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【保存版】マンション売却時の注意点14つ|流れや失敗例も紹介

この記事でわかること

  • マンション売却の流れがわかる
  • マンションを売却の注意点がわかる
  • マンション売却の失敗例がわかる

マンションを売却するときに注意しなければいけないことを知りたい、という人も多いことでしょう。

思い入れのある不動産を売却するときには、誰しも早く高くスムーズに売りたいものです。

しかし、マンションをスムーズに売却したいのであれば、売却時の注意点を理解しておかなければいけません。

本記事では、マンション売却時の注意点を「売却前」「売却活動中」「売却後」の3つに分けて、合計14個のポイントを解説します。

マンションをスムーズに売却したい人の参考になる内容ですので、最後までご覧ください。

マンション売却の流れ

マンション売却の流れは、次のとおりです。

マンション売却の流れ

  • (1)売却の準備をする
  • (2)不動産会社から査定を受ける
  • (3)媒介契約を締結する
  • (4)販売活動が開始される
  • (5)購入希望者がマンションの内覧をする
  • (6)購入申込書を受け取る
  • (7)売買契約を締結する
  • (8)引き渡しをする
  • (9)確定申告する

マンションを売却するときには、多くの手続きや書類の準備などがあります。

流れを理解しておかないと次の手順の準備ができないため、しっかりと流れを把握しておきましょう。

マンションを売却前の注意点

マンション売却前の注意点は、次のとおりです。

  • 不動産会社の選び方
  • 不動産の相場の確認
  • 売却に必要な書類の準備
  • 売却諸経費の確認
  • 売却時の課税される税金の確認
  • 媒介契約の種類の確認

マンション売却をスムーズに行えるかどうかは、売却前の準備に大きく影響されます。

売却前にどのような準備をしたらよいのか理解し、スムーズな売却を実現していきましょう。

不動産会社の選び方

売却を依頼する不動産会社によって、スムーズに売却できるかが大きく変わるため、選び方を理解しておきましょう。

不動産会社を選ぶときのポイントには、次のようなものが挙げられます。

  • 不動産会社の得意分野を確認する
  • 担当者の質を確認する
  • 強引に媒介契約を締結しようとしないか確認する

不動産会社にそれぞれ得意分野があり、マンションに強い会社かどうか見極めなければいけません。

マンションに強ければ販売方法のノウハウがあり、早く高く売ってくれる可能性が高まります。

確認する方法として、不動産会社のホームページで販売実績・取り扱った不動産の種別を確認するとよいでしょう。

マンションに強い不動産会社であれば、マンションに強いことをアピールしているはずです。

また、実際に販売活動をするのは担当者であるため、担当者の質を見極める必要もあります

不動産の知識は豊富か、無理に媒介契約を締結しようとしてこないかなどを確認しましょう。

マンションを売却するには数ヶ月かかり、担当者との付き合いも長くなるため、本当に依頼してもよい人なのか判断しておく必要があります。

不動産の相場の確認

不動産は相場価格で売り出すことが非常に大切であるため、相場の確認をあらかじめしておきましょう

不動産は、成約事例を元にした相場を基準にした価格で売れていきます。

不動産が売れないのは、相場からかけ離れた価格で売り出しているからという理由が大半です。

高く売りたいと思う人も多いですが、そもそも相場を把握していないことが相場からかけ離れた価格で売り出してしまう原因です。

相場からかけ離れた価格で売り出すとなかなか売却できず、売却活動が数年かかるケースもあるので、注意しましょう。

不動産会社の査定以外で相場を確認する方法は、次のとおりです。

  • レインズマーケットインフォメーションで確認する
  • 土地総合情報システムで確認する
  • AI査定シミュレーションを利用する

レインズマーケットインフォメーションと土地総合情報システムは、国土交通省もしくは国土交通省が指定する機関の運営する不動産情報サイトです。

どちらのサイトにもマンションの成約事例が掲載されており、自分が所有するマンションに似た物件の成約価格を確認すれば、相場がわかります。

同じマンションの部屋が売れている場合には、その部屋の成約価格を参考にするとよいでしょう。

また、不動産の所在地やマンション名を入力すると相場がわかる、AI査定シミュレーションを利用するのもおすすめです。

簡易項目を入力するだけ査定額がわかり、不動産会社からの連絡も来ません。

ただし、どの方法にも共通することとして、あくまで相場の目安しかわからないという注意点があります。

レインズマーケットインフォメーションや土地総合情報システム、AI査定シミュレーションも不動産の個別性を考慮できず、目安の相場しかわかりません。

完全に信用してしまうのはよくないため、あくまでも目安として捉えておきましょう。

売却に必要な書類の準備

マンションの売却には多くの書類が必要であり、あらかじめ準備をしておかなければいけません。

マンション売却に必要な書類は、次のとおりです。

書類名取得場所提出・提示するタイミング
本人確認書類(運転免許証・パスポートなど)本人媒介契約・売買契約・引き渡し
登記識別情報通知(権利証・登記済証)本人媒介契約・売買契約・引き渡し
実印・印鑑証明書住民登録をしている市区町村引き渡し
住民票(登記住所と現住所があわない場合)住民登録をしている市区町村引き渡し
マンション関連書類(管理規約・分譲時パンフレット・長期修繕計画など)本人媒介契約・売買契約
固定資産税納税通知書毎年4~6月に郵送されてくる売買契約・引き渡し
購入時の売買契約書・諸経費の領収書本人確定申告
売却時の売買契約書・諸経費の領収書不動産会社や司法書士など確定申告

売却するマンションや売主によっては、用意する書類が変わるケースもあります。

上記の必要書類はあくまで一般的なものであり、どの書類が必要なのかは不動産会社に確認してください。

売却諸経費の確認

マンションを売却するときには費用がかかるため、どの項目にいくら払うのか、目安を知っておく必要があります。

ここからは、売却時に必要な費用について解説します。

仲介手数料

不動産会社を介して売買契約を締結すると、成功報酬として仲介手数料が発生します。

仲介手数料の金額は、次の表のように計算します。

計算式計算式の利用条件
仲介手数料 = 売買金額 × 3% + 6万円売買金額が400万円を超える場合
仲介手数料 = 売買金額 × 4% + 2万円売買金額が200万円を超え400万円以下の場合
仲介手数料 = 売買金額 × 5%売買金額が200万円以下の場合

住宅ローンの返済手数料

住宅ローンが残っている場合には引き渡し時に全額返済します。

住宅ローンを全額返済したときには、返済に関する手数料がかかります。

返済に関する手数料は金融機関により異なるため、あらかじめ確認しておきましょう。

なお、2023年9月現在、三井住友銀行の返済に関する手数料は次のとおりです。

  • SMBCダイレクト(インターネットバンキング):5,500円
  • 窓口(専用パソコン):11,000円
  • 窓口(書面):22,000円

売却時の課税される税金の確認

マンション売却時には諸費用だけでなく、税金も課税されます。

どのような税金が課税されるのか解説していますので、参考にしてください。

印紙税

不動産の売買契約を締結するときには、印紙税が課税されます。

印紙税とは、印紙税法に定める課税文書を作成するときに課税される税金であり、売買金額によって納税額が変動します。

売買契約書を作成するときに課税される印紙税額は、次の表のとおりです。

売買金額印紙税額
1万円未満非課税
1万円以上10万円以下200円
10万円を超え50万円以下200円
50万円を超え100万円以下500円
100万円を超え500万円以下1,000円
500万円を超え1,000万円以下5,000円
1,000万円を超え5,000万円以下1万円
5,000万円を超え1億円以下3万円
1億円を超え5億円以下6万円
5億円を超え10億円以下16万円
1億円を超え50億円以下32万円
50億円超え48万円

(引用元:国税庁

上記の印紙税額は、2024年3月31日までに作成された売買契約書に適用される金額です。

抵当権抹消登記の費用

売却するマンションに抵当権が設定されている場合には、抵当権抹消登記の費用がかかります

抵当権抹消登記の費用の内訳は、登録免許税と司法書士への報酬です。

抵当権抹消登記の申請時の登録免許税は、次のように計算します。

登録免許税 = 抵当権を抹消する件数 × 1,000円

抵当権抹消登記を行うときの司法書士への報酬の目安は、1万円から2万円です。

計算した登録免許税に司法書士への報酬を足した金額が、抵当権抹消登記の費用です。

譲渡所得税・住民税

マンションを売却したときに譲渡所得が発生すると、譲渡所得税・住民税が課税されます。

譲渡所得が発生したかどうかは、次の計算式で算出が可能です。

譲渡所得 = 収入金額 -(取得費 – 減価償却費 + 譲渡費用)- 特例による控除

譲渡所得から譲渡所得税・住民税を計算する方法は、次のとおりです。

譲渡所得税・住民税 = 譲渡所得 × 税率

なお、マンション売却時の譲渡所得税・住民税の計算方法は複雑であるため、自分で計算するのは難しいことが考えられます。

譲渡所得税・住民税はケースによって数百万円もの金額が課税されることもあるため、確認しないまま売却を進めるのは危険です。

税額の目安は不動産会社や税理士に必ず確認しておきましょう。

媒介契約の種類の確認

不動産の売却を依頼するときには、不動産会社と媒介契約を締結します。

媒介契約に次の3つの種類があり、それぞれの違いを理解しておく必要があります。

  • 専属専任媒介契約
  • 専任媒介契約
  • 一般媒介

媒介契約ごとの違いは、次の表のとおりです。

専属専任媒介契約専任媒介契約一般媒介契約
依頼可能な会社数1社1社2社以上も可能
依頼主への報告義務1週間に1回以上2週間に1回以上なし
レインズへの登録義務 5営業日以内
(媒介契約締結から)
7営業日以内
(媒介契約締結から)
なし
自己発見取引できないできるできる

なお、自己発見取引とは、売主自ら買主を発見したときに媒介契約を締結した不動産会社を通さず売買契約をすることです。

マンション売却活動中の注意点

マンション売却活動中の注意点は、次のとおりです。

  • 内覧の対応
  • 売却諸経費の支払いのタイミング
  • 売却代金の入金時期
  • 設備の不具合の確認
  • 売買契約の解約

マンション売却活動中や、不動産の売買契約締結にも注意点があります。

しっかりと準備をしたとしても不動産売却がすべて終わるまで気を抜かず、注意点を理解して対策を行っていきましょう。

内覧の対応

内覧は買い手にとって購入するかを判断する大切なイベントであるため、しっかりと対応しなければいけません。

内覧時に必要な対応とは、次のようなことをいいます。

  • 内覧前に室内を清掃・整理整頓する
  • 買い手の知りたいと思う内容をまとめておく
  • 内覧ができるよう、できるだけ土日祝に予定を入れないようにする
  • 室内の不具合を買い手に告知する
  • あまりにも室内の状態が悪いときには、ハウスクリーニングを実施する

買い手は内覧の時に建物や設備の不具合だけでなく、室内の状況も確認します。

室内の状況はきちんと清掃・整理整頓されているかも影響してくるため、内覧前には必ずキレイにしておきましょう。

マンションの近隣情報は、住人ではないと知らないことが多くあります。

不動産会社の担当者がすべてを知っているわけではないため、近隣の医療施設・買い物施設など地元の人しかわからない情報を、買い手に提供できる準備をしておくとよいでしょう。

そして、よい情報だけでなく悪い情報も提供しなければいけません。

よいことの情報だけ話して悪い情報を隠すと、後々買い手とのトラブルに発展してしまいます。

近隣の情報や建物・設備の不具合などがある場合は、必ず伝えるようにしましょう。

ただし、悪い情報は直接買い手に話すのではなく、不動産会社の担当者を経由して伝えてもらうようにします。

伝えなくてもよい情報まですべて伝えると買い手の購入意欲が下がるため、どの内容をどこまで話すかは不動産会社の担当者に一任することが大切です。

また、内覧は土日祝に行われることが多く、いかに休日に時間を作れるかが大切になってきます。

買い手は内覧をしないと購入を決定できません。

そのため、内覧がなかなかできないマンションの売却には時間がかかってしまいます。

土日祝は仕事でどうしても立ち会えないというときには、親族に立ち会ってもらうなどの対策をしておきましょう。

売却諸経費の支払いのタイミング

マンション売却時には様々な費用・税金を払いますが、それぞれ支払いのタイミングが異なります

マンション売却時に支払う費用・税金の支払いのタイミングは、次の表のとおりです。

費用・税金支払いのタイミング
仲介手数料売買契約時・引き渡し時に半分ずつ、もしくは引き渡し時に全額
印紙税売買契約時
抵当権抹消登記引き渡し時
住宅ローン返済費用引き渡し時
譲渡所得税マンションを売却した翌年の確定申告の期間中
住民税マンションを売却した翌年の6月以降

売却諸経費の支払い時期は、上記の表のようにタイミングが異なります。

売買契約や引き渡しの時の費用は不動産会社が支払いのタイミングを教えてくれますが、譲渡所得税・住民税は不動産取引が終わってから課税されるため、支払いを忘れないよう注意しましょう。

売却代金の入金時期

マンションの売却代金の入金時期は、売買契約時ではなく引き渡し時です。

売買契約のときには買主から手付金を受け取りますが、手付金は売買代金ではないため注意しましょう。

手付金は残金を受け取ったときに売買代金になりますが、残金を受け取るまではあくまで預り金という意味合いです。

マンションを引き渡すために必要な費用を手付金から捻出するのであればよいのですが、不動産と関係ないことに手付金を使うことはやめましょう。

設備の不具合の確認

売買契約を締結する前には、必ず設備の不具合の確認をしておきましょう。

売買契約を締結するときには、設備の状態の記録を残しておく書面を作成しなければいけません。

設備の状態を記録する書面に実際と異なる内容を記載してしまうと、後々買主との大きなトラブルに発展します。

設備の不具合があると書面に記載して売買契約を締結すれば、買主は不具合があることを知って購入したことになるため、後々のトラブルには発展しません。

また、設備が壊れていないとしても調子の悪い箇所があれば、書類にそのことを記載しておきましょう。

書類に何も記載しないと、買主は設備が完全な状態であると誤認してしまうため危険です。

売買契約の解約

売買契約は一定の条件を満たすことにより、解約できる・解約されることを理解しておかなければいけません。

不動産の売買契約は原則解約できませんが、次のような解約条項が設定されます。

  • 手付解約
  • 違約解約
  • 住宅ローンの審査に落ちたときの解約

手付解約とは、手付解約ができると定めた期間内であれば、手付金放棄・手付金倍返しをすることで契約が解除できることです。

買主が手付解除を行うのであれば手付金を売主に譲渡し、売主が手付解除を行うのであれば手付金を買主に返還した上で、手付金と同額の金銭を買主に渡します。

違約解約とは、契約違反した相手方に対して違約金の請求と売買契約の解除が求められる解除です。

違約解約はあくまで相手方が契約違反したときに利用できる解除であり、違反をしていない人に対して行うことはできません。

売買契約から一定期間内に住宅ローンの審査に落ちたときには、金銭的な負担なく解除することができます。

ただし、住宅ローンに申し込みする期日を守らなかった、わざと住宅ローンに落ちるような行為をした買主はこの解除を利用できません。

このように、売買契約には解除できる項目があるため、契約したら必ず引き渡しができるとは限らないことを理解しておきましょう。

マンションを売却後の注意点

マンション売却後の注意点は、次のとおりです。

  • 余裕をもって引っ越しする
  • 引き渡しには時間がかかる
  • 確定申告を行う

不動産の売買契約を締結しても、不動産の取引が終わるわけではありません。

確定申告を終えたら不動産の取引も終わりますので、最後まで注意点を確認し進めていきましょう。

余裕をもって引っ越しする

売買契約が終わって引っ越しするときには、余裕を持ったスケジュールで転居するようにしましょう。

売買契約では引き渡しまでの時期を明記するため、決まった期日までに引っ越ししなければいけません。

しかし、引っ越しするまでの期間は意外と短く設定されてしまうことが多く、1ヶ月程度で引っ越ししなければいけないケースもあります。

引っ越しするにはマンション内の物の整理や処分、荷造り、運搬など多くの手間がかかります。

仕事をしている人が引っ越しする場合、余裕をもったスケジュールを組んでおかないと大変な作業になってしまいます。

売買契約が終わったらすぐに引っ越しの準備をするなど、前もって行動をしておくことが大切です。

引き渡しには時間がかかる

引き渡しをするのには時間がかかるため、できれば引き渡し日は仕事を休むなど1日空けておいたほうがよいでしょう。

引き渡しは書類の記載・確認だけでなくお金のやり取りも行うため、現金で取り引きする場合でも1時間~2時間かかります。

もし買主が住宅ローンを利用してマンションを購入するのであれば、融資手続きも増えてしまい、相当な時間を要します。

大手銀行を利用し、さらに銀行の混む月末の月曜日などに引き渡し日を設定すると、より一層時間がかかってしまうことには注意しましょう。

確定申告を行う

マンションを売却し譲渡所得が発生した場合や、税金の特例・控除を利用する場合は確定申告しなければいけません

確定申告の期日は、不動産を売却した年の翌年の2月16日~3月15日までです。

確定申告するのを忘れてしまうと、無申告加算税や延滞税が課税されるため、忘れずに行いましょう。

また、マンションを売却し、譲渡損失が出た場合は確定申告の対象ではありません

しかし、一定条件を満たした場合、譲渡損失の損益通算ができるため、確定申告をしておきましょう。

譲渡損失の損益通算とは、マンション売却で発生した譲渡損失の金額を給与所得など他の所得から差し引ける制度です。

譲渡損失の損益通算を利用すれば、給与所得などの所得税を減らすことができます。

なお、1年で損益通算できないような損失だった場合、3年に渡って他の所得から損失を差し引くことが可能です。

マンション売却の失敗例

マンション売却の失敗例には、次のようなケースが挙げられます。

  • 相場よりも高い価格で売り出してしまった
  • 不動産会社に囲い込みをされてしまった
  • 税額を確認しておらず、思ったよりも手取りが少なかった
  • 買い手へきちんとアピールできておらず、なかなか売却できなかった

マンション売却の注意点を守って進めていかないと、思わぬ失敗に遭遇してしまいます。

注意点を忘れていたことにより発生してしまった失敗例を紹介しますので、マンション売却のときの参考にしてください。

相場よりも高い価格で売り出してしまった

マンション売却で多いのが、相場よりも高い価格で売り出してしまったという失敗例です。

不動産は相場よりも高い金額で売り出すとなかなか売れず、売主に様々な悪影響を及ぼします。

たとえば、以下のようなことが考えられます。

  • なかなか売れずに管理費・修繕積立金の支払いが積み重なってしまう
  • 内覧の調整を長期に渡って何度も行い疲労してしまった

相場よりも高く売り出す原因となるのは、相場を調べておらず不動産会社の高値査定を信じてしまうケースです。

不動産会社の中には、売却の依頼を取得したいがためにわざと高値の査定をするケースがあります。

高値査定をされたとき、売主が相場をわかっていないと、不動産会社の査定を信じてしまいます。

そのようなことにならないよう、査定前には不動産の相場を調査しておくようにしましょう。

不動産会社に囲い込みをされてしまった

専属専任媒介契約・専任媒介契約時、不動産会社に囲い込みをされマンションが売れないというケースがあります。

囲い込みとは、不動産会社が故意に他の不動産会社に情報を提供しない行為です。

不動産会社がなぜ囲い込みをするかというと、売主・買主双方からの手数料を狙うためです。

専属専任媒介契約・専任媒介契約を締結している場合、売却できれば確実に売主からの手数料が不動産会社に入ります。

そのため、専属専任媒介契約・専任媒介契約を締結した不動産の買主を自社で見つければ、売主と買主の両方から手数料が得られ1取引あたりの収入が倍になります。

しかし、他の不動産会社が買主を見つけてしまった場合は、売主からの仲介手数料しか受領できません。

双方からの手数料を狙うには、他の不動産会社に情報提供しなければよいと考える不動産会社がいるわけです。

このように、不動産会社選びに失敗すると囲い込みをされる危険性があるため、しっかりと信頼できる会社を探して売却の依頼をすることが大切です。

税額を確認しておらず、思ったよりも手取りが少なかった

マンションを売却するとき、課税される税額を確認していないと思ったよりも手取りが少なかったという失敗をしてしまいます。

マンション売却時に注意しなければいけない税金は、譲渡所得税・住民税です。

昔から住んでいるマンションで、値上がりしている場合は税額が高くなるおそれもあるため、注意しなければいけません。

特に売却するマンションを購入したときの領収書がない場合は要注意です。

譲渡所得税・住民税は購入時の購入代金や諸費用の金額が証明できると、譲渡所得から代金や費用を差し引けます。

譲渡所得が少なくなれば、譲渡所得税・住民税の課税額も減ります。

しかし、購入時の金額が証明できない場合、売却金額の5%しか譲渡所得から差し引けません

このようなケースだと譲渡所得税・住民税が上がってしまいます。

しかし、先述のとおり、マンション売却時の譲渡所得税・住民税の計算方法は複雑であるため、なかなか一般の人では計算できません。

そのため、不動産会社の担当者や税理士に譲渡所得税・住民税がどのくらい課税されるのか、早めに聞いておきましょう。

聞くタイミングとしては査定中もしくは、査定直後がよいでしょう。

買い手にアピールできておらず、なかなか売却できなかった

買い手にアピールできずなかなか売却できなかったのは、内覧の対応をしていない失敗例です。

不動産は、買い手にしっかりとアピールできていなければ、なかなか売れません。

買い手に売却活動しているマンションのよさを伝えられるタイミングは、内覧のときです。

内覧ではいかに買い手にマンションのよさをアピールできるかが、早期売却できるかどうかの分かれ目になります。

買い手にアピールするためにできることは、次のように多くあります。

  • 室内をキレイにしておく
  • 日当たりのよさを見せる
  • 専有部分や共用部分の設備などの特徴を伝える
  • 近隣の情報を伝える
  • マンションの住人の情報を可能な範囲で提供する

アピールポイントとして挙げた内容は、当たり前のことと思われるかもしれませんが、意外とできていない人が多くいます。

たとえば、日当たりのよさをアピールしなければいけないのにカーテンを閉め切っている、室内に物が散乱しており、入りにくい部屋があるなどです。

これでは売却物件のよさが伝わらないため、自分が買主であればどのような場所を見たいか・聞きたいかを想像して対応するのがよいでしょう。

まとめ

マンションを売却するときには、様々な注意点があります

すべての注意点を確認するのはなかなか大変なことですが、マンションを早く高く売るためにはどれも欠かせないことです。

そのため、いかに注意点を守って進めていけるかが重要になってきます。

すべてを一気に確認するのは難しいため、売却前、売却活動中、売却後と手順を3つに分けて確認していくのがよいでしょう。

手順ごとに注意点を確認すれば、今対応しなければいけないことがわかってきます

今行わないといけない対策を実施し、満足いくマンション売却を実現していきましょう。

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