますので、余分な費用が掛かってしまいます。
少しでもコストを安く済ませたいという方は、ご自身で処理できるものはご自身で処理をするようにしましょう。
不動産売却を円滑に行うためにどうすればいいの?
ここまでは、不動産をなるべく早期に売却するための方法として残置物の撤去に関するお話をさせていただきました。
しかしながら、不動産を早期に売却する方法にはこれ以外の方法も有効です。
ホームステージングをすること
最近不動産業者の中でも実施されているところがありますが、売却予定の不動産の室内を実際に利用するイメージをつくりあげて、あらかじめお部屋をモデリングしておくという手法があります。
このように生活感をつくりだすことで、何もない状態よりも好感を持たれる買い手も多くなると考えられます。
ハウスクリーニング・ルームクリーニングをすること
残置物を撤去する意図として、買い手に不潔な不動産だと思われることを予防することが目的でしょう。
これと同様に、お部屋をきれいな状態に整備しておくという方法によっても買い手の心理をよくすることができます。
まとめ
不動産に残置物が残っていた場合には、なかなか買い手が付きにくいことになってしまいますので撤去を考えなくてはいけません。
ご自身で撤去をするのか、もしくは専門業者に依頼をするのかについてメリット・デメリットをよく比較しながら適切な選択をしましょう。
また、残置物撤去以外にも買い手にすぐに売却をするためにその他の有効な手法もありますので、ぜひ参考にしていただければと思います。