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火災保険はいくらかける?金額の目安・保険料を下げるコツについて

この記事でわかること

  • 火災保険の補償対象がわかる
  • 火災保険料を決定する要素がわかる
  • 火災保険料の保険金額や目安がわかる
  • 火災保険の保険料を下げるコツ

不動産を購入するときには、火災保険に加入しなければいけません。

火災保険加入自体は任意ですが、もし隣家から失火し、自宅が火災被害に遭っても自分で火災保険に入っていなければ補償されません。

そのため、火災保険加入は実質義務といえます。

それでは不動産を購入したときには、どのような火災保険に加入すればよいのでしょうか?

本記事では火災保険の基礎知識から保険料の目安、保険料を下げるコツなどについて解説します。

これから火災保険に加入しようと考えている方は、この記事をぜひ参考にしてください。

火災保険の補償対象

火災保険の補償対象は「建物」と「家財」に分けられます

建物だけの保険、家財だけの保険、もしくは建物と家財ともに補償される保険にするなど選択して火災保険内容を決定します。

そのため、建物と家財の補償対象がどこまでなのかを知っておくことが大切です。

また、火災保険補償対象が一戸建てなのかマンションなのかによっても異なります。

本章では、火災保険の補償対象について解説します。

建物の補償対象

火災保険の建物の補償対象は、建物自体だけではありません

次のような場所や物が、建物の火災保険対象となります。

  • 建物
  • 塀やフェンス
  • 物置
  • 車庫

ただし、門や塀などは、火災保険対象となっている敷地内にあるものだけに限られます。

また、火災保険によっては門や塀などは補償対象にならないと注意書きされているケースがあります。

このような注意書きがある場合は、火災保険の補償対象にはなりません。

建物の補償対象には、建物に固定されている設備も含まれます。

次のような項目は建物の補償対象です。

  • エアコン
  • 浴槽
  • キッチン
  • アンテナ

家財の補償対象

家財の補償対象は、動かせる物であって、生活していくのに必要な物です。

家財の補償対象は、次のような物品です。

  • 電化製品
  • 家具
  • 衣類
  • 食器

なお、1個で価額が30万円を超える物品は明記物件と呼ばれ、明記物件は保険証券に記載しないと火災保険の対象とはなりません。

明記物件になりやすい高額な物品は、次のとおりです。

  • 貴金属
  • 宝石
  • 書画
  • 骨董

明記物件の補償額は、火災保険会社により異なります。

どの程度、補償されるかは火災保険会社に確認しましょう。

一戸建てとマンションでの補償対象の違い

一戸建てとマンションでは、建物の補償対象が異なります

一戸建ての場合は、次の部分が建物火災保険の対象となります。

  • 外壁
  • 屋根
  • 門や塀など

マンションの場合は、次の部分が建物の火災保険の対象となります。

  • 専有部分

廊下やバルコニーなどは共用部分となるため、補償されません。

火災保険の保険料を決定する要素

火災保険料は、補償対象となる物や物件の所在地など様々な理由を考慮し決定します。

具体的には、次のような項目を勘案して決定します。

  • 保険金額の評価
  • 所在地
  • 構造区分
  • 築年数
  • その他事項

本章では、火災保険料を決定する要素について解説します。

保険金額の評価

火災保険は、保険を掛ける物の価額により変動します。

火災保険の補償対象が増える、あるいは高額な物に保険を掛ければ、保険料は上がっていきます。

所在地

火災保険料は、保険加入する地域によって金額が異なります

雪や洪水などの発生率は地域で異なり、被災数も変わってきます。

そのため、火災保険加入物件の所在地の災害発生率が高い場合、保険料は高くなってしまうことになります。

構造区分

建物は、構造ごとに強度が違います。

そのため、建物構造によって火災保険料は変わってきます

構造による火災保険料の違いは、次の表のとおりです。

火災保険料構造級別建物の種類代表的な建物構造
安い住宅専用住宅M構造鉄筋コンクリート造のマンション
普通T構造鉄骨造の一戸建て
高いH構造木造の一戸建て

築年数

保険会社によっては築年数で保険料を変えている会社もあります

たとえば、築年数を5年単位で区切り、それぞれの単位で火災保険料が変わるということです。

その他事項

火災保険料に影響する項目はまだあり、次のような項目にも影響を受けます

  • 補償内容
  • 保険期間
  • 支払方法
  • 割引

これらの内容をすべて加味して火災保険料が決定します。

火災保険はいくらかける?保険金額や相場

火災保険をいくらくらいかければよいのかは、加入する人によって異なります

ただ、保険金額や相場の目安があるため、目安を理解しておくとよいでしょう。

本章では、火災保険をいくらくらいかけるのかを建物と家財に分けて解説します。

建物

建物の火災保険料は構造や新築・中古などで保険金額や保険料目安が変わります

新築一戸建ての場合は建物購入金額を保険金額とし、中古一戸建ての場合は新築時の建物価格に物価変動指数を掛けた数字が保険金額です。

なお、建築費用が不明な場合は、保険会社が決める1㎡あたりの単価に延床面積を掛けて保険金額を算出します。

これらの計算は基本的に保険会社や保険代理店などが計算するものであり、自分でも目安として計算するようにしておきましょう。

家財

家財は、入居人数や年齢によって保険金額が変わります

例えば、大手保険会社の場合、年齢や入居者数別の家財の保険金などの目安は、次の表のとおりです。

年齢入居者数家財保険金額家財保険料
20歳代1人300万円4,770円
20歳代2人400万円5,350円
30歳代1人500万円5,940円
30歳代3人700万円7,100円

(参照元:チューリッヒの家財(賃貸)保険

火災保険で必要な補償の決め方

火災保険で必要な補償を決めるには、ポイントがあります

補償を決めるときには、次のポイントを理解しておきましょう。

  • 災害にあわせた補償を選ぶ
  • 仮住まいまで考えておく
  • 災害後には片付け費用までかかる

本章では火災保険で必要な補償の決め方について解説します。

災害にあわせた補償を選ぶ

自身の住まいで起きる可能性が高い災害を補償する火災保険を選択すれば、保険料を抑えいざというときに役立ちます。

雨が多い地域、土砂災害が起きやすい地域は住まいの場所によって異なります。

自身が住んでいる地域で起きやすい災害の補償が手厚い保険を選択すれば、安心して暮らせることでしょう。

仮住まいまで考えておく

災害が発生し住まいが壊れてしまったときには、仮住まいをしなければいけません。

仮住まいするには費用がかかるため、仮住まいの費用が出る特約を選択するのも方法の1つです。

近年の災害は被害が大きくなるケースも多いため、仮住まいのことまで考えた対策を取りましょう。

災害後には片付け費用までかかる

大きな災害が発生した場合、建物内部の物が使えなくなってしまうケースもあります。

使えなくなったものは撤去・処分しなければいけませんが、撤去・処分するにも費用がかかります。

特約によっては撤去・処分費用を補償してくれるため、撤去など補償してくれる特約を付けることも検討しましょう。

火災保険の保険料を下げるコツ

火災保険料は結構な負担額になるため、保険料を下げたいと考えている人も多いことでしょう。

火災保険料を下げるコツがあり、コツを理解しておくことで負担の少ない火災保険に加入できます。

本章では、火災保険の保険料を下げるコツについて解説します。

複数の保険会社から見積もりを取得する

火災保険料が安い保険会社を見つけるために、複数の保険会社から見積もりを取得しましょう。

火災保険料は保険会社によって計算方法が異なるため、金額も保険会社によって異なります。

また、特定の条件を満たした住宅の場合、保険料割引をしてくれる保険会社もあるため、複数の保険会社から見積もりを取得すれば保険料を抑えられる可能性が上がります。

保険期間を延ばす

火災保険の加入期間を延ばせば、保険料の払込総額は減ります

2022年10月以降から火災保険は最長5年間加入できることとなりました。

長期間の保険に入ることにより、保険料の割引を受けられ、保険料が下がります。

補償範囲は必要なものだけにする

本当に必要な補償範囲を決めて火災保険に加入すれば、保険料を抑えられます

火災保険に加入するときには、どうしても多くの補償に入りたいと考えてしまうものです。

しかし、補償範囲を広げてしまうと保険料は上がってしまいます。

本当に必要な補償が何なのか順位付けしておくことで、補償範囲を絞っていきましょう。

地震保険加入は見送る

地震被害が少ないと想定される地域に住んでいる場合、地震保険加入を見送るのも1つの手段です。

地震保険は火災保険とセットでないと加入できないため、どうしても保険料が多くなってしまいます。

そのため、地震災害リスクの低い地域であれば、地震保険加入を見送るのもよいでしょう。

ただし、地震保険加入を見送るのはハザードマップなどを確認し、よく検討してから見送らなければいけません。

地震保険に加入せず地震被害を受けてしまうと、大きな損害を被ってしまうからです。

まとめ

火災保険加入任意ですが、火災などの被害を受けたときに加入していないと補償されないため、実質加入が義務となっています。

火災保険に加入し保険料を払う必要があるため、自分に合った補償範囲の火災保険を見つけて、保険料を抑えておく必要があります。

火災保険の内容や保険料を抑えるコツを理解しておけば、保険料の安い火災保険が見つかることでしょう。

しっかりと自分に合った火災保険を選び、安心して暮らせるようにしてくことが大切です。

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