家を早く高く売るなら荷物は片づけよう!不要品のお得な処分方法と併せて解説
この記事でわかること
- 家を売る際に家財はどうしたらいいのかわかる
- 家を売る時に家財付きで売り出すメリット・デメリットがわかる
- 不用品や家具をお得に処分する方法がわかる
家を売却するときに、それまで使用していた家具や電化製品、照明などはどうするか迷う方が多いと思います。
まだ使えるからもったいない、買った時に高かった、という気持ちと、大きくて重いので処分が大変という気持ちもあるでしょう。
そこで、できればそのまま買主に家財道具ごと購入してもらいたいと考える売主も多くいらっしゃいます。
そこで、家を売却する時に家財道具ごと売買するメリットとデメリット、そしてお得な処分方法について簡単に解説します。
目次
家を売る時に荷物はすべて片づけるのが原則
家を売却する際には家財道具などの動産は片付けて売却するのが一般的です。
片付ける一番の理由は、現在の日本では家財道具付きで不動産を購入したいと探す買主の方が非常に少ないからです。
国によっては逆に家財道具付きで売買するのが当たり前の国もありますが、日本では例外的と言えるでしょう。
そこで、なぜ家財を片付けて売るのが一般的なのか、買主の視点に立って解説をしていきます。
買主にとって購入したいのは不動産であること
家を売る時に荷物を片付ける理由の一つは、買主が購入したいのは自分で自由に使える家であって、家財道具付きの家ではないからです。
買主は通常、家を購入した後は自分の好きな家財道具を揃えたいという希望を持っています。
そして家財道具はインテリアと同じく個人の嗜好が分かれるものなので、機能部分よりも嗜好が優先するのです。
家財道具に対して売主が考える価値と買主が考える価値は違う
売主からすると家財道具、特に購入時に高価だったものは価値があると考える傾向があります。
しかし、買主の視点で考えると、残念ながら売主が残した家財道具は購入金額にかかわらず邪魔なもの、もしくはゴミとして認識されてしまう場合があります。
家を片付けるのは売主の義務であるという考え方が一般的
家を引き渡す行為は売買契約の中では、売主の義務として考えられています。
そして、この義務は単に鍵を渡すだけではなく、不要なものは処分して引き渡すのが実務上一般的です。
つまり、一般的な不動産売買契約で家財道具をそのままにした不動産を引き渡そうとすると、買主からすれば「売主が片付ける義務を果たさず引き渡された」と捉えられる可能性が高いのです。
「家財付き」で売り出すメリット・デメリット
不動産売買もあくまで契約なので、売主と買主が合意すれば家財付きの売買契約としては可能です。
実際に、家財付きの不動産売買契約も全くないわけではありません。
そこで、家財付きの不動産売買契約を検討するために、メリットとデメリットをわかりやすくご紹介していきます。
「家財付き」で売り出すメリットは何か
売主にとって家財付き不動産売買契約のメリットは、大きく分けて金銭的な部分と心理的な部分にわかれます。
そこで、それぞれのメリットを区別しながらご説明していきます。
処分費用が節約できる
売主にとって家財付き不動産売買契約の、一番大きなメリットは処分費用が節約できることです。
特にエアコン、テレビ、冷蔵庫、冷凍庫、洗濯機のような大型家電の場合は、家電リサイクル法が施行されて以降は、処分するだけでも費用がかかるようになりました。
そのため、これらの家電製品を処分せずに家財付き不動産売買契約とすることができれば、処分に関する費用を節約することができます。
処分の手間が省ける
費用の節約に近い理由として、売主にとって家財付き不動産売買契約ができれば、自分で家財道具を処分する手間が省ける点があります。
家財道具を処分するには、業者に連絡をしたり自分でお店に持ち込んだり、オークションに出品したりと何かと手間がかかります。
しかも、通常は引っ越しの準備と同時進行で処分もしなければならない場合が多く、売主にとっては面倒な作業と言えるでしょう。
もったいないという心理的な気持ちと向き合わずに済む
人によって個人差はありますが、家財付きで不動産を買い取ってもらえれば、売主にとって単純にもったいない、捨てたくないという気持ちを向き合わなくて済むという心理的なメリットがあります。
特に、相続案件などで思い出が詰まっているようなケースでは、相続人がなかなか家財道具などを捨てることができず、いつまで経っても片付けが終わらないというケースはよくあります。
思い出以外にも、購入した時に高かったから、まだ使えるから、となかなか捨てられない心理があるため、家財付き不動産売買契約ができれば、処分のことを考えずに済むというメリットがあります。
「家財付き」で売り出すデメリットは何か
家財付き不動産売買のデメリットは、主に金銭的な部分に集中しています。
そこで、契約内容や価格について分類しながら解説をしていきます。
家財付きの方が買主を見つけにくい
そもそも家財付き売買契約のデメリットとして大きいのが、家財付きという条件で物件を探している買主はほとんどいない点です。
買主を探しにくくなるので、家財付き不動産売買という形で広告をしても問い合わせがあまりこなくなってしまうのです。
不動産業者の立場では、家財付きの不動産はどうしても空き家に比べて狭く見えてしまうという点がネックになります。
つまり、買主は不動産を購入後、どの部屋をどう使うかをイメージして購入を検討するのですが、家財付き不動産売買契約だと難しくなってしまうのです。
その結果、買主が見つけにくいので価格を妥協しなければならない場合もあります。
処分費用相当額の値引きを求められる場合もある
実務上、契約当初から家財付きで不動産を広告するケースはまれです。
ほとんどの場合は、交渉の過程で売主から「家財付きで買ってもらえませんか」と切り出して、買主が了承するという形が多いです。
この場合は、買主が購入後に家財を処分する流れになることが多いでしょう。
つまり、買主からすると追加の費用が発生することになるのです。
結果として、売主は処分費用相当の金額を売買価格から値引きを求められることが多いのがデメリットと言えるでしょう。
エアコンや照明はそのまま設置されることが多い
実務上、家財付きの売買契約ではないケースでも、買主からエアコンと照明は残して欲しいと要望を受けることはよくあります。
ここでは、売主から買主に引き継ぐ際の注意点について簡単に解説していきます。
エアコンと照明が他の家財と区別される理由
家財付き不動産売買ではないケースであっても、エアコンと照明は買主に引き継ぐケースは多いです。
なぜなら、建物と一体になっていて取り外しに費用と時間がかかったり、買主が引き渡し後にすぐに使いたかったりという理由のためです。
また、好みの問題よりもすぐに使うという実用的な理由から残して欲しいと要望されます。
照明器具を残すときの注意点
建物に付属している照明の場合は、買主も引っ越し後すぐに使用するため、買主から残しておいて欲しいと要望されることが多いです。
買主に好みがある場合であっても、照明器具を交換するタイミングは引っ越し後落ち着いてからが多いと思われます。
照明器具については売主が残しておいてもトラブルになることはほとんどありませんが、取扱説明書などあれば買主に喜ばれることが多いでしょう。
エアコンを残すときの注意点
エアコンも買主から残しておいて欲しいと要望を受けるものの一つです。
引っ越しの季節によっては、引っ越し作業前に買主がすぐ使いたいケースも多いです。
売主からすれば、エアコンは取り外すのに多額の費用がかかるので、売主も買主もお互いにメリットがあると言えるでしょう。
またエアコンの場合は、建物に埋め込まれている場合もあります。
エアコンを引き継ぐ際のトラブルは、主にフィルタの交換がされていないこと、ホコリなどの掃除がされていないこと、リモコンがないことが代表例と言えます。
また最近はインターネットでダウンロードができますが、取扱説明書などがあれば買主に喜ばれるでしょう。
その他の家電で残して欲しいと要望を受けたケースは
照明器具、エアコン以外で買主から残して欲しいと求められるものは非常に例外的です。
過去には実務上、テレビの室内アンテナ、その建物専用に備え付けたシューズケースなどがありました。
個別の契約の中で交渉して解決していくケースが多いと言えるでしょう。
売主から買主に引き継ぐ際の注意点
売主から買主に照明器具、エアコンなどの家財を引き継ぐ際には、後日トラブルにならないように準備をしておく必要があります。
まずは必ず付帯設備一覧表を作成して、何を引き継ぐかを明確にしなければなりません。
可能な限り具体的に記載すべきで、照明であればどの部屋にあるか、照明の個数、エアコンであれば型番やリモコンの有無まで詳細に記載しましょう。
そして、不動産業者が作成する重要事項説明書、不動産売買契約書の中に盛り込みましょう。
重要な点は、トラブル防止のため万が一、家財から損害が発生した場合であっても売主は損害賠償しないという特約を契約書に盛り込むことを忘れないようにしましょう。
不要な荷物はまずは買取依頼をしてみよう
引っ越しの際の家財道具の処分は頭の痛い問題だと思います。
引っ越し費用の足しになるようにまずは売ることを検討するのが良いでしょう。
ここでは、少しでも高く売れるコツについて解説をしていきます。
買取業者に持ち込む
現在、不用品を買い取ってくれる買取業者は非常に多くの選択肢があります。
たとえば、チェーン系のリサイクルショップ、古着屋、古本屋、骨董品屋などです。
この買取業者に家財道具を持ち込んで買い取ってもらうことができます。
高く売れるコツは、家財道具に応じて持ち込むお店を変えることです。
チェーン系のリサイクルショップでは価値が正確にわからず安値で買い取られるケースがあるため、ブランドもの、絵画、骨董品は値打ちがわかる店に持ち込みましょう。
逆に、小さな家電や洋服はチェーン系のリサイクルショップの方が高い金額で買い取ってくれる傾向があります。
また、どこでも共通しているのは、なるべく清掃して綺麗な状態にして持ち込むという点です。
出張査定に来てもらう
家電などの大きすぎてお店に持ち込めないものは、買取業者に出張査定に来てもらう方法があります。
このときの注意点は、買い取って欲しいものの一覧表を作成しておくと、査定がスムーズに進むでしょう。
オークションサイトに出品する
家財道具の中でも、型番がわかるもの、比較的新しいもの、発送しやすいものは、インターネットのヤフーオークション、メルカリに出品して売る方法があります。
高く売れるコツは、なるべく多く写真を撮影して出品をすることです。
一般的に買取業者に買い取ってもらう場合に比べて高く売れるケースが多いですが、意外と手間がかかるため、手間と費用とをきちんと比較しましょう。
売れなかった荷物は友人に譲る・引っ越し業者に依頼してみよう
それでも売れない家財道具は残念ながら処分するしかありません。
しかし、なるべくなら費用がかからない方法を選んで処分をしましょう。
そして、費用をかけて処分する方法は最終手段として選択しましょう。
誰かにあげて使ってもらう
小さなものであれば、身近な人や知人に使ってもらえないか申し出てみましょう。
ジモティというサイトは、地元情報に関する掲示板のサイトです。
このサイト内には、ただでもらってくださいという投稿が多くあります。
こういったサイトを活用して物を減らす方法を検討してみましょう。
引っ越し業者に相談してみる
不動産を売却した後は新居に引っ越しをするのが通常です。
この際の引っ越し業者に不用品の処分を同時に依頼するのも一つの方法です。
業者によりますが追加の費用なしで、引っ越し費用に含めて処分をしてくれる引っ越し業者も存在します。
最終手段は処分業者
最終的に処分できなかったものに関してはやはり処分費用をかけて処分します。
自治体の粗大ゴミに出す、クリーンセンターに持ち込む、処分業者に引き取りに来てもらうなどです。
まとめ
以上が、家を売却する時に家財道具ごと売買するメリットとデメリット、そしてお得な処分方法についての解説でした。
いろいろな方法があるためきちんと調べた上で、準備をしながら物を減らし、なるべくコストのかからない方法を選択してください。